EQ6PROの検証報告 コントローラー編

2012-03-10 17:40:43 | インポート
EQ6PROの赤道儀が届いてから中々晴天に恵まれず、今日も1日中テストしていました。
今回の検証は極軸望遠鏡とコントローラーについてです。

まずは極軸望遠鏡から。
メーカーのマニュアル通り極軸望遠鏡の調整を行いました。
極軸カバーを外し、高度調整クランプを緩め、極軸が水平になるようにして地上の景色を入れます。極軸望遠鏡とのぞきながら赤経軸を回転しましたが、やはり軸の調整はやってなくて、かなりずれていました。調整にはあまり時間はかからず、締め付けねじ3箇所で、簡単に中心出しは完了。

次にコントローラーのメニューの確認を行いました。
コントローラーに直接電源コードを接続しての操作テストです。
マニュアルを見ながらの確認ですが、どうもマニュアルのようなツリーにはなっていません。

■setup mode に無いメニュー

Handset setting

Factory setting

Handset setting は液晶画面の明るさを調整するところのようです。
メニューではLCD/LED tunigとなっているのに。


■Utility Funcでは、5つのメニューが抜けていましたし、ツリーの順番もバラバラでした。
下記がメニューの順です。

1.Show Position
2.Show Information
3.Park Scope
4.PAE
5.Clear PAE data
6.PEC Training
7.GPS
8.PC Direct Mode

マニュアルにある・Display Time ・Inquire Virsion ・ LCD/LED Tuningのメニューがありませんでした。

マニュアルにはVer3.0とありましたが、Ver03.27とありました。

登録されている天体の数をテストしたところ、二重星55個とあるのに32個、変光星も20個とあるのに、8個しか登録されていませんでした。

以上








ケンコー製 スカイエキスプローラー(EQ6PRO)の検証報告

2012-03-04 15:53:51 | 機材
SXP赤道儀の代替機として購入した、ケンコー製Sky Explorer EQ6PROの赤道儀が、2/21日に届きました。
昨日から色々と触っていて感じたことを少々記述します。
本体の重量は、これまで手にした赤道儀では最大の16.2キロありました。
三脚は8キロあり、組み合わせると24.2キロになりました。(ウェイトは含まず)
公称では23.5キロと多少あわないものですが、ずしりと重い感じです。

まずは三脚から。
見た目の印象ですが、作り的には多少の荒さ塗装のムラが目立ちました。
一部刷毛で修正した箇所も。
ボルトやナットはステンレス製のようですが、磁石がくっつきました。(錆びる)
パイプの足ですが、こちらは純ステンレス製のようです。新品なのに一箇所凹みを見つけました。
内側なので、配送上での傷ではないようです。
凸凹があり、塗膜の滑らかさが伺えません。塗装の仕上げの工程が少ない印象。
問題のガッチリ感ですが、三脚からのぐらつきは皆無でした。
アクセサリーのトレイについても特に問題なしです。

続いて赤道儀本体ですが、16.2キロありますが、移動には気にならない重さです。
これまで手にした赤道儀では、一番しっかりしていて、ガッチリした構造と重さが感じられました。
見た目の印象ですが、こちらも三脚同様、塗装のムラや構造の荒さが目立ちます。
組み合わせ部の滑らかさもありません。
はじめに高度調整から。
ネットではかなりきつく閉められているという書き込みもありましたが、
私のロットは滑らかで、簡単に緩める事ができました。
高度調整のクランプは1ヶでも良いと思いましたが、2ヶ付いています。
まあ特に問題なし。
極軸望遠鏡は標準で付いてますが、自分で調整が必要ということで、マニュアル通りにやりましたが、
イマイチ理解できていません。
レクチルパターンはビクセン同様シンプルなもの。
これでは高精度の極軸あわせができるのか、ちょっと不安がよぎります。
この辺は高橋のレクチルパターンを見習うべきかと。
このレクチルパターンでは、早見表を使い、その日のポラリスの南中時刻を割り出し、
目盛環て導入するやり方が便利そうです。
極軸望遠鏡のカバーはプラスティック製なので、毎回まわすとプラスティックが減り内部が汚れてくるのがマイナスです。
でも機能上は問題なし。
赤経の回転は滑らかでこれまた問題なしですが、クランプを締め付けてもギヤの遊びが感じられるところがとても気になります。
これが自分で調整できればよいのですが。
クランプの締め付け具合も特に問題なし。
次に赤緯軸ですが、こちらは回転が少し硬い感じがしたので、自分で芋ねじ等で調整した結果、
スムーズに回転するようになり、一応問題なし。クランプの締め付け具合も問題なし。
アリミゾ対応のプレートですが、こちらは少し問題があります。
アリミゾに見られるグラツキがあり、アリミゾは好きにはなれません。
ここは高橋のようなプレート方式に変えるべきかと。
アリミゾでは、16キロのオライオン同架するのにはちょっと怖い感じがします。
一番目に付いた改良点としては、ウェイトシャフトの軸とその軸穴の隙間です。
この隙間の影響でぐらつく心配も考えられるので、
この隙間を何とか埋めてもらいたいものです。

いま所有する反射望遠鏡のSE200N(8キロ)を搭載してみたところ、ガッチリと固定できていました。
手で押してもSXP赤道儀にみられたグラツキはゼロ。
これなら多少の風が吹いてもびくともしない印象です。
16キロのオライオンを搭載しても、いける感じがしました。
全体的な物づくりとしての完成度としては80点ぐらいでしょうか。
ここら辺は、ビクセン製品や高橋製品のような完成度の高い製品とは見劣りがしますが、
この機材の良いところは、自分で調整しやすいというところでしょうか。
まあ自作したと思えば、上出来の機材です。残りの2割は自分仕様ということで割り切れますし。
何かトラブルが発生しても、すぐにメーカーに出すのではなく、自分で調整できるメリットがあるように思えました。機械いじりが好きなユーザーにはメリット大です。
ハンドコントローラーを使用しての機能面につきましては、
まだテストしていないので、また改めて記述します。
まずは製品についての検証報告ということで。

※マニュアルも、もう少し分りやすく立派な冊子にして欲しいところです。
 (改訂版が出るそうですよ)