妹尾河童の「少年H」は17~8年位前のベストセラーで、当時
私も一気に読んだ。とても面白い彼の少年時代の自伝的小説
だが、主人公が私より6才位年下で、戦中戦後の事だけに大
いにリアルに共感するものがあり、強く印象に残った。
その映画(DVD)を貰ったので ・・・ 一気に見た!
水谷豊・伊藤欄夫婦が両親役で、モスクワ国際映画祭で特別
作品賞を受賞している。 なかなか良く出来ていると思った。
本を読んだ時もそうだったが、この物語の中で、かわいそう
で心に残るのが、 気が優しくて親孝行で親切な映画館の映
写技師の山本幸吉君の事。
起居振る舞い女っぽいので、子供達から ”男姉ちゃん” と呼
ばれながら慕われている。
その彼にも召集令状が来て、歓呼の声に送られて、「お国の
為に尽くして来ます・・」と挨拶し、母一人を残して出征して
いく!
数日して憲兵が彼を探して回る・・・入隊してないのだ。
町中騒ぎになるが、 数日後 H が古家の便所の中で首を吊
って死んでいる彼を発見する。
私は、彼「男姉ちゃん」の心情が哀れでならない、 私も兵隊経
験があるから、あの軍隊に男姉ちゃんが耐えていける筈がな
い入隊したとしても恐らく厠(軍隊では便所の事をカワヤと言っ
た)で首をくくっただろう。
軍隊生活のつらさに付いてゆけず 逃亡や首つりする事件が
時々あった。
今では肉体と心「自己意識」が一致しない「性同一性障害」
として公然と認知され、テレビを見ていると タレントにオカマ
やオネー系のなんと多い事か! 大手を振って オカマ や
女装したオネー達がガンガン稼いでいる? ・・・
・・・ 男姉ちゃん ・・・ 生まれて来る時期がわるかったねー!