壁塗り
肉体労働を毎日してきたので、体じゅうだるくて熱っぽかった。
下地モルタル塗りは、前日に大工から教えてもらって練習もしていたので、一人でしようと思っていたが、とうとうギブアップ。
中ちゃんに手伝ってもらうことになった。
二人で丸一日かかってどんどこ塗っていく。慣れてきて恐るべきコツが分かってくるにつれスピードアップ。
「KOKKOちゃん、早いなあ!競争しよか?」
確かにスピードは中ちゃんよりも速くなったが、出来栄えはと言うと・・・。
「なんちゅう塗り方やってるねん!真ん中から塗ったり、下から塗ったり、上から塗ったり、てんで好きなとこから塗ったやろ!」
左はKOKKOの壁。右は中ちゃんの壁。このあまりの違い!! 笑い転げた。
でも、ここで言い訳させてもらうとしたなら、中ちゃんが連れてきた中ちゃんの娘婿の元同僚(退職した)が壁塗りに興味を示し、前日の練習の時に、それこそ好きなとこから塗り捲ってしまったのだ。で、KOKKOの塗った壁は、KOKKO→中ちゃん→KOKKO→中ちゃんの娘婿の元同僚→KOKKOと何人もの手が加わることになった、しかも、それぞれいったん壁が乾いてから別の時間に塗ったゲージュツ作品なんであ~る!!
いや~、ホンマ、えらいこっちゃ!
中ちゃんは、こてはこてでも、押さえという仕上げ用のこてを持参してきたので、こうも差が付いた。
中ちゃんに押さえを借りて塗ると・・・!! お~、私にも綺麗に塗れたがな!(写真左の右の部分)
「腕より道具や!」と嘯く。
中ちゃんの娘婿の元同僚(すでに退職)。中ちゃんと二人でツーリングにいく仲らしい。この日も娘婿抜きで二人で仲良くやってきた。聞くところによると、焼き肉店「山小屋」の近くのバイク屋に出入りしていて、そこでオッサン二人は知り合ったらしい。二人で話しこんでいるうちに、何と!相手が自分の娘婿と同じ職場に勤めている人物だと中ちゃんは知り、意気投合!飲み友達・ツーリング仲間になった。中ちゃんの娘婿は、このオヤジにもファーストネームで呼び捨てされているが、こうなりゃ、どれもこれもオヤジだ。
このオヤジは壁塗りの途中で急に静かになったかと思っていたら、恍惚、無我夢中。
「意地になってきた!」と語る。