先月、階下の居酒屋のオーナーが、わが家の玄関ドア上部に無償で換気扇を設置してくれた。
24時間作動して外気を室内に取り込むことで室内の気圧が室外より高くなり、焼き鳥の煙が天井裏や床下の換気口や窓の隙間から侵入するのを防いでくれる。
妻も私も咳喘息の薬を毎日吸引しているので咳は出なくなっていたが、ずっと悩まされていた煙の臭いが、最近はあまり気にならなくなった。
コロナ禍の緊急事態が解除されて店内で飲食できるようになった為か、焼き鳥のテークアウト客が減って、以前より煙の発生が少なくなったのかもしれない。
居酒屋は毎日、大きな炭焼きコンロを組み込んだワゴンを店内から出して、外で串を焼いていたのだが、寒さが厳しくなるにつれ、外での仕事は女性店員には辛そうだった。
居酒屋のオーナーは横風を避けるためにビニールでワゴンを囲んだり工夫を続けた。
板壁、屋根を普請工事。地面のコンクリートにアンカーを打って小屋を固定。鍵付きの出入り扉、折りたたみ式の対面カウンター、排気用換気扇、提灯などを設置すると完璧な焼き鳥小屋がマンション入り口の共有スペースに出来あがった。
先週末、妻が用事で家をあけたので、久々に階下の居酒屋で食事をした。焼き鳥をオーダーするまで、店外の焼き鳥小屋で凍えている店員の存在を忘れていた。
ところで、玄関に換気扇が付いてほどなく、換気扇がとても静かなことに感心して、妻にそのことを話すと、玄関が寒いし、風向きによって煙臭くなるので、換気扇のスイッチを切っているというので気が抜けた。