三種の神器(The Three Sacred Treasures)

2009-06-11 21:28:48 | Weblog
三種の神器(The Three Sacred Treasures)

平成21年6月11日 木曜日
JGC事務局・岡村寛三郎

さて、この人類の歴史に残る大不況期をどうやって生きぬくかを毎日毎日考えて暮らしていますが、一つには、従来からのビジネスや戦法に固執して、競争相手を徹底的に粉砕するか自分が徹底的に粉砕されるかまで、攻撃は最大の防御なりとばかりに、最後の一兵に至るまでしつこくしつこく頑なに同型の攻撃を繰り返す・・・全軍の武器や人員そしてエネルギーの耐えるまで・・・という作戦があります。
他の一つは、時代の先端を行く新兵器を調達し、使用法を訓練し新しい戦法を創造し、総攻撃を掛けてくる敵に冷静に立ち向かう・・・という作戦があります。
もちろん、天・地・人に関わる種々の状況が錯綜するビジネス界や実際の戦場では、上記のように単純に攻撃・防御の作戦を選択し採用できるわけではありません。
しかし、今日のように環境的・客観的状況が激変する状況下においては、どんな新たな敵がどんな新兵器を携えて、しかもどんな新戦法でもって戦いを挑んでくるかは全く予想できません。
メガネ市場における今日の業界トップをめぐる熾烈な生き残り戦争を見ると、人ごとであるとは決して思われません。どの業界においても全く同じです。例外の業種はありません。
そうであれば、私たちも攻撃を受ける側に廻るだけではなく、攻撃をかける側に廻る準備もした方が良いことが明らかです。
もちろん、潤沢な軍資金があれば強力な新兵器の購入や堅固な陣地の構築も可能です。
しかしそれが無いのが我々庶民の苦しいところです。
となれば、後は自分に可能な最小限のコストで要領良く自分の心身の能力を強化・向上させ、最終的な肉弾戦に備えるしかありません。
先日は、野口悠紀夫先生の最近の著書を編集させていただいて(後掲の)「新学問のすすめ」を公表しました。
また、日本通訳案内士連合=J.G.C.では、国家資格の「ガイド資格」を持つか否かを問わず、9月開講の「東京通訳アカデミー」において、司法通訳士・医療通訳士・貿易通訳士講座等の受講をお勧めしています。
それらの講座の名前は、ちょっと聞けば、相当なハイレベルの学科内容の講座であるかのように思われる方がおられるかもしれません。しかし、実際はそうではありません。要するに、食わず嫌いであるか、事情を知らないためにとても難しい学問の講座だと早合点・誤解しておられるのではないかと思います。
もちろん、片目をつぶって軽く口笛を吹きながら運転できる田舎道を走るようなわけではありませんが、素人の人たちでも、ベテラン教師の体系的な指導に乗っかり、巧妙に配置された教材に従って学んでいけば、意外に優しく目標レベルに到達できるものだという感じを持ってもらえるでしょう。
昔からよく言われてきたことですが、学問に適し優れた生まれつきの能力よりは、挑戦する勇気や続ける忍耐力や根性などといった人間性に磨きを掛けることの方が、遥かに大きな成果を生み出す原動力となります。
端的に言えば、単語でも何でも3回で覚えられなければ、覚えられるまでの10回を繰り返せば良いのです。たったそれだけのことです。
もちろん、合理的な記憶法はあります。先ず好きな科目や項目を選び、それらの内容を十分に理解してから記憶作業に入ったり、自分の好きな他の事柄との意味関連をつけたり・・・
かくて、自分が好きだったり得意だったりする科目や項目を中心にしつつ、一定の知識のベースが出来上がれば、それを新たな土台にしつつ周辺の科目や項目に手を広げていくようにしていけば良いのです。
ナポレオンが、「余の辞書には不可能という言葉は無い」とかいったそうですが、そこまでは保証できないにしても、一定の得意分野をマスターして何某かの陣地を築ければ、後は野火の広がるかのように得意分野を周辺に拡大していけば良いのです。
そうすれば、「東京通訳アカデミー」が用意する医療通訳士・貿易通訳士・司法通訳士・(国家資格)通訳案内士養成の4講座の内容が、実はバラバラに存在するのではなく、相互に深く関連しあっていて十分に隣接し合い、時には重なり合ってもいる分野同士であるとの大きな手ごたえを感じていただける日がきっと来ると確信しています。
そのとき、貴方の手には、少なくとも「三種の神器」が確保され、正に「鬼に金棒」の諺が実現されるでしょう。
一朝一夕には長城は築かれませんし、百里の道も一歩からという諺どおりですが、「学問の王道は、努力すること」という真理を体得し、自信をもって不況期をも乗り越えられるでしょう。
貴方のご健勝とご幸運とそしてご努力をなされることをお祈り致します。
以上
資料
新「学問のすすめ」

