迷建築「ノアの箱家」

ひょんなことからNOAに選ばれし者として迷建築「ノアの箱家」に住むことになったKOKKOの笑ってあきれる自宅建築奮戦記

奇妙な連絡③

2010-11-19 20:12:45 | 本人登記とお金

「!!!・・・」

超絶美的バラック浄土独自ホームレス覗き見部屋女優KOKKOは、日ごとに長ったらしくなっていく名前を冠しながら、大女優への道を歩み続けている。さすがは迷建築中の迷建築「ノアの箱家」、たいした運びである。

昨日の劇の続きを上演しよう。

 

やはり、どうしても腑に落ちない。

何で、私が法務局まで確認の電話を何度もしなきゃならないのよ。高槻市役所のW氏や課長代理・課長の三人がそろいもそろってきちんと説明しないから、電話代と時間と精神的エネルギーを使わなくてはならない。

大阪法務局北大阪支局のU氏の対応も気になって、またもやU氏に連絡。

電話の取次ぎに出た声は、もしや、もしや??? この麗しの声は、もしや?

役人:「玉野井さんですね。井手です。」

KOKKO:「あっ、井手さん。」

懐かしの井手さん(家屋表題登記の時の担当者。とても親切できめ細やかな役人)に、ことの顛末を話した。

井手:「その件なら、確か昨日高槻市役所から電話があったような気がします。上司と相談してから、詳しくご説明できるようにいたしますので、少し時間を下さい。」

お~、さすがは井手さん。痒いところに手が届く。

で、1時間後にかけなおした。

井手:「今から詳しいことの分かる者に替わります。詳しい説明はその人から受けて下さい。」

何と、その詳しいことの分かる人とは、あのU氏だった。

むむむ、この人に詳しいことが分かる・・・???

KOKKO:「昨日のことですが、どうしても腑に落ちないので・・・。」

U:「その件なら、昨日、高槻市役所に『なるべくなら、市長名でやって下さい』と伝えてあります。詳しいことは、市役所のWさんから聞いて下さい。」

たったそれだけ。その後は沈黙。

はあ、そう、これが詳しい説明ね。本当によくわかりますこと!!

愕然としながら電話を切ったが、この後からがさあ大変。

今までの不安がどんどん怒りになって、止まらなくなってしまった。

これを読んでいる役人の方々は、心して欲しい。説明不足は不安を煽り、極限にまで達すると怒りに変わってしまうのだということを。そして、これがとことんいけば、事態はこじれにこじれ、時にはマスコミにまで垂れ込んでしまう市民もいるのだということを。相手の身になって丁寧な説明が大切なんだということを。

 

U氏は、法務局の職員として自分が行うべき説明を他の役所に振ってしまっているのだ。

怒りをこらえながら、考え続けた。

「なるべくなら市長名で」ということは、個人名ということもあるのだな。

どっちつかずだ。ひょっとしたら都合のいいように扱われているだけなのではないのか。

このU氏の説明は信用できない。 面倒くさがってる印象がある。

そうだ、かくなる上は上司だ、上司。

再度電話。

電話に出た人が「登記官でいいですか。」

KOKKO:「いいえ、下の人ではなく、トップを呼んで下さい。納得いく説明が欲しいんです。」

すると、I氏が出てきた。

I:「その件なら、実は昨日相談を受けて少しは知っています。」

何? 少し?

ちゃんと内部論議できていないじゃないか。

しかし、I氏は私の話を聞いて、正確に事態を整理してくれた。

I:「市役所が住民登録を間違ってしてしまい、その間違った住民票で玉野井さんは家屋表題登記をした。だから、住所更正手続きをすることになった。それを市役所のWさん個人が代理人として行うということですね?」

「本来ならば、住所更正手続きは所有者にしか出来ないものであって、市長名では出来ないのです。これは嘱託委任の扱いにはなりません。」

!!!

???

