神戸の空の下で。~街角の歴史発見~

足かけ8年、150万PV突破。「近畿の史跡めぐり」のサブタイトルも、範囲が広がったために少し変更しました。

神戸・生田神社兵庫宮。

2007年03月02日 | ■神戸市兵庫区
家内安全・商売繁盛・交通安全

生田神社兵庫宮

(いくたじんじゃひょうごぐう)
神戸市兵庫区大開通6-4-8


生田神社御旅所




阪神・淡路大震災の翌年、1996(平成8)年に再建された赤鳥居。


〔御祭神〕
天照大御神
(あまてらすおおみかみ)



 神社の例祭のクライマックスを飾る神輿。地域の氏子たちが威勢良く神輿を担ぎ、声を枯らしながら町中を練り歩く風景に心躍らせる人も多いことと思います。いつもは神社の本殿の奥深くに祀られている神さまも、この時ばかりはその威光を近隣地域に行き渡らせるべく神輿に乗って境内を飛び出し、町中を練り歩く神幸祭に臨みます。「御旅所」というのは、巡行に出た神さまが氏子地域を練り歩いた際に休憩を取ったり宿泊したりする場所のことで、社殿が建立されているところもあれば神幸祭の時だけ仮社殿を設けたり、氏子の家にお招きしたりするなど、地域によって様々なケースが見られます。





1947(昭和27)年に建立された社殿。



 生田神社兵庫宮は、その名の通り生田神社の御祭神をお迎えする御旅所で、JR兵庫駅を出て北側にある御旅筋をまっすぐ北上したところにあるお社です。生田神社からの御神幸は時代によってエリアが異なっており、神幸祭のたびに御旅所が決められていたそうです。現在の場所に御旅所が定められたのは1893(明治26)年になってからのことで、その6年後の1899(明治32)年には兵庫エリア全体の守護神として生田神社から天照大御神を勧請してお祀りしたそうです。終戦後の1947(昭和27)年になって社殿が建立されました。




 
鮮やかな緑に囲まれる神使稲荷神社の朱塗りの鳥居(左)とその社殿(右)。



 1995(平成7)年1月17日早朝に発生した阪神・淡路大震災によって生田神社兵庫宮も大きな被害を受けましたが、氏子の皆さんの尽力によって早くも翌年には赤鳥居が再建され、1997(平成9)年には社務所であるわかひるめ会館も建てられました。わかひるめ会館の南側には、生田神社の御祭神が若々しい太陽の神さまである稚日女尊であることにちなみ、震災復興記念碑として日時計が建てられています。時刻を表す目盛りとは別に刻まれている「1995.1.17 05:46」。震災の起きた時刻を表す1本の赤い目盛りとともに、あの日の記憶を永遠に刻み込んでいる日時計です。




 
震災復興記念碑(左)と、そこに刻まれた阪神・淡路大震災の日時(右)。


アクセス
・JR「兵庫駅」下車、北へ徒歩5分
・神戸高速「大開駅」下車、徒歩2分
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拝観料
・無料

拝観時間
・常時開放


伝える―阪神・淡路大震災の教訓
阪神淡路大震災復興フォローアップ委員会
ぎょうせい

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