J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

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新潟・スポーツの理想郷へ16

2017-12-04 00:01:59 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 リスペクト(事例紹介)コラムです。
 先週、ずっと最下位だった新潟さんのJ2降格が決まりました。新潟さんは当ブログにとって、仙台さん、甲府さんと並ぶ理想的な市民クラブ「御三家」として、昔から評価が高いJ1クラブ。地元岡山にとっても、Jリーグを目指すのに真っ先に目標にした先輩クラブ。地元財界が当時のクラブ幹部と新潟まで視察へ行き、後援会組織等多くの先進事例を学んで来たのではないかという話を聞いています。それが本当なら、未だにJ2岡山には後援会組織ができていないが、それはまぁいいや・・・
 今回のJ2降格は当ブログにとってもちょっとショックでしたね。Jリーグ百年構想の優等生でもある新潟さんと同じカテゴリになるなんて。某黄色いチームの2度の降格の時もそうでしたが、「監督」という部分はやはり大きいですね。監督によって、戦術が大きく変わりますから。そんな新潟さんの降格要因を探れればと思います。順番に引用してリスペクトしていきます。
   
【踏みとどまれなかった新潟、初のJ2降格 練習からも垣間見えたチームのほころび】
〔04年以来、守ってきたJ1の座だったが……〕
「今シーズン着任したばかりの三浦文丈監督は、10試合指揮を執っただけで成績不振のため辞任。」
「第11節の浦和レッズ戦を経て、チームの命運は元日本代表FWでもある呂比須ワグナー監督に託された。」
「呂比須監督は、新潟がJ1に残留するための目安を勝ち点38とした。それから半年が経ち、第32節を終えての新潟は5勝7分け20敗で勝ち点22。38ポイントには遠く及ばない。残留という目的地に到達するための燃料と時間は十分にあったはずだ。」

〔印象的だったトレーニングでのある光景〕
「新潟が踏みとどまるべきタイミングは、夏場にあった。6月終わりのことだ。チームは当時、4連敗中。第17節のジュビロ磐田戦に向けたトレーニング」
「役割の変わり方に曖昧な部分があり、ついには選手たちの動きもがぱったり止まってしまったのだ。おそらく思考も。呂比須監督はいら立ち、日本語で説明するが、損なわれた集中は戻らない。指揮官に早くボール出しするよう命じられる日本人コーチングスタッフも、どのグループにボールを出していいか分からない。つまりは練習のマネジメントに欠陥があり、現場のコミュニケーションに問題があることの証しであった。」
「この時期からトレーニングの戦術的な部分はポルトガル語で伝えるように変わる。現場のコミュニケーションを、より密にするための歩み寄り。呂比須監督にポルトガル語を使うよう提案したのは、クラブの強化部である。」

〔「1つ1つのプレーに対する責任感がない」〕
「即戦力クラスを5選手もシーズン途中で補強しなければならないところに、チームとクラブの苦悩が色濃くにじむ。」
「交代の意図がピッチ内に伝わらず、選手たちが戸惑うまま落とした試合、勝ち点は1つや2つではない。選手たちの焦燥感は深まる一方だった。」」
「みんな(状況を)分かっているのかな、と感じた。1つ1つのプレーに対する責任感がなく、ただやっているだけ。それでは意味がない。『試合でやればいいんだろ』というのが、先発組にあった。全員ではないけれど、この状況で、この時期に気持ちを入れてやれていない選手がいる。」

〔チアゴ・ガリャルドの“乱心”〕
「立て直しが失敗に終わった8月の終わり、止まらない負の連鎖は、ついに飽和点に達する。」
「チアゴ・ガリャルドは、呂比須監督の就任以来、攻撃の核となるべき存在として4−2−3−1のトップ下で出場を重ねていた。」
「だが、守備での貢献不足は、目に余るものがあった。それが守備意識のなさからくるのか、運動量の問題だったのかは分からない。いずれにしても、ボールを受けようと自由奔放に取るポジショニングと相まって、ひとたび守備になると、チームには大きな負担がかかった。」
「チアゴ・ガリャルドが“乱心”したのは、晩夏の日差しが照りつける午後のトレーニングでのことだ。ボールを奪われたことにカッとなり、たちまち削り返す。」その蛮行に、周りから一斉に非難の怒声が上がる。いったんトレーニングから外に出され、落ち着くように促されたチアゴ・ガリャルドは、プレーに戻ることを許されると、直後にボールを受けようとする大野和成の方へと猛然と走っていき、深いタックルを大野の足下に見舞った。」
「試合のメンバーに入らず、トレーニングもチームとは別に行っていたチアゴ・ガリャルドは9月28日に家族の事情により、一時帰国。再来日することはなかった。」

