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本住吉神社
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(もとすみよしじんじゃ)
神戸市東灘区住吉宮町7-1-2
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国道2号線、旧西国街道沿いにある「住吉さん」
〔御祭神〕
表筒男命
(うわつつおのみこと)
中筒男命
(なかつつおのみこと)
底筒男命
(そこつつおのみこと)
神功皇后
(おきながたらしひめのみこと)
JR住吉駅の南、国道2号線に面して鎮座する神社が本住吉神社。何しろただの住吉神社ではありません。摂社・末社あわせて全国2,000社あまりを数える住吉神社の本家本元・総本宮であるという誇りを込めて「本」住吉神社と呼ばれています。
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本住吉神社の拝殿。地車祭の幟が鮮やかです。
阪神間には西宮の広田神社や神戸の長田神社をはじめ、神功皇后ゆかりの神社がたくさんあります。本住吉神社もそんな神社のひとつですが、その神功皇后にまつわる伝説が「神戸の住吉か、大阪の住吉か」という「総本宮」の議論の原因になっています。
神功皇后は第14代仲哀天皇の后で、八幡大神として祀られている応神天皇の母・息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)のことです。戦前では実在の人物という教育が行われていましたが、戦後の研究では推古天皇や斉明天皇、持統天皇といった女帝をモデルにした伝説上の人物だという説が有力になっています。
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拝殿奥の摂社。大日女尊や大山祇神、大国主命や菅原道真公などが祀られています。
神功皇后には、201年に神宣にしたがって新羅遠征を行ったという有名な伝説があります。この神宣を下したのが本住吉神社に御祭神として祀られている表筒男命・中筒男命・底筒男命(住吉三神)で、皇后はこの神々に守られて玄界灘を越え、応神天皇とともに新羅国を平定したといいます。
非常事態は、この遠征の帰り道に起きました。次の天皇の座を争う応神天皇の異母兄・忍熊王が挙兵し、神功皇后軍を難波の地で待ち構えていたのです。紀の国(和歌山)に難を避けた皇后軍は、体勢を立て直して難波に向かおうとしましたが、船が海上をぐるぐる回ってしまい前に進まなくなります。そこで武庫川口まで迂回して占ってみたところ、住吉三神が現れて「わたしたちを渟中倉長峡(ぬなくらのながお)の地に祀ってほしい」というメッセージを残しました。これに従って三神を祀ったところ海はたちどころに静まり返り、神功皇后軍は反乱軍を平定することができたということです。
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拝殿の横にある地車庫。ここに各地区のだんじりが納められています。
問題は、この「渟中倉長峡」という場所がどこだったかということです。大阪の住吉大社が祀られているところだとする説が多いのですが、江戸時代の国学者・本居宣長が『古事記伝』(1798年)の中で「渟中倉長峡とは、菟原郡(※)の住吉のことである」と述べており、さらには1233(貞永2)年に書かれた書物にも同じような内容の記述が見られます。
以上の説から、住吉三神はまず神戸の住吉の地に祀られ、4世紀初頭に仁徳天皇が難波高津宮に都を移したときに大阪に移されたのではないか、というのが「神戸・本住吉神社総本宮説」です。神戸に住む者としては、こちらの説を信じたいです。
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鳥居脇に建つ「西国街道」の碑。街道は国道2号線となり、今も東西交通の重要路線となっています。
西国街道に面した本住吉神社は、街道を往く旅人たちの休憩スポットとしても賑わいを見せていました。江戸時代には神社の前に40軒近いお茶屋が軒を連ねていたそうです。神社の西南に広がる「茶屋」という地区名はここに由来すると思われます。
アクセス
・JR神戸線「住吉駅」下車、南へ徒歩3分
・阪神電車「住吉駅」下車、改札前の道をまっすぐ北へ徒歩10分
・神戸市バス「住吉駅前」下車、徒歩2分
・阪神バス「住吉駅前」下車、徒歩2分
拝観料
・無料。
拝観時間
・常時開放。
公式サイト
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本住吉神社のだんじり祭りは毎年賑やかに盛り上がりますので、ぜひ一度ご覧ください。
例年、GW中の5月4日・5日に開催されていますよ。