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FC岐阜のこと7

2017-03-13 00:01:51 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 当ブログでも昔から何かと気にしていた岐阜さん。古くは日本一地域密着した選手による社会貢献活動を進め、その後に経営とのバランスに失敗されて今西氏が退陣されました。その後、Jトラストの傘下に入って経営力が復活。
 Web Sportivaで「FC岐阜・恩田社長の600日 ~Jリーグ地域クラブへの伝言~」というシリーズが連載されていました。恩田社長は2014年にJ2岐阜の社長に就任され、クラブの再建に尽力されましたが、2015年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症を公表され、その年で退任されました。調べてみるとこのコラムは全11回。今回は前編として、第1回から第6回まで、順番に抜粋して紹介します。
     
【第1回「プロローグ」】:http://hpplus.jp/clip/2209476/
 岐阜県出身で、サービス・エンタメ畑で働いてきた恩田社長に白羽の矢が立ち、2014年に、J1・J2の中で最年少、35歳の社長が誕生。J2岐阜、Jリーグクラブの経営の難しさの理由はいくつも存在。売上が10億にも満たないのに、事業内容は非常に多岐。ステークホルダーが多く、それぞれの思いがしばしば利益相反等。役員任期最後のホームゲームでは、相手のJ2松本サポーターが、ねぎらいの横断幕を掲示。

【第2回「岐阜県(ぎふ)と離れては生きられない、それがFC岐阜】http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/jfootball/2016/05/27/600/
 岐阜県及び岐阜県下全42市町村が株主であり、県下全域をホームタウン(活動対象地域)としてかつ、ホームタウンのすべての市町村が株主なのは、Jリーグの中でも珍しいクラブ。岐阜県は東西南北に広く、5地域に分かれており、地域によって気候も文化も経済圏も分散。岐阜県と岐阜市は同額の主要株主であり、良くも悪くも、この2つの力に大いに影響。地域を元気に、地域を一つにする事が、地域に存在するスポーツクラブの最大の役割。地域住民の活力源となり、地元の誇りと思えるチームになることが、Jクラブの存在意義。

【第3回:ぎふのお荷物から、希望の星となったFC岐阜】https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2016/06/10/600_3/
 J2岐阜は地域リーグから最速でJ2に昇格した結果、支援体制を固めることなく、事業規模だけが膨らみ、資金繰りに窮し、債務超過に陥り、何度となく会社存亡の危機に発展。その状況の中、救世主として現れたのが岐阜県出身の藤澤氏。藤澤氏がクラブの支援の条件の一つが、地元政界及び財界が「オールぎふ」で支えるという事。自分の支援が一過性にならず、未来に向けてぎふが責任を持ってクラブを支えることを要望したのです。その時に岐阜県知事が中心となり、藤澤氏の要望に応えるべく、後援会組織の大改革を実施。それまでの後援会は、引受け手がいなかったため、クラブの社長が後援会の会長を兼務するという不可思議な状況。
 古田知事は、岐阜経済界の重鎮である岐阜車体工業の星野会長に後援会会長を引き受けてもらい、新組織には知事や岐阜市長、また、岐阜県内優良企業の社長、各地域の商工会議所の会頭、市町村会の会長、各種経済団体の会長、サッカー協会、体育協会等「オールぎふ」のメンバーが集結。
 後援会会費の7割をクラブの財政支援に充てて、残りの会費で会報誌の発行等を実施。後援会スタッフも、過去はクラブのスタッフが兼務していましたが、専属のスタッフを星野会長が派遣。このおかげで後援会の人数は、1年間で個人会員が2倍、法人会員も3倍に一気に拡大。
 その後義理から始まった関係を、どうやってファン化するかが、最大の課題であり、「嘘から出た誠作戦」として、スタジアムの雰囲気を体験してもらう取り組みを実施。後援会の組織が刷新されたが、昔からずっと応援してきた個人後援会員は、この組織図のどこに入る余地があるのかという意見をサポーターから提示。

【第4回:「チームが強ければお客様は集まるのか? 私の答えはノー!」】https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2016/06/24/600_4/
  基本的にどうしようもないことにもかかわらず、プロスポーツクラブ経営に於いて、経営上の大きなファクターとなるものが、試合の勝敗。クラブの最大の資産である選手は、金額に見合うパフォーマンスをするとは限らず、非常に難易度の高い投資。
 現場と経営陣には常に利益相反が発生し、その間で調整する役割がチーム統括部長。2015年に就任した高本部長は黒字確保と降格回避という2つの至上命題がある中、見事な手腕を発揮。
 「強くなればお客様は自然と増える。とにかく勝てるチームにしよう!」という考え方には、2014年当初に恐怖体験をしているから賛同しない。 2014年開幕戦から知名度のある監督と選手がいて、J2首位に立ったりしてメディアも大きく取り上げられたが、観客動員数は徐々に下降して伸び悩み。
 強いだけではダメ。「チームが強いことを嬉しく、誇りに思う」という関係性を作らなければ、集客にはつながらない。残念ながら、サッカー観戦という文化が醸成されていない岐阜県では話題にはなっても、スタジアムに足を運ぶことにはつながらない。スポンサーとの関係も同様。中途半端に強くなっても、地域が盛り上がるとは限らず、サッカーの試合だけでは、FC岐阜の価値は感じてもらえない。