〔再昇格への挑戦は、もう始まっている〕
「現場のコミュニケーション、チアゴ・ガリャルドの処遇、新潟らしいサッカー。チームがたどり着いた最終形態は、積極的、能動的に獲得されたものではない。時間切れとなり、残留できなかった時点で、新潟に本来備わっている力を看破する力が呂比須監督にはなかったということだ。」
引用:スポーツナビ

 この試合当ブログでは、チームの強さには3つの要因が揃う事が必要と思っています。「監督」「選手層」「チーム内のバランス」です。今回の新潟さんには、経営面では、d特にネガティブな部分は見られず、現場である「チーム」の部分に瑕疵があったと思われます。上の記事を読むと、この3つの要因のうち、監督とバランスなのかなと思います。呂比須監督は以前にガンバさんの指揮官になる話があり、結局セホーン監督と一緒に指揮官に就きましたが、上手くいかずにブラジルに帰った事がありました。今回、また呂比須監督が日本に来るという話を聞き、期待が高まりましたが、実を結ばなかったです。J1柏もJ2降格年にネルシーニョ監督を招へいして、J2降格しても監督続投し、翌季にJ1昇格即優勝となりました。今回、同様の状況でしたが、呂比須監督がクラブを去ったという事はそこまでの事では無かったのかなと。外国人選手のセレクトも難しいです。よく読むと、鹿島さんのレオ・シルバ選手、浦和さんのラファエル・シルバ選手って、元は新潟さんの選手だったのですね。そのロスの痛手は大きかったと思いますが、今季の新潟さんとの試合を観ても、いい外人選手が躍動する強いチームという印象は持っていました。バランスが悪いだけで、整ったら強いと思います。つまり、来季のJ2では高い壁になるのではないかと。次はスポニチにシリーズ記事です。
   
【J2降格 新潟に何があった】
〔(上)戦術変更「俺がいる意味ない」悩んだボランチ〕
「18日の甲府戦終了後に報道陣に対応した中野社長は「三浦監督をお迎えし、選手が入れ替わった中でスタートダッシュが利かなかった。選手が自信をつかめずに疑心暗鬼となり悪循環となってしまった」」
「新チームのコンセプトは始動からブロックをつくって守備をし、そこから素早く攻撃に転じる。その練習を繰り返し、これまでアルビの代名詞とも言える前線からのプレスが影を潜め、逆にスピーディーな攻めが攻め急ぎになってしまった。」
「さらに大きかったのはセットプレーからの失点。昨季のマンツーマンからゾーン守備に変えたが、開幕戦の広島戦、第2節の神戸戦と、いきなり2戦連続でセットプレーから失点してしまった。その後も改善されず、第32節までのセットプレー絡みからの失点は24。総失点58はリーグワーストと守備のもろさが降格の大きな要因となった。」
引用:スポニチ

〔(中)新潟 指揮官途中交代で戦術ぶれまくり 素行に問題の外国人選手も〕
「三浦文丈氏が休養を経て退任。代わって元日本代表FWの呂比須監督が第12節(5月20日)の札幌戦から指揮を執った。呂比須監督は「残り23節で12勝以上、勝ち点は38以上を目指す」と布陣をこれまでの4―4―2から4―2―3―1に変えて攻撃力を上げ、初戦に勝利したものの、その後チームワーストの6連敗。」
「新潟がこれまで伝統的に継承してきたのが前線からボールを奪って素早く攻めるという戦い方。DF大野主将は「監督が途中で代わったり、やるべきことに芯が通っていない、ぶれまくった1年だった。非常にもったいなく感じた」と頭を悩ませていた。」
「加えて例年、優良な外国人選手を獲得していたが、今季の外国人選手は素行に問題があった。」
「ブラジル人3人でスタートしてホニしか残らなかった。能力は高かったが結果に結びつけることはできなかった。来季以降のチームに反省を生かしていかないと」。そう語った神田勝夫強化部長の言葉が全てを物語っていた。」
引用:スポニチ

