気儘に書きたい

受験勉強よりもイラストを書くのが好きだった高校生の頃---、無心に絵を描く喜びをもう一度味わえたらいいのだが。

BMW R1100 GS

2008-08-05 20:59:57 | バイクの絵
 事故に遭った日、午後から出勤し、無謀な肉体労働を終えて7時ごろ帰宅した。 少し横になった後、ダメージだらけの体に鞭打ってどうにか夕食を作った。
 妻はあいかわらず帰りが遅い。先に食事を済ませて、畳の上に寝転んだ。
 9時頃、妻から帰宅予定時間のメールが届いた。帰宅5分前に、妻の味噌汁を温め始めた。なかなか沸騰しない鍋を見ているうちに気分が悪くなった。額に脂汗が滲み意識が朦朧としてきた。クラッシュ症候群を疑った。激しい事故で、からだのどこかに血栓ができたのが、脳へ廻ってきたのではないか。一瞬気を失ったようで、倒れる寸前にガスコンロの火を消して、居間に横になった。
 そこへ妻が帰ってきた。
 「ただいま。遅くなりました。」
 私の包帯だらけの姿を見て妻が驚いた。「どうしたん!その怪我!---。」
 事故の顛末を妻に説明した。妻が新入社員でもあり、妻の会社に迷惑をかけたくなかった、命に関わる怪我ではなかったので心配をかけないように連絡しなかったと話した。妻は胸中複雑のようだが、不幸中の幸いということで意見が一致した。
 次の日は午後から家具の納品スケジュールが一杯だったので、今日よりは体が動くようになっている事を願って早く寝た。
 就寝中も、からだのあちこちが痛み、寝返りするたびに辛くて目が覚めた。

 翌朝、期待したほどではなかったが、前日よりは体を動かすことができた。やはり左足が前に出にくい。家では蟹歩きだった。
 客の前では、健常者のそぶりで仕事をしたせいで、夜になると、かばった筋肉まであちこち痛んだ。

 事故から四日目の夜、加害者がお菓子をもってお詫びに来た。昼の留守中に二度、夕方妻の帰宅後に一度来た。先方の携帯に連絡をして、用件を電話ですませようとしたが、直接会って、お詫びをしたいとのことだった。
 わたしが思ったより元気な様子だったので、安心したようだ。
 
 事故の5日目は火曜日で非番だった。病院の帰りにバイク屋に寄った。
 「修理の見積もりは出ましたか。」
 「36万かかるよ。さっき相手方のAIU保険から電話があって、100対0
で保険をみるからと、修理の依頼があったよ。」
 修理費用の高さに驚くと同時に費用の負担がないことが嬉しかった。(修理に取り掛かったら、他にも不具合が見つかって、結局45万かかったとの事。)
 この夜は久々にお酒を飲むことにした。