させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

ホタル

2010-05-27 08:23:16 | 日々のこと

おはようございます

ヒンヤリとした朝ですね

こんな朝には 山を一つ越えた

町を流れる 清き川を 思い浮かべます

雨の季節の気配を そこいらに漂わせ

空気までもが 川面のように

透き通っている町

もうすぐ そこには 螢たちが

柔らかで力強い 光と 存在感を 放つ頃です

父が他界した年ぐらいから 母がポツンと

淋しくないか 気懸かりで

その町の 螢や藤の花を口実に

一緒に ドライブがてら見に行っていました

暗闇の中の 仄かな灯りを 見落とさないように

スゥッと 螢が逃げてしまわぬように

小声で 父の想い出話や

遠く離れた 母の故郷の話などしていたっけ

数年は そんなひとときを楽しみにしていたけれど

「いま」を生きていくモノとして

お互いに 忙しく

それぞれの日常に追われ

いつのまにやら その時間までもが

想い出化してしまいました

母は こんな朝には

何を 思い浮かべるんだろう

あの時間を 憶えていてくれるだろうか

今年は 久しぶりに螢を見に行こうかな

無数の光が帰る場所

無数の想いが還る場所へ

コメント
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