真鍋淑郎さんがノーベル物理学賞を受賞した。
真鍋さんは、「二酸化炭素が増えると温度が上がる」ことを科学的に立証してきた研究者。世界に先駆けて地球温暖化問題に取り組んでこられた。
研究費の削減と研究者への冷遇が続く日本を飛び出され、米国で研究活動をされている。
国の研究費で日本は米や中国の3分の1以下。優秀な研究者の海外流出が続いている。
資源のない日本なのに国の宝である知能が流出していては増々経済は弱体化してしまう。自由闊達で研究が保障された魅力的な研究環境を急いで築く必要がある。
何かといえば、中国を低位に見たような言動ばかりの政治だが、その中国は日本を一気に追い抜き、研究費を拡大して100年先を見た戦略を打ち立てている。
「経済安全保障」を掲げた岸田政権なのなら、知能の流出を食い止める具体策を打ち出すべきだ。
菅総理が学術会議に違法な介入をしたのも、研究者を軽視する政治の思い上がりに他ならない。
その場しのぎで国民受けがいい政策ばかりに汲々としてないで、ダイナミックな長期視点に立った政治が求められている。