碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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『民間放送』に、ドラマ「モリのアサガオ」について寄稿

2010年11月27日 | メディアでのコメント・論評

日本民間放送連盟(民放連)の機関紙『民間放送』。

その11月23日号で、「メディア時評」を書かせていただいた。

取り上げたのはテレビ東京のドラマ「モリのアサガオ」である。

この秋のドラマの中で、いい意味で異彩を放っているからだ。

「死刑制度に挑んだ意欲作」とタイトルが付けられた文章を、私は以下のように書き出している・・・・


連続ドラマを見るというのは、ある期間、登場人物たちとつき合うことだ。

彼らと並走しながら、自分とは違う人生を垣間見ることだ。

いや、それはオーバーか。

「あいつ(かれら)はどうしているだろう」と気にすることかもしれない。

気になるから、見る。

いつものクールと同じように、10月に始まった連ドラも初回は全部見た。

その中の何本かは、残念ながら翌週から見ていない。

私が「気にする」必要もないまま、登場人物たちは彼らの日常を生きていることになる。



・・・・「モリのアサガオ」は、ヘビーだけど、見てしまう(笑)。

彼らが気になるから。

一人は凶悪犯ばかりの死刑囚舎房に配属された新人刑務官・及川直樹(伊藤淳史)。

もう一人は自分の両親を殺害した男とその娘を殺した死刑囚・渡瀬満(ARATA)だ。


実際に、裁判員裁判で死刑判決が出始めている現実。

死刑制度は、すでに私たちと遠い存在ではなくなっているのだ。




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