HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ソシンロウバイ(素心蝋梅)系或いはトウロウバイ(唐蝋梅)

2020-02-04 | 冬 黄色系

以前からここに植えられていたものには「ソシンロウバイ」の表示がされていた。
ところが内花被片に赤紫が入るものはその表示が無くなった。
ここに咲いている、内花被片に少しだけ赤紫が入る花は
たぶん、ソシンロウバイとして購入され植えられたものだろう。
だから最初はソシンロウバイとされていた…と推測される。
その推測から、『ソシンロウバイ(素心蝋梅)系或いはトウロウバイ(唐蝋梅)』と変更する。






▲ 明らかに花被片が剣咲きのものが多いから、それだけでも「ソシンロウバイ」とは違うだろう。▼











▲ 透明感のある鮮やかな黄色も、どの花も同じだけれど花期の終盤には色褪せてくる。▼



▲ 開花直後は花被片底下部に収まっていたおしべが、めしべを包む頃には花期が終盤を迎える。▼



ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅 時にワロウバイ・和蝋梅)  ロウバイ科ロウバイ属 Chimonanthus praecox
トウロウバイ(唐蝋梅) Chimonanthus praecox 'Grandiflora'
(=Chimonanthus praecox var. grandiflorus)
ソシンロウバイ(素心蝋梅) Chimonanthus praecox f. concolor
(=Chimonanthus praecox f. luteus)
(2020.02.02 明石公園)

【再掲画像 めしべ・おしべの動き】

▲ 開花直後のおしべは、花被片基部にひれ伏していて、めしべの柱頭(先端部分は細い糸状のもの)が他花の花粉を貰う。
その為だろう、細い糸状のめしべは基部で合着、その周囲を仮おしべが支えている構造だ。▼



▲ 花粉を持つおしべの方は、外側(開花当初は下側)が割れて起き上がりめしべを包み込む。
この頃になると、花被片には花粉を運んでくれる訪花昆虫用に蜜が滲んでいることが多い。▼

▲ 花被片基部から立ち上がったおしべの花粉は、包み込んだめしべの外側に出ている。
このことは「同花受粉」を避けている…と考えられる。
時におしべが6個以上に見える場合があるのだけれど、葯が真ん中から二つに割れて花粉が出る為に
たまたま葯の先端が分かれて見えていることに起因している。


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ソシンロウバイ(素心蝋梅)系或いはトウロウバイ(唐蝋梅)
明石公園のロウバイ・トウロウバイ 京都のロウバイ ソシンロウバイ
ロウバイ ソシンロウバイ(素心蝋梅)
ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅)或いはトウロウバイ(唐蝋梅)



2 コメント

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雄しべの花粉の付き方 (こいも)
2020-02-04 21:51:47
林の子さん
雌しべは花粉を出さないのですね。
他の花の花粉をもらうのですね。
雄しべの花粉の付き方が雌しべ側ではないことがとても不思議でした。
自家受粉を避けて外向きなのですね。
雌しべの柱頭(細い糸状のもの)が
伸びていると言う事は
受粉が終わったと言う事なのですね。
またこの図をノートに書いておきます。
少しずつですが色々わかってきたように思います。
教えていただきましてありがとうございます。

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めしべ先熟。 (林の子)
2020-02-04 23:15:52
ロウバイは、めしべの柱頭が他花の花粉を貰えるように、おしべよりも先に伸びています。
細いので幾つかのめしべの花柱が合わさっていますし
よく見ると花粉を出さない仮おしべと呼ばれているものが寄り添ってめしべを支えています。
おしべが伸び上がってくる頃には、受粉は終わっているのでしょうね。
おしべの花粉は外側を向いて葯が割れるので、自家受粉を避けているようです。
おしべの花粉は、後から開花した花に付くのでしょうが、
運んでくれる訪花昆虫用に蜜が滲み出ているのを見ることもありますね。
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