自燈明

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八十八番 皇嘉門院別当

2014年11月12日 | 百人一首

難波江の 蘆のかりねの ひとよゆゑ みをつくして 恋ひわたるべき

難波の入り江の蘆の、刈り根の一節のように短い、旅先の仮寝の一夜のために、これから先ずっと私は、難波にある澪標のように、身を尽くしてあなたを恋し続けることになるのでしょうか。

難波江の芦のかりねの 「難波江」は、摂津国(現在の大阪市)の湾岸地域で、芦が群生していた。歌枕。芦・かりね・ひとよ・みをつくしの縁語。「難波江の芦の」は、「かりねのひとよ」を導く序詞。「かりね」は、「刈り根」と「仮寝」の掛詞。
ひとよゆゑ 「ひとよ」は、「一節」と「一夜」の掛詞。
みをつくしてや恋ひわたるべき 「や」と「べき」は、係り結びの関係。「みをつくし」は、「澪標」と「身を尽くし」の掛詞。「や」は、疑問の係助詞。「べき」は、推量の助動詞「べし」の連体形で、「や」の結び。

こうかもんいんのべっとう (生没年不詳)
平安末期の歌人。源俊隆の娘。崇徳天皇の皇后、皇嘉門院聖子に仕えた。

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