さて、月日だけは三ヶ月くらい経過してしまいましたが、さしてネタになるような作業があったわけではなく
このキットのコンセプトを勘違いしていた私の不徳の致すところでありまして、もうここらで終わりにさせていただこうかと思います。
っつーことで、一応完成です。一応というのは、例えばHP用にギャラリーページまで構築してあげる完成であれば
大体満足度は65%以上の物であるのに対して、ブログの完成記事を以てギャラリーも兼ねる(XJ220とか911'88とかね)だと
満足度は半分くらいかそれ以下って事になってます。その基準で言えば間違いなく後者かと。
完成度じゃなくて満足度ってとこがミソでありまして、例えば作るのに苦労しても面白さ満載であれば満足度は高いし
逆に作るのに苦労せず完成体の出来が良くても、製作そのものが面白くなければ満足度は低くなります。
以前の完成品は、例えばF-2Bの様に面白かったけどブログの完成記事のみでギャラリー作ってない物もあれば、
F2003GAの様に満足度が非常に低い物にギャラリーページを別途作ったりってのもあるんですが、
今後は満足度によってHP用ページを別途作るか否か区別しようと思うのです。っつーことで、このアバルトはこの記事でオシマイ。
製作の楽しさは後半に行くほど感じなくなってしまいましたし、本来やるべきアライメントや仕上げ磨き等も悉くサボりまして
完成型も「最初の箱開けた瞬間の脳内妄想図」には遙かに及ばないヤッツケ加減。
製作に当たっては
・ヘッドライトをプロジェクター型に
・マフラーエンドを4本出しに
・サイドモール消去
・ルーフのパネルライン変更
ってトコに手を入れました。でないと、とてもじゃないが箱絵に程遠い外観になっちまいます。
塗装はオレンジ下地でガイアのプレミアムレッドを上塗りしましたが、この赤は大変気に入りました。
クレオスの旧スーパーイタリアンレッド(ミニ缶ペのね)がお亡くなりなって以来、中々気に入る赤に巡り会わなかったんですが
漸く見つけたって感じ。気に入るかどうか判らなくて1本しか買ってなかったので、こいつぁストックしておきたいと
慌てて市場から消えちゃう前に何本か買い集めておきました。まぁこの赤の検証が出来たって事で言えば、この製作も多少は意味あったかと。
ただ、製作が進むにつれテンションもモチベーションも右下がりで、最終的な磨きとかもいつもほど念入りにしてません。
っつーか、かなりやる気落ちてます。後一歩でリアルに放り投げて無かったことにするトコだった。
以下、折角なので記録として自分のミス含めてテンション↓な点を列挙
ウィンドウパーツの収まりが悪い。一発抜きのウィンドウを4つに切り分けてみましたが、最終的な詰めの甘さが出て
フロントウィンドウのピラーへの収まりが悪くなってしまいました。ここらは自分の工作上の手抜きという責任もあります。
ワイパー基部のパネルの両端を少し詰めて、ボンネット裏にシッカリこの部分を密着させればもう少しマシになったはず。
このウィンカーもクリアランスが厳しい。ここに罠があると知らずナメてかかったら穴とウィンカーパーツが合わず(穴が小さい)、
押し込んでる内に少しですが塗膜にクラック入れてしまいました。オミッターズさんも食らったらしい(後で知ったw)。
下地段階でキチンと穴を広げるなりの余裕を持たせておけば良かったですな。
エンブレムとデカールが全く合わない。これ、まさかココまで酷いと思ってなかったので、水浸けた後に
デカールを彼方此方切り刻んで無理矢理収め込むという状況に追い込まれました。特にリアのエンブレムは最悪。
リアはモールドをゴッソリ削り取って、プラ板等でエンブレムベースを自作した方が良いです。
タイヤ&ホイール&ブレーキが小さい。或る意味ココが最大のウィークポイントか。もうちっと面白いキットだったら
手持ちの大径タイヤ&ホイールを奢ってヤルとこですが、そういう気は早い段階で失せましたんでキットのまま。
ちなみに、キットのタイヤホイールは、他のフジミキットのタイヤホイールと少々構造が異なってます。
良い意味で構造が異なってるんではなく、明らかな失敗コンセプトかと。大体実車が17インチなのに
わざわざホイールを新規に起こし、ブレーキローター&キャリパーも凝ったパーツ割りにして金型起こしてるのに
15インチでパーツ化する神経がワカラン。こういうのは世間では努力とは言わず”無駄”と言います。
あと、ボディーとシャーシ合体時に干渉部が多すぎて収まりが非常に悪いってのもありやしたな。兎に角仮組み段階での調整は必須。
シャーシ側フロント部分なんて、かなりの箇所を切り飛ばす事になりました。バンパー後付けにするとかなり楽になるかも知れません。
でもインストでは自信満々にバンパー先付け最後に上下合体指示してんですよね。その自信は何処から来るんか?
あと、フジミのお家芸と言いますか、考証不足というか行き当たりばったり感はいつも通りです。
例えば、「サイドモールは削り取ってください」「エンブレムのモールドは削り取ってください」「ルーフのスジボリは埋めてください」
っていう指示でもインストにあれば、まだマシに思えたかも知れません。そうしたところはユーザーが自分で調べろってなぁ
あまりにサジ投げすぎなんじゃないでしょうか?
実はですね、シャーシとボディーの勘合に一癖ある点と、窓パーツの収まりの悪さを除けば、
ただ組むだけであればこのキットはかなり組みやすいキットの部類になります。ノーマルFIAT500のキットならば、
恐らく中々良くできたキットかと思います。しかし、このTri-Ferrariとしての出来は全然ダメ。
そうしたダメな部分に引っ張られて、本来面白いはずのFIAT500のキットそのものへの印象も私にとっては悪い物になってしまいました。
ブログでネタにしたことで辛うじて完成には至りましたが、これほど達成感が薄い製作は久々ですよ。
受付パネル写真で「お!この子にしよう」と指名料払って写真指名してみたら、写真と全然違うヴィジュアルな方が来ちゃって
年齢もパネルでは24歳とか書いてたのにどう考えても俺ちゃんより年上だったみたいなダメージ食らった気分です。
まぁ、そもそもFIAT500やアバルトに対しての造詣が浅い俺ちゃんには敷居が高かったっつーことか。技量的にもね。