「鳥」
2005-04-09 | 本
前日まで蕾だったのに。
夏日になった次の日。ぱかって開いていました。
まるで「となりのトトロ」の木の実が芽を出すシーンみたいに。
ぽこぽこぽこっって。
ハクモクレンは鳥みたい。っていつも思うのです。
空に向かって。真っ白でふわふわの羽。
思い出す「鳥」というおはなし。
安房直子さんの初期の作品です。
安房直子さんのお話は優しいけれど切なくてちょっと恐いと思うものが多いのです。
寂しくなるのにそれでも何度も何度も読んでしまう。不思議なお話たち。
「鳥」は安房直子『なくしてしまった魔法の時間(安房直子コレクション1)』偕成社に収められています。一緒に収められている「きつねの窓」(ツユクサを見ると思い出すお話)、「さんしょっ子」(これまた切なくて寂しくも優しいお話)なども大好きなお話です。