稽古なる人生

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71歳の男性が車にはねられ死亡(2020年11月28日 奈良市)

2020年12月05日 | バイク・クルマ


71歳の男性が車にはねられ死亡…運転していた73歳の男を現行犯逮捕 奈良市

28日夕方、奈良市の市道で、歩いていた71歳の男性がはねられ死亡する事故があり、
運転していた73歳の男が現行犯逮捕されました。28日午後5時半過ぎ、奈良市西登美ヶ丘の市道で、通行人から
「バス停で歩行者と車の事故です」と消防に通報がありました。

警察によると、信号のない横断歩道を歩いていた71歳の男性が車にはねられ頭を強く打ち、
病院搬送後に死亡しました。この事故で、車を運転していた73歳の男が過失運転致傷の現行犯で逮捕されました。

調べに対し男は、「対向車に気を取られ、前を向いたら歩行者がいてブレーキを踏んだが間に合わなかった」
と話していて、警察は詳しく経緯を調べています。

関西テレビ



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現場は我が家のすぐ近くで、私もよく通る道である。
バス停近くの横断歩道で、確かに西から東に進む場合は歩行者が死角になる危険な場所だ。

しかし事故は反対車線で、東から西に進む車に轢かれたようだ。
「見通しの良い場所なのになぜ?」という思いである。


(奈良市西登美ケ丘5丁目バス停付近)

赤丸が事故現場。車は矢印の方向で進んでいた。



見通しは良い道路で、横断歩道の手前には消えかかっているが菱形のダイヤマークがある。
このダイヤマークは「この先に信号の無い横断歩道あり」の標示だ。
50メートル手前と30メートル手前にある。


(この先の、家の影になっている部分が事故のあった横断歩道)

横断歩道が先行車に隠れて見えなくても、道路にこのダイヤマークがあれば、
前方50m、あるいは30m先に横断歩道があり、そこには渡ろうとしている人がいるかも知れない。
もし人がいたら車はその手前で一旦停止しなければならない・・・と瞬時に判断しなければならないのだ。

車を運転をする者は、ダイヤマークがあれば「この先注意」と思考の習慣化をしないと駄目なのだ。



横断歩道を越えたところには、5日後でもチョークと血だまりの跡が残っていた。
おそらく横断歩道上で跳ね飛ばされ、この場所で車の下敷きになったのだろう。

ヘッドライトは点けていたのだろうか?

事故を起こした11月28日の午後5時半過ぎだと、奈良市の日没時間は16時47分。
完全に暗くなるのは日没後90~120分なので、17時半だとまだ薄暗い程度。

この事故を起こした車がライトを点けていたのかどうかわからないが、
この時間帯なら、おそらくヘッドライトは点けていなかった可能性が高いと推測する。

轢かれた方はまだ71歳である。とっさの場合は車を避けることは出来たはずだ。
ヘッドライトを点けた車が来ていて、止まりそうに無いなら無理に横断はしないと思うのだ。

最近は暗くなっても前照灯(ヘッドライト)を点けない車が多い。
私など、かなり早めにライトを点けるが、点けない人は何を考えているのだろうか?
何か減る、何か損する・・とでも思っているのだろうか。
確実に減るのは安全だけである。

参考サイト「ヘッドライト早期点灯研究所」(下の画像をお借りしました)
https://www.omoiyari-light.com/LAB/RESEARCH/000670.html





実は、ヘッドライトは、自分が見える見えないはあまり関係が無い。
回りの車や歩行者、特に歩行者に気づいてもらうために点けるのである。

特に最近の車はエンジン音も静かで、夕暮れ時には車が近づいてもわからない場合もあるのだ。
17時半という時間帯は通勤や通学で歩行者や自転車も多い時間帯で一番気をつけたい時間帯である。
歩行者や自転車に気を付けなければならない時間帯だということも考えていなかったのだろう。

そして速度はどうだったんだろう?
この道路の制限速度は30キロだが、ほとんどの車は60キロは出しているのが現状である。

日頃から、横断歩道を意識した運転をしていれば・・・
早めにヘッドライトを点ける習慣にしていれば・・・
制限速度(出しても+アルファー)で走るようにしていれば・・・

いくら悔やんでも亡くなった命は戻って来ない。

「対向車に気を取られ、前を向いたら歩行者がいてブレーキを踏んだが間に合わなかった」という言い訳は不自然である。
おそらく一日で一番危険な時間帯なのに、漫然とボンヤリと運転していたに違いない。
普段から危機管理など、ほとんどまったく意識しないで生きてきた人生だと思うのだ。

片や、轢かれて死んだほうも(お気の毒だが)危機管理が出来ていなかったのは確かだ。
ともかく運転していた73歳の男性は、この先一生悔いのある人生を送ることになる。
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