この間のギャラリー島田の個展に初めて8センチ四方の作品を展示した。毎年ミニアチュール展という企画展があり、そこに参加しているのだが、こ
んな小さな作品は出したことがない。手が届くような小さな作品を、と言われることがあり、この度は思い切って出品した。個展半ばになってもこ
のミニ作品を欲しい人が現れない。100号を話題にしてくださる方が多い、多い。複雑な心境だった。壁から外したい。余計なことをしたのかも、
と気分は落ち込む。終盤に入って、ミニ額の作品を目に止めてくださった若い方がおられてなんとも嬉しかった。私の選択、よかったのだと思え
た。その後も何人もミニ額の作品の購入者が現れ、何枚か追加でギャラリーに運んだ。買えない方がおられた。青に赤の色のある作品を欲しい、老
人家族で家の中が寂しいので...と言われた。ごめんなさい。もう売れてしまって、とお詫びした。青に赤の絵か、とても印象に残る言葉だった。