気儘に書きたい

受験勉強よりもイラストを書くのが好きだった高校生の頃---、無心に絵を描く喜びをもう一度味わえたらいいのだが。

人生何事も経験、その一

2010-08-04 00:22:31 | イメージ画
 大晦日の仕事を終えて、7時頃帰宅した。例年なら家族で新年を迎えるゆったりした時間を過ごすところだが、この日は違った。心配する家族を家に残し、私は福岡市へ車を走らせた。
 福岡市郊外の教団支部に集まった巡礼ツアー参加者は、教団が用意していたお遍路さんの衣装に着替え、貸切バス2台に分乗した。車中では旅の安全を祈願してお経をあげるためのマイクが回された。最初の聖地は、教祖の生家で閑静な住宅街にある普通の民家だった。夜明け頃、広島にある教団の本山に到着した。全国から参集した巡礼のバスがひしめいていた。
 特別の日にしか公開しないというご本尊を拝んだあと、大講堂で催された正月の宴に参加した。宴の途中で私たち福岡組は退席して、次の聖地の鹿児島に出発した。
 日の出の頃、バスは大隅半島にある教団の多宝仏塔に着いた。解脱式を終えて、夕食後、塔の周りに信者が集まり読経した。中学教師の話では、この場で巨大な普賢菩薩が目の前に現れたとのことだったが、日付が変わっても奇跡は何も起きなかった。
 翌日知多半島にある教団の涅槃城をお参りして帰途についた。
 2泊3日のツアー中、まともに寝ていなかったが、明け方家に帰り着くや、3日からの仕事始めのために、会社へ向かった。私は心の中で、正月から家をあけ、家族に心配をかけたことを後悔していた。


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