稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

すりかぶりの重要性(木曜会定例稽古、2019年3月28日)

2019年03月29日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時30分過ぎまで。今年10回目。
本日は多い。参加者30名ほど。

私は初心者O野君の指導。
合い間あいまに駆けていって師匠のお話を聞く。

---集合礼でのお話---
八段審査で合格するか否かは左足にある。
左足に体重が乗っているかどうかにある。
少しでも身体が前がかりになると打てない。
構えた時に右足で「いろは」が書けるように。


(稽古は面を着けずに素振り、面を着けて切り返しから始まった)

---稽古の途中でのお話---
切り返しを腕の力だけで(小さく)振ると、
結局は腕の力だけに頼ってしまってスピードも冴えも無くなる。
竹刀は竹刀の重さで振るように肩を使うこと。
肩を使うと遅く感じるが実際には速い。
腕だけで振ると、振り上げるにも振り下ろすにも力がいる。

巧緻性のある技は大人になってから習得するのは難しい。
難しいが一つでも二つでも出来るようになると剣道が広がる。

寸田(上丹田)、臍下丹田(下丹田)、中丹田が一直線になるように。
打つ前、打つ時、打った後もブレないように。壁が前に出るように。

右足は最後の最後まで床を擦るように。
左のヒカガミ(膝の裏)は伸ばしたまま。
身体は垂直のまま。

竹刀の先を相手の頭上に速く持っていくイメージ。
そして上からストンと落とす感じ。

打てるか打てないかは左足が教えてくれる。
遠くから打てるに越したことは無いが自分の打ち間は把握しておくこと。
漠然と入って何となく打っているようでは駄目で、
ここなら届くという自分の間合いを確かめて稽古する。

試合上手なタイプは下がる。こういう相手はやりづらい。
もう一歩入って打つ技術。入る方法は「打つふり」で少し竹刀を浮かす。

八段審査では「攻め返し」の出頭面が審査員を唸らせる。
相手が左足を引き付ける前にこちらがすばやく間合いに入って打つ。

体幹が出来ると体軸がブレない。
すると攻めも効くし打突の強度と冴えも出てくる。
打ったあとも崩れないので次の技に繋がる。
すりかぶりはそのためにも有効である。
一日60本で良い。20本を3回は毎日やり続けること。

初太刀に返し胴は、やるなとは言わないがやるべきでは無い。
打てても疑心暗鬼が出て思い切った面が打てなくなる。
反射的な技、特に抜き胴は「弱気」から出る技である。
前に出る技、出頭面、出小手、相小手面、(前に出ての)返し胴が良い。
相手が打ってきてから反応した技は評価されない。
また、審査では「突き」も奇をてらった技で評価はされない。
突きを出すなら面を打てと思われる。外れたら時間も空費する。


(肩を使った切り返しの説明)


(この時点でO野君はまだ面を着け終わっていない)


(丹田が一直線になる打ちの説明)


(自分の打てる間合いは左足が教えてくれる)


(打突の強度と冴えは体幹で決まる)


【感想・反省点】

初心者のO野君相手に基本打ちを重ねた。
O野君は180センチを超える身長で私より高い。
思い切って近くに入らないとしっかり打てない。
まだまだ体幹の弱さが身に沁みる。すりかぶりしなければ。

改めて考えさせられる稽古だった。
頑張ろうという気持ちを何とか持続させたいものだ。
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