田園都市の風景から

筑後地方を中心とした情報や、昭和時代の生活の記憶、その時々に思うことなどを綴っていきます。

見立ての世界「MINIATURE LIFE」展より(上)

2021年02月02日 | 美術館・博物館

 日本では昔から、見立てを文化の中に取り入れてきました。枯山水などは見立てそのものですし、あるものを別のものになぞらえる見立ての手法は、芸術表現を豊かなものにしています。

 そういう見立ての世界をジオラマの人形や日用品で表現した、田中達也「MINIATURE LIFE(ミニチュアライフ)」展が佐賀県立美術館でありました。氏の作品は数年前、連続テレビ小説「ひよっこ」のタイトルバックで、バスが畳の縁を走ったりする映像が印象に残っています。

 展覧会は撮影OKで、SNSでのアップも推奨でした。会期は終了しましたが、固定観念をくつがえす見立てによる作品を少しばかり紹介します。パネル展示と表示したもの以外は、実作品です。いずれもアクリルケース等に入っているので、光の反射や観覧者が映り込んでいる場合があります。

 

 佐賀県立美術館です。向こうは博物館で、内部は通路でつながっています。前回、ピカソ展に来てからもう5年になります。

「よいこはコンセントに、モノを入れないでね。」

 ごあいさつ代わりの等身大パネル作品です。郵便受けに手を伸ばしているのは制作者の田中達也氏。隣には、彼が写っていない元のパネル作品があります。

 作品名を記録し忘れました。彼女は目的地までたどり着けるでしょうか。

 「”本”気の走り」 パネル展示より   どの作品名にも言葉の遊びがあります。

 これも作品名を記録していません。 パネル展示より

 「カウンターテーブル」

 「ステイセーフ、ステイテープ」 パネル展示より 旅行をご安全に

 「たっぷり遊んで心の洗濯」 パネル展示より

 「ほんなこて、半田ごて~」

 「ペースを乱さない走り方」 パネル展示より

 「雨あけパンチ」 これは当日チラシからの転載です。

 「小さくても大太鼓」

 「鯛よりおめで”たい”」 釣れたのは茶柱

 「トウモロコシ燃料ロケット」

 「テープの減りが早いのは、ヘリが速いからです」

 「かぜをきって走れ」  近頃はうっかり風邪もひけません

 「曲とともに思い出も記録します」  SDカード

 「今夜はここに泊めてクリップ」

 「死んでもプラス思考」  パネル展示より

 「ここから先は若い二人の道」  花嫁をエスコートしているのは?十年前の私

 「ビール冷えきってます」

 「ディッシュニーランド」

 「大型ショッピングヒール」

 制作に使用する人形は30,000体以上になり、職業別、ポーズ別に保管しているそうです。また100円均一やホームセンターで買い物をしている時に一番アイデアが出やすいとか。

 

 

 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
見立ての芸術 (青葉太郎)
2021-02-02 11:01:01
楽しい作品の紹介ありがとうございます。
豊かな想像力をいかんなく発揮している作品群ですね。実に楽しいです。
返信する
こんばんは (九州より)
2021-02-02 19:00:15
見ていて童心にかえる気がしました。
こうした発想は、川柳にも通じるものがあるかも知れませんね。
青葉様の川柳、いつも楽しく拝見しています。
返信する

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