NHKカルチャ―ラジオ文学の世界で、ずっと宮澤賢治再読をしています。
講師は 日本大学教授の山下聖美さん
第12回は、「雨ニモマケズ」
あまりにも有名な賢治さんの詩。
小学校の時に習いました。
教室の後ろの壁にこの詩が貼ってあったことを思い出します。
今回この詩がたどってきた歴史を知りました。
戦中 軍国主義の時代、大政翼賛会は、この詩を利用しました。
満州国でも、日本人としてのあるべき姿・・として紹介されたとか。
ただ、戦後にも窮乏を耐え忍ぶようにとの、激励の意味で、
「雨ニモマケズ」は、広く紹介されました。
阪神淡路大震災の時も、東日本大震災の時も、
この詩が、人々を励ましたのは、事実です。
賢治さんの手帳に、自分の覚書のように記された詩。
亡くなってから、これほど多くの人たちに愛唱され、励ますとは、
「時間の中に 言葉を解き放つ」と賢治さんは言ったとか。
まさに、時空を越えて、言葉は解き放たれ、響いています。
みなさんは、どの言葉がお好きですか。
私がそうありたいと願う姿は
**********
・・・欲はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている
1日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ
あらゆることを 自分を勘定に入れずに
よく見聞きし分かり そして忘れず
*********
今回初めて知ったのは、
ヒデリトキハ ナミダヲナガシの
日照りは、賢治さんのノートには、
ヒドリと書いてあるそうです。
このヒドリというのは、「日雇い」とか、「ひとり」とか
いろいろ考察されているそうです。
「雨ニモマケズ」は、努力する人を、応援してくれる詩です。
このアメの部分を、試練、災害、苦悩など、自分の置かれている立場に置き換えて、
自分を、「負けるな!!」と叱咤激励します。
宮澤賢治さんの宇宙観、、、風や木が教えてくれたことを、自分は書き留めているだけ・・・
自然の中で生活をして、五感が鋭敏になり、風の声も聞こえる。
ソウイウモノニ ワタシハナリタイ です。
じっくり、宮澤賢治全集(文庫版ですが)を、読む時間がほしい。
魂と魂が通じる。
永遠に読み継がれる詩集を残した宮澤賢治さんの魂に触れたいです。
諏訪の星空 (親愛なる教え子 杉浦譲治君からお借りしました)
素敵な夜空の写真ですね。夜明けが近いのでしょうか。
満天の星空の下で、キャンプしたいなあ。。。