政治学と歴史学は、戦争や平和といった同じようなテーマを扱うにもかかわらず、学問分野として異なっています。これらの学問を橋架するのは、至難の業です。最近、こうした学術的挑戦を行った注目すべき図書が刊行されましたので紹介します。
1つは、宮下明聡氏(東京国際大学)の『ハンドブック戦後日本外交史―対日講和から密約問題まで―』(ミネルヴァ書房)です。
宮下氏によれば、本書は日本外交に関する仮説構築や検証に使える「事例集」とのことです。サンプルが多くなることは、理論を発展させることに役立ちますので、本書は政治学と歴史学のギャップを埋める基礎作りに、大きな貢献をしています。
もう1つは、榎本珠良氏(明治大学)が編集した『国際政治史における軍縮と軍備管理』(日本経済評論社)です。
編者の榎本氏はこう言っています。
「本書に至る一連の研究を基礎にして、歴史学者の側から、近現代の軍縮・軍備管理に通用する何らかの一般化を行う目的が掲げられ、国際政治や安全保障の研究者…との学際的研究の必要性が提起されたことは、極めて稀な現象である」(263ページ)。
今後、こうした研究が日本外交や軍備管理・軍縮の理論の発展や構築にどう結びついていくのか、注目していきたいと思います。
1つは、宮下明聡氏(東京国際大学)の『ハンドブック戦後日本外交史―対日講和から密約問題まで―』(ミネルヴァ書房)です。
宮下氏によれば、本書は日本外交に関する仮説構築や検証に使える「事例集」とのことです。サンプルが多くなることは、理論を発展させることに役立ちますので、本書は政治学と歴史学のギャップを埋める基礎作りに、大きな貢献をしています。
もう1つは、榎本珠良氏(明治大学)が編集した『国際政治史における軍縮と軍備管理』(日本経済評論社)です。
編者の榎本氏はこう言っています。
「本書に至る一連の研究を基礎にして、歴史学者の側から、近現代の軍縮・軍備管理に通用する何らかの一般化を行う目的が掲げられ、国際政治や安全保障の研究者…との学際的研究の必要性が提起されたことは、極めて稀な現象である」(263ページ)。
今後、こうした研究が日本外交や軍備管理・軍縮の理論の発展や構築にどう結びついていくのか、注目していきたいと思います。