新勝庵

元サラリーマン、映画・読書・芸術好き。
おんとし 92歳 です。

フジタホワイト

2012-05-23 21:04:20 | アート・文化

戦後日本を捨て、フランス人になった巨匠(画家)がいる。

「藤田嗣治」1920年代、フランスで成功した画家であり今

でもこの人を知らない人は少なかろう?

モンパルナスの花と持て囃され「サロン・ドートンヌ」で絶賛

た、傑作 「寝室の裸婦キキ」 は今でもパリの私立美術

に飾られている。

独特の・・・乳白色の肌の色と・・・微細な線・・・この乳白色

の色が謎とされてきた。

キャンバスの地塗りをしているのを見た人はいない ・・・

多分真夜中にこっそりしてたのだろうと言われていた。

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藤田が日本を捨てた理由は、パリで成功して帰国したあと

日米開戦になり、 軍部の要請を受け戦争絵(200号の大

作)を絵いた・・いや描かされた(当時の有名画家は皆戦争

を描かされた、仕方がなかった)若い時私もそれを見た。

今でも何処かに所蔵されている筈 ・・・・・

ところが、終戦と同時に戦争中は黙して(何も言えなかった)

いた連中(知識層の一部・と特に共産党)と、迎合マスコミ

・・・ 何時の時代もそうだが、戦争画を描いた画家達を、

戦争協力者として、国賊扱いにし、猛烈なバッシングを始

た ・・・ 藤田は日本人が嫌になり、再びフランスに渡り、

カトリックの洗礼を受けフランス国籍を取り、フランス人に

なり、日本に帰る事はなかった。 墓も愛するパリにある。

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先日、TVで 「極上美の饗宴」 で、謎とされた乳白色の

〝 フジタホワイト ” の謎を解明した。

それは、「タルク」というもの、 滑石(ろうせき)の微粉末

・・ベビーパウダー(昔はてんかふん)をジンクホワイトに

上手く混ぜ込んだもの、 という技法だった。

知ってしまえば「ああそか」だが ・・・・・・・

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フジタホワイトは作れても、あのふるえる様な微細な線は

ふじたでなくては描けない!!!

フジタはフランスの誇り  ・・・・ 日本人の狭隘さをつくずく

感じさせられた。

生前藤田自身は、私は「日本を捨てたのではなく、日本に

捨てられた」と語っていたらしい。

「組織で仕事をする国」 それはそれでいいが、 やはり

出る釘を打つ国だなー!!!とつくずく思った  ・・・


スカイツリー

2012-05-21 16:43:02 | まち歩き

思い出のスカイツリーが明日5月22日いよいよ開業(オープン)

になる。

一昨年、東京本社のOB会の誘いで久しぶりに上京した。

あの時、あまり関心を持っていたわけではなかったが、

両国のホテルに泊まっていたので、近いし、ぶらり出かけて

みた。

次の浅草橋から地下鉄に乗って「押上駅」で下車、徒歩

10~20分位 ・・・・

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丁度第一展望台あたりまで出来ていた。

いやー!!行って見て驚いた! その規模の大きさと、

構造の複雑さ(巨大パイプ様の脚部の組み方)

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つくずく眺めて考えたが、どうなっているのか仕組みがよく

分からん?

「大林組」の巨大看板がかかっていた(ジョイベンではない?)

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あと丁度二年後の五月に完成すると書いてあったので

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さらいねんのOB会には 来られるかなー

(生きているかなー?)と思った。

昨年も同時期に誘いがあったが、行けなかった ・・・

(二年後)の今年はお蔭で生きているし、体力もまあまあ

だが家庭の事情があって、残念ながら行きたくてもゆけ

ない!仕方のないこと ・・・・ 

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〝 NHKスペシャル ” でスカイツリーの技術のすべてを

詳しく解説していたが、 その世界に誇れる素晴らしい技術

力に驚くとともに、周辺を含めた規模の大きさに驚いた。

二年前 ・・ 頭をひねった構造様式も分かった!

昇るのは抽選だから駄目でも、やはり行って現地で規模の

雄大さを実感してみたかった!!!


ダイダイの花

2012-05-15 09:57:07 | うんちく・小ネタ

魚を持ってきた奥さんが、笑顔で あら いい香りねー!

あっ 蜜柑の香ねー・・・

私) あゝはい・・それダイダイなんですよ ・・・・・ 

家を建てた時植えたダイダイの木だから、もうかれこれ

37年かなー?毎年よく実ってくれる。

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近頃は、たいして手入れもしてないし、肥料もやって

ないのに、今年も又、沢山の花をつけた ・・

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けなげなダイダイには悪いが、 今はこの〝 花が少し悩み ”

12月、この花はみんな実になりその数 膨大 200~250?

若いときは絞り機で絞ったが、ここ8年来、近くの会社時代

の嘗ての後輩のK氏が全部もぎ帰って絞って持ってきて

くれる。 有難い話だけど、気の毒でたまらない!

大体2リットルペットボトルに5~6本・・かな? 半分分けし

ても始末に困る。

若い時は焼酎に入れて呑んでいたが、最近はビールしか

のまないので、結局は捨てることになる、勿体ない話。

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花は可憐で綺麗、香もいい … が又年末Kさんのお世話

になるのか!と思えば少し気が重くなる ・・・・・

だからと言って木を切る分けもいかないから、 まぁ!今年

もKさんに甘えておくか! ・・・・ 


オカンの嫁入り

2012-05-09 21:04:29 | 映画

近年珍しく、心に沁みる〝 実にいい映画 ” を見た。

「オカンの嫁入り」・・だが、 二度見てさらにDVDに残した。

呉 美保 という35才の女性監督の作品だが、この人は5年

前映画監督になり、二作目のこの作品で 「新藤兼人賞金賞」

を受賞している。

前途大いに期待の持たれる新人 ・・・・

Photo

(将来が期待される 呉 美保 監督)

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母と娘の愛情物語と言ってしまえばそれだけだが、 話の

運びと切れ(リズム?)が凄くいい ・・・ 

脚本も 呉監督自身が書いている  ・・・

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宮崎あおい 大河ドラマ「天璋院篤姫」を演じた女優だが

娘役も実にいい !! うまくなった、まだまだのびる!

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大竹しのぶ(母)この人はもう言うまでもない 名女優 !

もう神技に近い演技 ・・ いや演技と思わせない 褒めて

も褒めたりない ・・・

いやー ・・・ いい映画を見た !!!