朝寝-昼酒-夜遊

日々感じたことを思いのままに書き散らすのみ。
※毎週土曜更新を目標にしています。

第75回雀三郎つるっぱし亭

2009年09月27日 11時10分07秒 | 落語・講談・お笑い
昨日は例月の通り、鶴橋へ出て「雀のおやど」へ。
2,3分前に着いたが、既に開場していた。
まあ、前の方に席はとれたが。
開演時間には、相変わらず満員。


「お忘れ物承り所」(三四郎):×+

良くない落研みたいな落語。

マクラは、まあ面白い。自分の言葉で喋っている。

ネタに入ると、最初の傘の場面、
係員のツッコミまでの待つ間が気になり、イライラする。
リズムで次第にウケを大きくしていくべきところ、プツプツ切れる感じ。
傘以外の客ではそう感じなかったのだが。
この傘の場面がやたら長く感じてしんどかった。

あと、係員の人物描写に違和感があった。
やけに「しっかりした」人として描いているのだが、
そこまでではないだろう。弁当箱を家に忘れる人だし。
「あなたの持ち物だと証明しないと渡せない」と繰り返すところが、
何か官僚的で融通が利かない人、という感じで
少し不愉快になった。


「肝つぶし」(雀三郎):○-

病気になっている男の情けなさは流石。
話をきっちりと伝える。
ただ、「店の存在も夢」というのは、
一つ前の「夢やねん」で客に感じさせてしまったように思う。
少し科白を入れる必要があるかも知れない。
難しいところ。

兄貴分の方も良い雰囲気。
「酒を飲んで忘れる」あたり、少し余計かな、とも感じたが、
病気の男の気を盛り上げようとする感じは良い。

妹が「年月揃うている」ことに気付いてからは
「妹を殺す」気でいるのだが、
その気に「揺らぎ」も必要なのかな、と気付いた。
「殺す」気で一貫しているだけ、という訳にもいかないと感じた。

妹との会話、出刃包丁を研ぐところ、
寝間での独白からすっと下げるところまで、
トントンと運んでいて良かった。


「食通夜」(文三):○-

地方に行った時のウケ方の違いなど、マクラが面白い。
あったこと・感情を充分に表現し、面白く伝えるスキルがある。

ネタは、まあ、さして良く出来たネタとは思えないなあ。
食べる仕草がメインなところや、よく食べる人の朗らかな雰囲気が
演者に合っていると思うが。
食べ物と食べ物のつなぎや、場面場面が切れて羅列的に感じてしまい、
あまり積み上がらない印象。


「宿屋仇」(雀三郎):○

人物がきっちりと描写され、
それがこなれて調和している、という境地。
清八と源兵衛の違いが分かりづらいのだが、
腹では分けられているのでネタとしては特に問題にはならない感じ。

伊八の軽さ、適当さ(最初の43人との間違いから)が出ていた。
確かに、そもそも伊八が侍の隣に3人連れを放り込まなければ
問題は起きなかった訳だし。

3人連れの「旅の最終日」の明るさ、騒ぎぷりが自然で良い。
最初のこの散財っぷりが大事だと感じた。
最初に騒いでいるから、それを抑える~相撲~抑える~色事、と
全体に落差が大きくなり、
3人が振り回される感じが出るのだと思う。

サゲでふと、
「自分独りが寝たいからって、他の大勢を寝させないのは横暴だな」と
感じてしまった。
今まで感じたことがなかったのだが。
何か科白が必要かも。
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