Kazuko MISAWA World

三沢かずこの青の世界 ー 作品の周辺

子どものこころに抽象画

2016-03-16 17:27:35 | アトリエから

子どもたちのこころに抽象画が届いた、と強く感じたのは、2011年の長野県のおぶせミュージアムでの個展の折だった。2つの展示室とロ

ビーに置いた3冊の感想ノートに子どもたちがびっしりと感想を書いてくれた。何だかわからないけど、よかった、とか、こんな絵初めて見

た、すごい、とか、『生きる』という絵に元気をもらった、など、など。私の知らない所でこんなにもたくさん感想を書いてくれて嬉しかっ

た。日頃、抽象画(いかにも難しそうな名称)が分からないと周りの大人の方々にいわれることが多いので、子どもたちにこんな感想をもら

えるのは意外だった。そして、大いに勇気をもらった。そのノートは、今でも宝物のように保管している。

花畑や、風船や、公園などをパステルカラーで描いてあるイラスト的な可愛い作品だけが、子どものこころに届くとは限らない。子どもたち

には生きるためのエネルギーの存在がわかるのだ、もしかしたら、大人が頭で考えて難しいと思うことなども、スッと直感の力でつかみ取っ

てしまうのかもしれない。

東日本大震災の直後の5月20日から始まった個展だった。被災地からおぶせを訪れる人も多く、地震の話題が交わされた。地震の時に仕上げ

ていた作品に、多くの方が、惹きつけられると語ってくれた。その作品のタイトルは、『生きる』

 

 

                 レンガ板にアクリル画  20×20cm  部分  2011