野口和彦(県女)のブログへようこそ

研究や教育等の記事を書いています。掲載内容は個人的見解であり、群馬県立女子大学の立場や意見を代表するものではありません。

「読書」に関する気になる記事

2017年04月18日 | 教育活動
私は、大学のゼミ生には、毎月1冊の専門書の読破とブックリポートの作成を課しています。その理由は、以前のブログで説明しました。

ところで、読書に関して、「ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト」に、気になる記事が掲載されていましたので紹介します。

1つは、「マンガだけじゃない! 日本の子どもの読書量は多い」です。日本の子どもたちは、確かに、様々なジャンルの本を読んでいるのですが、マンガへの嗜好がとりわけ強いようです。このことについて、同記事の著者である教育社会学者の舞田敏彦氏は、警告しています。

「親切な絵ばかりに頼っていると想像力が訓練されないし、直観(印象)依存型の思考回路ができてしまうという問題もある」。

全く同感です。文字情報を想像力で補うことにより、思考力はより鍛えられます。

もう1つは、同じ著者による「働き盛りが読書しない日本に、やがで訪れる『思考停止』社会」です。「思考停止社会」は、いうまでもなく不健全です。オーエルの『1984』で描かれた恐ろしい国家を彷彿とさせます。読書は、社会の健全性を維持する、重要な1つの営為だと思います。

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