おい、おい、U氏は「『なるべくなら市長名でやって下さい』と伝えた」と言ってたじゃん。

上司とU氏では話が食い違っているじゃん。

上っぱも下っぱも関係役人全員ひっくるめたところで説明を受けたいところだが、仕事を休むわけにはいかない。

きょとんとしていると、I氏は法令文書を電話口まで持ってきて説明してくれた。

I:「担当官によって解釈の違いはあると思いますが、もしも市長名でするとしたなら、地方税法381条がその根拠として考えられると思います。」

そう言って、地方税法381条を読み上げてくれた。

私なりの解釈としては、「登記内容が事実と異なるために税金を徴収できないと判断した時、市町村長はそれを是正することができる」というものだ。

I氏はさらに続けて言った。

I:「玉野井さんのお気持ちは理解できますが、住所の更正手続きについては、これをしておかないと、家屋保存登記が出来なくなって、玉野井さんご自身がやがてお困りになるということをご理解下さい。」

非常によく分かる説明だった。

一番分かる説明だった。

この説明を高槻市役所の人間に私はしてもらいたかったのである。

私は、申請者の名が市長名か個人名かにこだわっているのではない。

何にこだわっているかと言えば、

①責任の所在・費用負担者がだれであるのかということと

②詐欺ではないという証拠である。

今回の事態が市役所職員の名を語った詐欺ではないという安心感と、費用負担は市であるということを明確にしてもらいたいのである。

「市民にご心配とご迷惑をおかけして申し訳ない。せめてものお詫びにこちらが代理申請させていただきます。」と言って説明してくれればよかったのだ。

単に、「住民票が間違っていましたので、登記申請の委任状にハンを下さい」では、責任の所在が分からない上に、唐突すぎて恐ろしい依頼内容にしか受け取れず、こっちはたじろぐばかりだ。

しかし、古い方の住民票は間違いなく地番で記載されている。(手元にコピー)

高槻市役所の言うとおり、地番で住民登録を私はしていたのである。(「樫田は住居表示のない地域で、地番がそのまま住所になる」と市の役人は説明していた)

じゃあ、何が間違っているというのだ???

やはり、狐につままれたままだ。

 

個人名での事務連絡文書だったので、一瞬不正行為を疑ったと言う私に、I氏は言った。

I:「では、念には念を入れましょう。委任状にはいきなりハンを押さないようにして下さい。登記申請書を役所に持って来ていただいて、内容を読んでからハンを押すといいです。これなら、申請内容の不正を防止できます。これで玉野井さんも安心でしょう。」

こちらの不安を読み取ってくれた上での丁寧な説明だった。

KOKKO:「Iさんの説明が一番よく分かりました。お忙しい中時間をとって下さって感謝いたします。」

勿論、U氏の説明が説明になっていないということは苦情としてはっきり伝えた。

高槻市役所のW氏も課長代理も課長も単に「土曜日に伺います。」だけだった。

また、上司二人は詳しく事情を知らないような印象(責任とりのため、単に面を貸して同席するだけの印象)で、課長なんて「詳しいことは土曜日に行く者に相談して下さい」だけだった。

役人にとって、日々山ほどある案件は、次から次へとベルトコンベアーの上に流れてくることがらなのだろう。けれども、コンベアーに流れてくる案件は、全て人間の営為の結果であり、バックには息をしている人間がいるということを忘れないで欲しい。私は、物ではないのだ。

 

その後、市役所の市民課課長に電話。

KOKKO:「昨日、課長代理が、職場に出しなおす『新しい住民票については、古いのと交換』と言われましたが、すでに古い方のは上層部に提出してしまい、手許にはコピーしかありませんので、交換は出来ません。けれども、自分の住民票が私の知らない間に書き換えられていたとしたなら、当人としてはそれを確認したいので、新しい住民票は持ってきていただいた上で見せて下さい。」

課長:「はい、分かりました。」

私が言わなければ、高槻市の役人達は新しい住民票を当事者である私にに見せて安心させるということを思いついただろうか・・・。

 

明日は、勿論、登記しなおした新しい登記簿を私に確認させてくれるよう要望する。

まさか自分の足で法務局に行って登記簿を取って確認しろでは、納得できない。

 

かくして、長い長い“覗き部屋第三幕”が終了。

明日、第四幕を上演する。