many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

異邦人

2010-01-13 21:41:02 | 読んだ本
カミュ・窪田啓作訳 昭和29年・42年改版 新潮文庫版
一日あいたけど、こないだの続きで、吉田戦車といえば不条理、不条理といえばカミュでしょ、ってことでマンガを離れて、若いころ好きだった小説へ。
私の持ってるのは昭和58年75刷、高校生のころ初めて読んだんだったか。
薄い文庫本で、どーでもいいけどカバー定価みると220円、今いくらか知らないけど、安いです。当時LP(死語?)が2800円くらいだったかな、それに比べても220円で深く感動できるものに触れられるんだから、ほんと文庫は安いもんです。
名作ですね、若いころはいろんなものを読もうと努力してました。自分なりの読書の好き嫌いができる前ってことになるかもしれませんけど。
若いときは、感受性が強いっていったらカッコつけすぎですが、ちょっと見たことないものがあると新鮮に驚いちゃうんで、あれもこれも面白い、すごい、とか言って喜んで読んでました。
あのころは、必要以上に物事を深く考えようとしてたとこもあったし。哲学の本とかも読んでました。今振り返ると、とても理解してたとは思えないんだけど。
で、この小説、読むと、第二部で裁判の場面になるんだけど、妙に冷めた主人公と、周りでワイワイ騒ぐいわゆるフツーの人たちの対比が、個人的には痛いくらい、これでもかってほどビンビン響いてきちゃいます。
周囲のほうが、まあ一般的な常識という立場なんだろうけど、主人公のほうに同調しちゃうような私には、どっちがはたして正常なんだろうって、ものすごく戸惑って、俺っておかしいのかなとか、ついつい内へ内へと考え込みはじめちゃいます。母親が死んだ翌日に、遊びまわってたって、別にいいじゃん?とかね。

(今日の記事、さっき一回書いて、投稿したら「混み合ってます」みたいなエラーになって。そしたら、戻っても、せっかく書いたの、全部消えちゃうんだよね。ちゃんと考えずに勢いでテキトーに書いてるから、二度とおんなじものは書けないし。困ったやら、腹立つやらで、今日はもう休みにしようかと思ったけど、フロ入って一休みして、心落ち着かせてから、もう一度イチから書き直してみた。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする