1月22日(金)
10時 新日本橋駅で下りて、金融機関へ出向く。
書類を渡し柳橋事務所に10時半戻った。
同時 インターフォンで、先程の金融機関担当者が尋ねてきた。
事務所にやって来たのは昨年、新卒入社の営業担当。
「お誕生日おめでとうございます」
うん!一瞬戸惑う。
そうか、「今日は俺の誕生日なんだ」
すっかり忘れていた。
70歳にはならないが近づいた。
祝い品として、上質な浴用タオル。
毎年 頂くのだが、贈答金額が落ちている。
そりゃ 致し方ない。
取引が低下しているのだだから。
ずっと、前は役員と支店長がやってきた。
段々 課長 係長、担当営業
そして新人になった。
前とその前の担当者は、高級住宅地勤務。
関東でも3本指に入る大手信金である。
新人担当者が言った。
「昨年 理事長が代わりました」。
「社長と同じ大学です」
新人は、私の履歴を調べたのだろう。
早速 同窓会名簿を捲った。
現在では、情報保護法で個人情報は開示できないが
ずっと前は数年に一度、同窓会名簿が作成販売されていた。
調べると、58年経済学部卒、出身地は東北雪深い地である。
私は46年法学部卒。
12年も下である。
当然 必然のことだ。
ロートルがのさばってはいいけないのだ。
新人は、好奇心で名簿を見詰めた。
まさか、こんなところで、トップの履歴と
企業別一覧表があり
この信金に勤める同窓生の一覧が見られるとは思っていなかった。
新人営業担当は、私に年金振込み口座開設をお願いにきたのだった。
事件のことは言わなかった。
ランチは 火鍋。
振り返れば 波乱万丈の人生。
よく、サラリーマンが
「俺は凄い波乱に飛んだサラリーマン生活だった」と
誇らしげに語る時、私は黙って頷き微かに笑うだけだ。
確かに、武勇の一面もあったであろうが
組織に守られ、組織の権力を行使して
組織の金を使い、不利になれば責任転嫁。
否定はしないが、3割程度が実情だ。
何物もなく、徒手空拳で商売を切り開く苦闘は
簡単には語れない。
ブログを遡れば、波乱に満ちたお人好し人生が垣間見える。
21時 居酒屋で飲んでいると
デザイナー女性からラインメール
「誕生日なのに、居酒屋ですか」
「月曜日には、ケーキを持って行きます」
ロートルだが現役で働いて居酒屋で飲めるのが幸せだ。
翌朝 起きるとケーキと缶ビールのセットがあった。
娘からの誕生日プレゼントだ。