宗像市の「沖ノ島」は絶海の孤島であり、別名「海の正倉院」
とも言われ、島全体がご神体で、宗像大社の神官以外は上
陸する事が出来ない。 目下「世界遺産」に申請中である。
この島の神官が、明治38年、バルチック艦隊を最初に発見
したという話は子供の時からよく聞かされて知っていた。
○ 司馬遼太郎の傑作、「坂の上の雲」はNHKが過去何回
か大河ドラマとして企画したが、その規模の余りにも大さに
何度も挫折したが、数年がかりでトライ・・やっとドラマ化に
成功、三年間に分割して放映されることになった。
原作も傑作だが、さすがNHKが金と時間をかけて作っただ
ケあって、実にリアルによくできている。
○ 一昨年12月このドラマが始まった時83才、最終回(三年
後)まで生きていられるかなー?と思ったが、お蔭で生きてい
て見る事が出来た。 今日、日本海大海戦で終結する。
宗像市と対馬の丁度中間地点 ・・・ に位置する
沖ノ島で神官が最初にバルチック艦隊を発見海軍に通知する
黒煙もうもう・・沖ノ島沖に近ずく巨大艦隊群・・・
対馬沖・日本海海戦の始まり、ロジェストウエンスキー中将の
旗艦クニヤーシ・スヴオーロフ号の主砲の発射・・・
連合艦隊司令長官の旗艦「三笠」の・・面舵いっぱい・・・の
旋回 ・・・
○ 私の祖母は1850年、安政か文久生まれの人だから
あの時のことをよく覚えていて、ドーン・・ドーン・・ドーンと
地響きのする様な凄い音がして、皆怖がって家のなかで
震えていたと、 津屋崎の沖だから、さもあらんと想像で
きる。
○ もう一つ・・・私が小学生の頃(昭和10年頃)津屋崎の
海岸にロシアの駆逐艦が被弾して逃げてきて座礁した
残骸があって、学校から見学に行った記憶がある。
朽ち果てて、黒い巨大な鉄のかたまりみたいだったことを
覚えている。
○ もう一つ感激した小説がある
吉村 昭の「海の史劇」 バルト海から7ケ月間をかけて
アフリカ沖廻りで延々日本にまでたどり着くまでの、
ロジエストウエンスキーの率いる大艦隊の航海の厳しさ
と苦しさをつぶさにえがいた大傑作・・・おすすめしたい本
の一つである。