稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

日本剣道形講習会、及び、合同稽古会など(2019年9月29日)

2019年09月30日 | 剣道・剣術
大阪南地区剣道普及協会主催日本剣道形講習会並びに立会稽古会及合同稽古会
という、なが~~い名前の講習会に出席してきた。
場所は大阪市立西スポーツセンター。開始は10時。

講師は教士八段の濱口雅行先生。
いつもの2人1組の稽古法と違って濱口先生を中心に、
段位の低いものから順番に外側に円陣になっての指導だった。
午前中は太刀7本、午後は小太刀3本。
最後は段位別にグループ分けして2人一組での指導。
あとは立会稽古と自由稽古。


(円陣での指導、午前)


(円陣での指導、午後)


(左が濱口先生)


(右が濱口先生)


(静から動に変わる瞬間が見事である)


---指導語録(最初の部分だけ)---

着装を見れば品がわかる、礼法を見れば格がわかる、
構えを見れば品格がわかる、初太刀を見れば覚悟がわかる。

腹に力を入れるために下帯を着ける。

剣道は移動を伴った打突動作である。
移動をうまく使えば当たる確立は高くなる。
移動をうまくするには身体をニュートラルの状態にしておくこと。
ニュートラルの状態は中段の構え。中段の構えのまま移動する。
移動した時の相手の反応は、面か小手かフリーズである。
フリーズには面、反応が速い面には小手、遅い場合は面。
打てる体制と心を保ったまま中段の構えで前に出れるかどうか。
そのためには気迫という心のエンジンが絶対に必要。
剣道は(自分の)打ち間がわからなければ値打ちが無い。
ところが、この打ち間がわかっていない人がほとんどである。
わからないと、ずんずんずんずん間合いに入ったりしてしまう。
この打ち間、打つ機会を教えるのが形である。
触刃から交刃の間、打ち間(勝負の間)での攻防が大事。
攻め入りは長短遅速の使い分け。気攻め、体攻め、剣攻め。
右の手のひら、表の鎬がセンサーになっていなければならない。

形はカタチで誰がやっても形は形。お茶でもお花でも同じ。
しかし、その中にどれだけの表現が出来るかを学んで稽古する。
形で打ち間での気の持ちようを学ぶことが大事。
稽古の前に1本だけでも形を打てば剣道は変わる。

筋肉は温度が高いほど能率は上がる。
ウォーミングアップは筋肉の温度を上げるため。


(稽古終了)


【感想・反省点】

本質的には、ほぼ、木曜会(誠先生の剣道教室)で学んだ事とほぼ同じで驚いた。
ほぼ同じだが、分析の角度が異なるのと表現が違うので話は新鮮で面白い。
濱口先生は特に「打つ前の気剣体の形を作る」ことを大事にしておられると思う。

とても勉強になった一日だった。
師匠と同じく濱口雅行先生も素晴らしい。

ただ、六段の立会い稽古の後の寸評で、
「そんな遠い間合いで時間を潰していては駄目だ」
「いきなり交刃の間に入っても良い」とのお話があった。

少し誤解をしていた者も多いようなので、ここで私なりに解釈する。

「そんな遠い間合いで時間を潰していては駄目だ」は、
六段審査までは1分間だが実質的に50秒ぐらいしか無い。
そんな貴重な時間なのに、遠間で無駄な時間を潰してはいけない。
ということ。

「いきなり交刃の間に入っても良い」は、
触刃から交刃、打ち間まで、ちょこちょこ小刻みに入っていって、
相手の動きをキッカケに打ちにいってしまうぐらいなら、いっそのこと、
思い切って交刃まで入り、そこできっちり攻め合いをするほうがまだマシ。
ということ。

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自由稽古では中段の構えの維持に努めてみた。
相手の胸元、喉元を抑え突く(突いても後ろに下がってあげるのだが)ので、
お相手した方々はやり難く感じただろうと思った。

稽古は消極的。昨日の突き指部分がまだしくしく痛むのである。
鉄製のガードを着けたがそれでも痛む場面が何度かあった。

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お聞きした話で書きたいことはたくさんあるがここで止めておく。

木曜会と同じで、ある程度詳しくここに書いてしまうと、
指導を受けていない人が、現実に直接に先生から指導を受ける際に、
「ああ、あの話かぁ・・」とわかったような気持ちになるのがイヤなのだ。
講習を受けた人が「そうだったそうだった」と思い出せれば良いレベルを書きたい。

わかったように感じているうちは何もわかっていないのだ。

最後に聞いた先生の言葉は、

偶然は努力から生み出された必然である。
まずは強い思いを持って努力すること。努力を続けた結果が必然である。


(本日はバイクなり)


(家に帰って写した左右の右親指、手前の右親指は変形して、おまけに腫れている)
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