まろをブログのタイトルに入れているということで、まろつながりなおはなし。今日は
マロマロ村というところのおはなしです。
わたしはアレルギー持ちなこともあって文鳥くらいしか飼ったことがないのですけれど、何か飼っている方は多いですよね。犬、猫は云うにおよばず、お魚とか爬虫類とか…。
おさかな…アクアリウムも人気ですね。
こんにちのわたしたちの暮らしは、世界中のいろんなところからやってきたモノたちであふれているのですけれども、アクアリウムも例外ではありません。
アクアリウム産業を支えている国のひとつにフィジーがあります。このうち、ライブロックを採取しそれを売って生計をたてているところに、マロマロ村というところがあります。
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ライブロックとは、珊瑚などの死骸によってできた石灰岩で小さな穴がいくつも空いています。そしてそこに住んでいるバクテリアたちが海水をろ過してくれます。アクアリウムの中をひとつの物質循環系として成立せしめ、環境をととのえるのに重要な役割を果たしているんですね。もちろん見た目もカラフルなので人気があります。***
マロマロ村では、ライブロックは漁業と並んで生計をたてるために重要な手段とされています。沿岸領域は従来、村の集落などによって自主的に管理されてきたのですが、乱獲によってマロマロ村沿岸の環境の悪化が心配されるようになりました。採取しすぎれば、ライブロック資源そのものが枯渇し、マロマロ村のライブロック産業、ひいては漁業がなりたたない環境になってしまいます。
そこで、資源の枯渇や環境の悪化に陥ったりしないように、資源が再生産しつづけられるような環境を守りつつ、マロマロ村で生活する人々が生計をたて続けることができるような法制度づくりがすすめられました。法制度をつくるにあたっては
WWFなどが調査を行ったりワークショップを開催したりしながら進められました。
このプロジェクトにかかわったWWFなどが重視した点のひとつに、環境を守りながら採取する仕組みを実践するのはあくまでそこで生活していく人たちだということです。毎日、海にふれ関わっていく人たちが、実践できないような制度は意味がないのです。
それぞれの場所には、そこに暮らしている人々がいます。固有の歴史があり文化があり、形成された考え方や風習があります。フィジーだけじゃない。日本国内にも地域によって違いがたくさんあります。方言だってあるし食べ物だって多様性があります。
わたしたちは、たとえばライブロックのような自然の分け前をあずかるとき、同時に地域ごとのもつさまざまな多様性の分け前をあずかっています。そして地域のもつ多様性は、そこに暮らす人々の生活そのものにつながっているのです。