J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

選手・現場の声38

2015-04-16 00:02:37 | ファジアーノ岡山

 事例紹介コラムです。
 今朝の日経新聞朝刊スポーツ欄「フットボールの熱源」に「トップクラブの文化」というタイトルで、J2岡山と今シーズン新加入した岩政選手の話題が載っていました。また、木村社長か何かの話題かと思って読み始めてみると、思ったより面白くて、つい何度も読んでしまいました。地方クラブの雄としては、すっかり山雅さんに距離を開けられた感があり、めったにマスコミで話題を取り上げられる事が少なくなった中、久しぶりに露出された印象があります。以下、抜粋して紹介。
                 
       ※左の画像はクリックすると拡大します。
 今シーズン、J2岡山に加入した元日本代表の岩政選手の言葉にはトゲがあり、毒がある。引き分けに終わったホーム磐田戦の後に、「このチームはまだサッカーが下手。選手をやっている以上、成長していかなくてはならない。成長していないからJ2にいる訳ですから」とネガティブなコメント。
 J1鹿島からタイのクラブを経ての加入早々、公に「みなさん、このままでJ1に昇格できると思っているんですか」と言って、周囲を凍らせた。歯に衣せぬ岩政選手は、岡山での1年目が終わった時、自己評価の基準をどこに置くのか。「他の選手が上手くなっているかどうか」と即答。
 クラブのJ1初昇格という結果を目指すだけでなく、「サッカーが上手いとはどういう事なのか」を継承していきたいとか。「使命というより、そういう事をしたいと思っているだけ」とコメント。

 岩政選手は役員会が行われている会議室に入るなり、「ホワイトボードを貸してくれませんか」と言って、クラブ幹部を驚かせたとか。同じ新加入の元日本代表の加地選手は毎朝6時半に現れ、9時半からの練習に備えるとか。
 木村代表は「彼らがプロの生き様を見せ、重みのある言葉を発する事で、クラブの格が上がり、クラブが地域から敬意を受け始めたのを感じる」とコメント。「ここは日本一のクラブになると思っている」と岩政選手のコメント。「そのつもりですよねと念を押されているようなもの」と木村代表のコメント。
 「チャレンジ1」プロジェクトを開始したのはその影響でもあるとか。選手もフロントもサポーターも、これまで無かった刺激を受けている。トップクラブの文化がここから熟成されるのかもしれないと締めくくっています。

 岩政選手が役員会に飛び込んだ光景を何となく想像してしまいます。選手としてもそれ以外としても、今まで地元岡山にはいなかったタイプだと思います。元日本代表選手そのものが、「新しい風」だと思います。ひょっとしたら、今までは「自分達でできる」と思ってやってきた価値観が少し破られたのかもしれないし、外の要素を取り入れる事の重大さを再認識させられたのかもしれません。今シーズンからGMが交替して、何となく「変化」を感じていましたが、こういう部分でも「変化」があったのかなと。GM交代に続く「変化」を個人的に期待しています。
 現場と経営はJクラブの両輪。選手や監督などの「現場」部分もそうですが、それ以外の部分でも外の要素を積極的に取り入れたら、もっともっとレベルアップするかもしれません。何分素人で、偉そうな事も言えないので、地元についてのコメントはこの辺で。

 ここからは一般的な話になりますが、「クラブの格」という表現は、当ブログで昔から言い続けた「Jクラブの資格」「Jリーグファミリーの資格」「Jクラブの品格」と同じ意味ではないかと個人的に思います。いろいろと今まで論じてきましたが、ここ最近では「Jクラブの付加価値」という見方で落ち着いています。すなわち、いくら見てくれが良くて、数字が良くても、公共財として地域に根ざし、「地域の宝」になれなければ百年続かないだろうと。
 じゃあ具体的にはどういう事なのか、それはこちらをご覧下さい。あくまで個人的な主観ですが。いくら経営的な数字が良くても、地域の子ども達が「テレビやポスターで顔は知ってるが、どんな声の人か知らないし、ユニフォーム姿で走っている姿しか観た事ないから、実は馴染みが少ない」と思っていないでしょうか。チームの名前くらいは知っているが、地元市民は実は、誰が監督でどんな選手がいるのか全く知らないという状態ではないでしょうか。サッカーしかやっていないからそういう事になっていると。
 その対極的なクラブはJ1川崎であり、J1松本です。特に川崎さんは、選手の地域・社会貢献活動をJリーグで一番実施されています。「サッカーだけやってくれたらいい」と思わず、社会貢献活動の部分を契約に盛り込むかどうかが、個人的には注目部分かと思っています。読者の皆さんの地元クラブはどっちですか?

 個人的には、いくらチームの成績が良くて、上手い選手を揃っていても、それではJ1クラブとして百年続かないと思います。両輪である経営・運営もトップクラブにふさわしい内容と、ふさわしい価値観でなくてはと。岩政選手が多くを過ごしたJ1鹿島で例えてみると、実はホームタウンである茨城県鹿嶋市は人口が何と6万6千人。同じ茨城県の県庁所在地にはJ2水戸があり、隣県には柏や千葉、浦和や大宮と競合しており、新幹線の最寄駅がある訳でなく、交通の便もよくありません。そのいった不利な環境の中で、オリジナル10の古豪として、J1リーグの第一線でやってこれたというのは、成績や数字だけではなく、地域に根ざし、「地域の宝」として愛されてきたからではないでしょうか。
 読者の皆さんの地元クラブも今まで述べてきた、地域に根差した百年続く「地域の宝」として、成長できる事を祈念しております。岩政選手の言葉にトゲとか毒とか表現されていますが、当ブログも自他ともに認める辛口ブログですね。思いがあるから表現が強くなるし、飾らずストレートに表現するから痛くなるのでは。
岩政選手関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20141221

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