〔(下)新潟 自信なくし見失った“らしさ” 取り戻すのが遅すぎた“武器”〕
「今季のチームは、ボールを奪いにいってはいたが、奪い切るまでいかなかった。奪って攻撃が決まったときの良さを知らないまま、終わってしまった」と悔しさをにじませた。第29節(10月14日)のG大阪戦で17試合ぶりの勝利を挙げると、自信を回復させるとともに加藤の言う新潟らしい戦いもできるようになった。そこから18日の甲府戦まで4試合負けなし(3勝1分け)という好結果も出した。だが時すでに遅し。」
引用:スポニチ

 ここでもやはり、要因は「チーム」でした。監督の変更により、戦術が変わって選手が戸惑ったのも要因であると書かれてあります。シーズン中での監督交代は、実はJ1柏も昨季経験しています。しかし、下平監督は見事力を発揮し、チームを立て直したのに対して、今季の新潟さんはそのまま下降していきました。これは2度降格した時の柏の時と同じです。やはり、監督の部分は大きいと思います。監督の交代のタイミングも難しいし、次期監督の選考も難しい。下平監督の成功の要因は、従来の戦術に戻った事が大きかったと聞いています。アカデミーからトップまで一貫したポゼッションサッカー。メンデス監督の時に、戦術が変わって戸惑ったのかもしれません。それに対して、新潟さんは監督の戦術がチームに浸透しなかったのかな。
 そして、チームから来季で鈴木政一監督内定が発表されました。磐田さんの黄金時代に第1第2両ステージ制覇を達成した時の監督で、実力派です。ただ、いくら前評判のいい監督でも、そのチームにフィットするかどうかはやってみないとわかりません。神戸さんに行ったネル監督がそうでしたから。お手並み拝見ですね。

 経営の部分で力を増せずにチーム力が下降して降格するパターンではなく、新潟さんは単純にチームそのものと思えるので、ぜひJ2ではいい戦いをしていただいて、いい結果を出して欲しいと思います。地元J2岡山の存在を気にしないといけない部分もありますが、個人的には新潟さんはJ1にふさわしいクラブなので、早くJ1に戻って欲しいと思っています。デンカスタジアムに行ってみたいですね。昔、「愛してる新潟」を何万人というサポーターが大合唱している動画を観て驚いた記憶があります。どういうスタジアムの、どういう応援なのか興味があり、ぜひ行ってみたいと思っています。
J1新潟関連⑮:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20170402
   〃   ⑭:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160621
   〃    ⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20160227
   〃    ⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140712
   〃    ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140709
   〃    ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140109
   〃    ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130330

   〃    ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130330
   〃    ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130118
   〃    ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20080221 
   〃    ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20071224
   〃    ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060722
   〃    ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20060309
   〃    ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20051229
   〃    ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20050919

 話は変わり、今日もいろいろとドラマがありました。J1昇格プレーオフではスコアレスドローで3位の名古屋さんがJ1復帰を決めました。名古屋さんJ1昇格おめでとうございます。そしてJ3。栃木さんが見事にJ2復帰を決められました。この試合は夜用事で出かける前に、ずっとDAZNで観てました。ここでも手作りシャーレが良かったですね。同時に群馬さんのJ3降格が正式に決定いたしました。監督、GM、社長が揃って退任し、本当にゼロからのスタート。生まれ変わって、またJ2に早く戻って来て下さい。当ブログはこれから忙しいです。新潟さんの時のように1週間程度、情報を収集して記事に仕上げます。甲府さん、大宮さん、名古屋さん、栃木さん、そして群馬さんと、昇降格に関するリスペクト記事が続きますね。とにかく皆さん、来季頑張って下さい。

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