many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

時間と空間のかなた

2018-09-15 14:39:49 | 読んだ本
ヴァン・ヴォークト=沼沢洽治訳 1970年 創元推理文庫版
A・E・ヴァン・ヴォークトをいくつか読んでみようと思って、5月に何冊かまとめて買った文庫のひとつ。
1970年初版のカバーについてる定価は¥190だけど、いまあらためて古本屋の値札みたら、倍以上だった、たいしたことはないけど。
同じSF作家のものいくつか読むなら、短編もあるならぜひ読むべしと思ったんで、幸いこれ見つけたんで買ってみた。
原題「Away and Beyond」は1952年の刊行、原子銃が最強の武器で、電子頭脳を動かすのは真空管って時代だ、ストーリーがおもしろければいいんだけど。
「偉大なエンジン」The Great Engine 1943
1948年の夏、丘の中腹に横たわっていたエンジンを片腕の男が見つけて拾い上げてくる。
そのエンジンはどう見ても画期的な新発明のたまものに思えた。
「偉大な裁判官」The Great Judge 1948
西暦2460年、国や人を治めるのは絶大な権力をもち、決して間違わない偉大な裁判官。
ひとりの男が反逆罪に問われ、死刑を宣告されたが、なんとか逃れるすべはないか考える。
「永遠の秘密」Secret Unattainable 1942
1937年から1941年までのドイツ政府の科学部門の往復書簡。
北プロイセン地方のグリーベ川が一夜にして付近の村を呑み込む大河となったのは、ある秘密実験の結果だった。
「平和樹」The Harmonizer 4944
知的植物アイビスを積んだ宇宙船が八千万年前に地球に墜落。
アイビスが根を張り生き延びた土地は、恐竜が跋扈する世界だった。
「第二の解決法」The Second Solution 1942
カーソン惑星でつかまえたエズオルをつんだ宇宙船が不時着。
三つの目、鋭い爪の六本の手足をもつこの動物は、知性をもってるどころか、人の思考をみることまでできるが、それを隠している。
「フィルム・ライブラリー」Film Library 1946
アーレー・フィルム・ライブラリーでは映画を貸し出すと、注文と全然違う内容だというクレームが多く届いた。
観てみると、撮影の巧みな紀行もの、想像もつかないような特殊な機械装置の解説といった、変わり種フィルムばかり。
フィルムをプロジェクターにかけると、1946年と2011年のあいだでフィルムがタイムスリップするという、私が一読して気に入ったのは、これ、妙におもしろい。
「避難所」Asylum
不死の吸血異星人が地球にやってきた。この百年でようやく宇宙に飛び立つことできるようになったばかりの地球人は彼らの敵ぢゃないのか。
でも、なんか単純な活劇ぢゃなくて、話がややこしいほうへややこしいほうへ進んでくようで、ちょっと苦手かも、こういうの。
コメント
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