「落語の国からのぞいてみれば」(堀井憲一郎)読了。
落語の世界の前提にある前近代性を、様々なネタを元に記述したもの。
(それが良し悪し、ということでなく)
この人独特の言い回しは好き嫌いがあるだろうが、内容は良い本だと思う。
米朝・枝雀至上主義(たぶん、吉朝や松喬の到達点は見ていない)には
違和感がある。
まあ、あまりにも上方落語に無知な連中に比べれば、
元々京都の人なので、遥かにマシ。
私は、自分が元落研、という目で読んでしまったのだが、
何やかんやでハラに持っていたことがまとまっている本、と感じた。
演じる側が手っ取り早く情報をかき集めるのに役立ちそう。
(「ハラ」ということでは、すぐには役に立たない知識も大事なので、
この本で充分、とは言えないが。)
ただ難しいのは、
自分も客も近代の価値観で生きている、ということ。
単に「前近代はそうだったんだ」と理解して、説明して済ませられるか。
済まない場合もあると思う。
この本で「前近代」のことを知ったところで、
実際にどのように考えて何を表現していくべきか、というのは、
また別の問題だろうな。
落語の世界の前提にある前近代性を、様々なネタを元に記述したもの。
(それが良し悪し、ということでなく)
この人独特の言い回しは好き嫌いがあるだろうが、内容は良い本だと思う。
米朝・枝雀至上主義(たぶん、吉朝や松喬の到達点は見ていない)には
違和感がある。
まあ、あまりにも上方落語に無知な連中に比べれば、
元々京都の人なので、遥かにマシ。
私は、自分が元落研、という目で読んでしまったのだが、
何やかんやでハラに持っていたことがまとまっている本、と感じた。
演じる側が手っ取り早く情報をかき集めるのに役立ちそう。
(「ハラ」ということでは、すぐには役に立たない知識も大事なので、
この本で充分、とは言えないが。)
ただ難しいのは、
自分も客も近代の価値観で生きている、ということ。
単に「前近代はそうだったんだ」と理解して、説明して済ませられるか。
済まない場合もあると思う。
この本で「前近代」のことを知ったところで、
実際にどのように考えて何を表現していくべきか、というのは、
また別の問題だろうな。