新勝庵

元サラリーマン、映画・読書・芸術好き。
おんとし 92歳 です。

続・にごりえ

2011-07-29 15:53:19 | 映画

中谷昇(岸田国士の娘・岸田今日子の元夫)が演じるどら息子は、炬燵に寝た

ふりをして、総ての成り行きを見透していて、自分が全額の20円を持ち去った・・

「親父様20円借用」の紙片を銭箱に残して立去る ・・・ 女中は救われ、どら

息子に感謝する ・・・ 短い話だが心温まる人情味あふれる話し・・・・・

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岡場所 ・・・ 昭和33年まで、どこにでもあった。三流娼館、とでも言うか? 

貧しさの故に売られた女の中でも ・・・ とびきり美人の売れっ子がいる。抱え

主もちやほや、

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上がる客も上客が常連となる ・・・ 若き日の 山村 総 と 淡島千景

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紺屋 高尾 ・・・ であはないが、ぞっこん惚れ込んだ男、元はそれ並みの生まれ

だが廓通いに使い果たし、貧乏人になり下がった男を演じる「宮口清二」。

身も世もなく 女が忘れられず家庭を捨てて廓の廻りをウロツク ・・・・ 挙句の

果て ・・・ 強制心中をはかり、女を刺し自分も死ぬ ・・・ 。

 先ずは台本(原作がいい)脚色(シナリオ)がいい ・・・ 当然監督の力量 ・・・ に

俳優の演技 全部揃った!ほめても褒めたりない!傑作。 文学座総出演。

※ ※ 樋口一葉の代表作 ・・・ たけくらべ ・・・ の出だしの 一文

廻れば大門の見返り柳いとながけれど、お歯ぐろ溝に燈火うつる三階の騒ぎも

手に取る如く、明け暮れなしの車の行来にはかり知られぬ全盛をうらないて ・・・

云々 ・・・・・

この調子だからちょっと、原本を読む気にはれない ! 。


にごりえ

2011-07-28 21:19:39 | 映画

昔、「明治大正文学全集」という素晴らしい全集本があった。 ネットで調べたら

60卷まで出版された(あった)らしい。

若いころ手あたり次第に読みふけった時代があり。 樋口一葉集も読みかけたが

「文語調」の文章で、すぐ嫌になり投げ出した記憶がある。

昭和28年に、今井正監督が彼女の代表作3篇をピックアップして(樋口一葉は短

篇が多い)オムニパス風に映画化した。  映画館で見た記憶がかすかにある。

その映画が久しぶりにBSで再映された。

名監督今井但しと、何と言っても当時の劇団を代表する「文学座」総出演の、素晴

らしい名優だらけの作品で、当時の代表的 な映画雑誌の「キネマ旬報」で大賞を

取り、激賞された。 

明治から大正の時代だから、貧富の差が大きく、下層階級の中でも、どうしょうも< /span>

ない“貧乏”ががあり・・・男尊女卑は当たり前で、肩で風切る官員(役人)から その

日の一食にありつくだけが精一杯の・・・少しオーバーに言うと、天から地ま での生

活格差があった。

だからというか?義理や人情味もある、助け合い心もあり、辛抱も努力もあった。

徒に過去を賛美するつもりはさらさらないが!戦後、勤勉な努力により、奇蹟の

の繁栄で、国民すべてが経験したことの無い一億総中流化で豊かになり、個人

の人権と権利主張・・・で・・・代償として多くの良い面を失った事も又事実・・・

この映画の味というか気微が70年代以降の人達にわかるのかな?などと思い

ながら見た。

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良縁(高等文官の試験に合格した高級官僚)に美人であるが故に乞われて結婚

(玉の輿)した娘が、夫の仕打ちに耐えかねて逃げ帰ってくる。

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辛抱して、可愛い子供の為にも一切を耐え抜き通せ・・・お前の帰る家は無いと諭され・・・

帰る決心をする。

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帰りに乗った人力車夫が子供時代の懐かしい友達だと知る ・・・ この車夫の男は、彼女

が嫁いだ事を知ってぐれ出し、今は落ちぶれ果てて車夫に身を落としている ・・・

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文学座の丹阿弥谷津子(タンアミヤツコ)綺麗な若い頃のすがた・・・ 今は「釣馬鹿日誌」

のスーサン社長夫人(夫は亡き金子信夫)

7

失恋(片思い)の失意で自棄になり身を狂わせた男「芥川比呂志」この人は、「文豪芥川龍

之介」の長男で、三男の弟は有名な作曲家の芥川也寸志。“芥川龍之介の写真にそっくり”

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貧乏で叔父夫婦に育てられた娘(久我美子)が大店(オオダナ)の女中になる。

年末ぎりぎり(大つごもり)借金返済のため叔父に2円の工面を頼まれる。奥さまに

給料の前借をお願い・・一端は承知して置きながら、いよいよとなったらそんなこと

聞いてないと無碍に断られる。

困り果てて、つい銭箱n中の20円の中から2円だけ盗む ・・・

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ぶらり帰って来た長男の放蕩息子「中谷昇」がそれを察知して ・・・ のこりの18

を懐に、「20えん借用します」と銭箱のなかに書き残し立去る・・・ 娘は難を逃れる

・・・


風蘭

2011-07-24 21:31:29 | うんちく・小ネタ

今年もまた、 “ひっそり” と咲いてくれた可愛い、小さな風蘭の花

ウン10年前(20年は越す)貰った苗をミズゴケでくるみ、棕櫚縄

で巻いて、極細の銅線で、庭の大きな木蓮の下枝にぶら下げた

だけ。

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「水は天から貰いみず」・・滅多に水はかけない。肥料なんて一切

なし! ・・・ なのに、枯れもせず、毎年白い可憐な花を付ける。

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本来は樹木に寄生する植物で、強健で育て易いらしい。直射日光

を避け風通しの良いところがいい・・とあるが、それにしても ・・・・

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何時も忘れているのに、この季節(初夏)になると心を和ませてくれる、

小さな白い可憐な花に感謝!!!・・・ 来年も見れるかな?? ・・・


PC画作品展(Ⅱ)

2011-07-17 09:30:14 | アート・文化

PC画展出品者の一人、マウスアートの名人“T氏”が展示会の私の

作品をDVDにしてくれた。

Dvd

これは、そのDVDをTVに映したものの一部をデジカメで撮影したもの

Pc1

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Pc3

4

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Photo

Pc7

Pc8

見学者に、少し偉そうに ・・・ PC画の画き方を講釈している小生 ・・・・・