碓井広義ブログ

<メディア文化評論家の時評的日録> 
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週刊新潮で、BPO「青少年へのおすすめ番組」について・・・

2015年01月17日 | メディアでのコメント・論評



発売中の「週刊新潮」最新号で、BPOが選定する「青少年へのおすすめ番組」について解説しています。


余計なお世話よ
「BPO」お奨めは「壇蜜」

BPO(放送倫理・番組向上機構)といえば、放送業界のお目付け役。視聴者の権利を侵害したり放送倫理に抵触する番組を、大学教授や弁護士などの有識者が審議して提言を行う機関だ。

1月9日、BPOに対してお笑い芸人カンニング竹山が自虐気味に<謝ります!>とツイッター上で“白旗”を上げた。MCを担当した番組の性的表現が、BPOに問題視されたのだ。

じゃあ、彼らの目指す番組ってなんだろう。答えは、BPOが公式HPで発表する「青少年へのおすすめ番組」だ。NHKや民放連加盟のテレビ局の番組から月ごとに選んで公表している。

1月のラインナップは、三谷幸喜脚本の「オリエント急行殺人事件」(フジテレビ系)や、25周年スペシャルとして放送された「はじめてのおつかい!」(日本テレビ系)。

BSからは、中村玉緒や壇蜜が犬猫とたわむれる「わんにゃん倶楽部 家内安全!新春スペシャル」(BS日本)などが続く。うーん、イマイチ選考基準がわからない・・・・。

「半ば余計なお世話だと思われるかもしれませんが、青少年への情操教育に寄与するための啓蒙活動です」

と、解説するのは、メディア論が専門の碓井広義・上智大学教授だ。

「放送後にケシカランと言うばかりでは、作り手側から“じゃあ、どんな番組ならいいのか”となる。選ばれれば、放送局としてもお墨付きを貰った格好になり、悪い気はしないでしょう」


毒にも薬にもならない番組が溢れるのはだけはご勘弁。

(週刊新潮 2015.01.22号)


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