内なる音
が
聴きたいならば
内なる音
を
知りたいならば
静寂の中に
身を置くより他は無く
内なる音
に
手招きされて
内なる音
が
呼び起こされて
いま
欲するモノや
此の先
目指す場所は
輪郭を際立たせる
内なる音
は
どこかしら
懐かしく
内なる音
は
いつも
真新しい
内なる音
よ
内なる音
よ
届くべき音
は
大きさではなく
どれだけ
響くかなんだ
と
説き証しておくれよ
内なる音よ
内なる音よ
手に入らぬからこそ
大切にすべきだなんて
偶像崇拝に成りかねぬ
内なる音よ
内なる音よ
ココロに留まり続けるならば
其れは
たしかに
遺した
しるし。
の
他
為らず
〜みずうみ〜 茨木のり子
だいたいお母さんてものはさ
しいん
としたとこがなくちゃいけないんだ
名台詞を聴くものかな！
ふりかえると
お下げとお河童と
二つのランドセルがゆれてゆく
落葉の道
お母さんだけとはかぎらない
人間は誰でも心の底に
しいんと静かな湖を持つべきなのだ
田沢湖のように深く青い湖を
かくし持っているひとは
話すとわかる 二言 三言で
それこそ しいんと落ちついて
容易に増えも減りもしない自分の湖
さらさらと他人の降りてはゆけない魔の湖
教養や学歴とはなんの関係もないらしい
人間の魅力とは
たぶんその湖のあたりから
発する霧だ
早くもそのことに
気づいたらしい
小さな
二人の
娘たち