【第5回「FC岐阜流集客術 歴代動員数へのチャレンジ」】https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/football/jleague_other/2016/07/08/60015000_1/
 サッカークラブにおける、最も重要な経営指標は「観客動員数」。お客様=サポーターの数は、クラブが永続的に存続するためのかけがえのない財産。ターゲットにすべき試合はホーム磐田戦。キャッチコピー「勝利のために!届けようぎふの大声援~15,000人集客プロジェクト!~」のスタート。
 メディアへのアプローチを行い、「ワールドカップ」という時事ネタに関連づける方法を実施。日本の初戦の相手のコートジボワール関連のネタ岐阜県は宝の山の状況。試合の日に国内のコートジボワール人を集めて、中学校のサッカー部とピッチで前座試合を開催。同時にコートジボワールに送る使用済みシューズと、向こうに送る寄付金をスタジアムで募金。岐阜がコートジボワールとの心温まる取り組みをしていること、これをFC岐阜というフィルターを通すことにより、発信力を高めて情報を発信。
 もう一つは監督・選手による試合のPR。具体的には、ラモス監督によるチラシ配布や、チケット購入者が参加可能な川口選手のトークショーなどを実施。自分の持論として、監督・選手にはスポンサーイベントや地域のイベントについてはどんどん参加すべしとしますが、クラブからお願いしたいことは、試合に勝つための最善の準備をすることなので、それまでは試合のPRを依頼することを敢えて控えていました。今回はクラブの総動員の時と判断し、選手の行なったPRは効果てきめんで、新たな客層の獲得に成功。
 続いて、スタッフ一丸の全員営業。各自が地道にやれることをやり切る。「15,000人プロジェクト!」のキャッチコピーを入れ、言葉が一人歩きするように仕向けました結果、、サポーターもその気になり始めた空気を随所で実感。

【第6回:「敵将からぎふへの謝辞、観客数170%増の裏側」】http://sportiva-new.mediagalaxy.ne.jp/clm/jfootball/2016/07/22/60015000/
 試合当日、観客数は15,138人。スタンドからどよめきと拍手。プロジェクトの成功要因は約2,000人の磐田サポと、自分とクラブがその気になり、サポーター、スポンサーと”その気”の輪がしっかりと浸透していった事。その後、クラブは3試合連続1万人を突破。何もかもうまくいっていた頃。
 元々サービス業、エンターテインメイト畑にいた自分としては、サッカーだけを売り物にするつもりはなく、スタジアムをアミューズメントパークのように考え、サッカーに興味のない人も足を運ぶきっかけを創り、より多くの客層に訴えていく集客方法を考慮。我々がやっているのは、サッカーの試合の運営ではなく、スタジアムに足を運んでくれたお客さまに喜んで帰っていただく事。我々の仕事はサービス業。
 私が社長在任中にスタジアムでサッカーとは何の関係もないイベントを実施。こうしたイベントを生み出したのが、新たに社内で始めた「ブレスト会議」。ブレスト会議とは、定時後の時間から始める、希望者全員参加、途中退席自由、お菓子等持ち込みOKの会議。議論する内容は、各試合ごとのイベントについてで、もちろん自分も参加。イベントを考える上で、岐阜とのゆかりがあるものにこだわる姿勢は崩さず。岐阜県中にある未知なるものを、スタジアムでマッチングして発信することがJクラブとしての大きな役割だと認識。岐阜県のグルメ、伝統文化、自然、旧跡、企業活動、自治体の取り組みなど、普通にぎふにあるものに触れることにより、とりわけ子供たちの未来に対する肥やしになる事を期待。

 正直、このコラムを読むまでは親企業(金遊業)から派遣された社長という事で、金融色が強い方と思っていました。でも実際はエンタメ企業の出身で金融色はそれほど無く、「去るには惜しい経営者だったなぁ」という印象に変わりました。ファン・サポーターファーストの姿勢や地域貢献の精神がにじみ出ている、いい社長さんでした。それと対照的に例えると、口ではそれらしい事を口にしていても、実際は「商業主義」に徹していて、言っている理想と実際の行動が違ってると突っ込みたくなる経営者となりますが、いませんよね? もしいれば、トップの姿勢が下まで浸透し、全体的に上から目線になっていると、外部から後指を指されているというパターンになりますが。
 今回の前編は序章という感じですね。当ブログ好みの地域貢献活動などは後編に出てきますので、当ブログの読者にとっては後編の方がより楽しんでもらえそうです。後編をお楽しみに。
J2岐阜関連⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20150220
   〃  ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140113

   〃  ⑩http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131025
   〃  ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131006
   〃  ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20120901
   〃  ⑦:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20110509
   〃  ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20101111
    〃   ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100828
    〃     ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100429
    〃     ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20091006
       〃      ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090804
       〃      ①:
http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060317

 話は変わり、今日ファジのアウェー町田戦がありました。その模様は明日。シーガルズは2部降格となりました。その模様は後日。

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