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十六番 中納言行平

2014年12月28日 | 百人一首

たち別れ 因幡の山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む

あなたと別れて因幡へ赴任して行っても、稲葉山の峰に生えている松ではないが、待っていると聞いたならば、すぐに帰ってこよう。

たち別れ 「たち」は、接頭語。
いなば 「往なば」と「因幡(稲葉・稲羽)」の掛詞。「往なば」は、「動詞ナ変の未然形+接続助詞“ば”」で順接の仮定条件。「(仮に)行くとしても~」の意。「いなばの山」は、「因幡の山」で、「稲葉(稲羽)山」の意。鳥取市東部にある。
まつとし聞かば 「まつ」は、「松」と「待つ」の掛詞。上を受けて「峰に生ふる松」、下に続いて「待つとし聞かば」となる。「し」は、強意の副助詞。「聞かば」は、「動詞四段の未然形+接続助詞“ば”」で順接の仮定条件。「(仮に)聞いたならば~」の意。
今帰り来む 「今」は、「ただちに・すぐに」の意。「む」は、意志の助動詞。「~よう」の意。

ちゅうなごんゆきひら (818~893)
在原行平 (ありわらのゆきひら)  平城天皇の孫。業平の兄。一門の子弟を教育するため、奨学院を設立。因幡守・太宰権帥・民部卿などを歴任。

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