《資格》
“求職者の能力の証拠・シグナル“を取ろう!
平成21年6月5日 金曜日
JGC事務局・岡村寛三郎
《自己投資の手段は大学院だけではない》
・・・野口悠紀夫氏著『未曾有の経済危機 克服の処方箋』(ダイヤモンド社)を編集
シグナルとしての資格
いうまでも無いことだが、自己投資のための手段は大学院だけではない。
大学院に進学する条件が整っていない人や年齢的に見て大学院で勉強する時期を過ぎている人でも、自己投資は十分可能である。ではそうした自己投資の手段としては、どのようなものがあるだろうか?
多くの人が考えるのが、「資格」の取得だ。資格はシグナルとして機能するからだ。特に、(新規求職時のみならず)転職の時には有効なシグナルになる。
初対面の相手に自分の力を証明する手段としては、かなり有用な手段になるだろう。
日本経済新聞の『エコノ探偵団』(2009・3・1付け)は、最近において有料の自習室が増えていることを急増していることを報じている。
利用者は大学受験生などもいるが、オフィス街では会社員の利用が多く、国家資格を目指す人が多いそうだ。
資格が直接の意味を持つのは、弁護士・公認会計士・税理士など有資格者だけにその仕事が認められているようなものだ。独立して個人で仕事をする場合に、こうした資格が重要な意味を持つことは間違いない。しかし、資格の意味をその様に限定して考える必要は無い。シグナルと考えれば、どんな資格でも意味があるわけだ。
それに、弁護士・公認会計士・税理士などの資格を苦労して取ったところで、かつてのように必ず仕事があるわけではない。「これ等の資格を取れば安心」とは決して言えない。

本を読む人と読まない人との違いは大きい
本を読むことも極めて大きな自己投資の手段である。出版不況といわれる中でビジネス書が堅調であることが、それを示している。今の仕事が忙しくて、大学院はおろか資格取得のための時間を見出せない人でも、本を読む時間は捻出できるだろう。
読書の成果は、必ずしも資格や学位に結びつかなくても良い。資格や学位は、それ自体に意味があるというよりは、勉強を進めるための目標であり、インセンティブだと考えるべきだ。
社会が大きく変わるとき、それに流される人と、積極的に対応しようという人との間には、大きな差が生じる。
その違いは、読書をしているかどうかに先ず表れる。
内容の確かな本や新聞を読んで社会生活に有用な知識を高めている人のグループと、スポーツ紙や漫画に読みふけって時間を無為に過ごす人のグループの間では、将来に大きな違いを生ずるといわなければならない。
とりわけ今日のような大きな経済危機の中では、その差は極めて大きなものになるだろう。

問題を自分で探すことの重要性
受験勉強や大学での勉強は、そこで読む本にしても、往々にして受動的なものだ。
しかし、自己投資としての勉強は、もっと積極的であり、はっきりした目的意識に支えられたものだ。そこで重要なのは、『問題を把握する』ことである。
学校教育以降の時期の勉強において難しいのは、問題そのものを「探す」ことである。
社会が安定しているときは、問題は明確だ。新しい問題を探す必然性は無い。しかし時代が変わるときは、問題は何か?という発見が必要になるのだ。
何をやったら良いのか?は、自分で判断しなければならないのだ。

日本通訳案内士連合=J.G.C.からの提案
そこで、JGCでは、語学力を活かした多くの業種や資格の可能性を高く評価しています。
昨年の秋以降、わが国の輸出入が大きく減少し、外国人の入国さえも減少しています。
しかし、もはや日本が江戸時代のような鎖国をして生きては行けないことは、100%確実なこととして誰からも認められています。
一時的な落ち込みはあっても、大きなうねりとしての国際化現象は動かしがたい流れでしょう。世界人口が数十億人をも超えた今、この巨大な人口数を数える人々が生きていくためには、もはや一国の農業や工業生産だけでは到底賄いきれないことが明白なのです。
とすれば、ますます多くの国語や方言が飛び交う世界を予見せざるを得ず、その国境を越えての交流に欠かせないバイリンガルの能力を持つ人材は、不可欠です。
しかし、単に日常会話としての外国語を理解できる、使える・・・というだけでは、大きな生産的効果をもたらしません。すなわち、産業・工業や医療・法律交渉等の生産的・実務的な現場で効率的な処理を為しうる能力を持った実用的な言語能力が絶対に必要です。
そこで、上記の著者・野口悠由紀夫先生が言明しておられるように、そのような言語能力を持っていることを証明するシグナルとしての資格を取得する努力は、求職活動時において極めて大きな効果を発揮します。
その様な意味で、日本通訳案内士連合=J.G.C.では、9月開講の「東京通訳アカデミー」において、司法通訳士講座・英仏2ヶ国語での医療通訳士・貿易通訳士講座を始め、通訳案内士試験の受験指導講座・浮世絵江戸文化通訳士講座・医学部大学院進学指導英語講座・・・などを開講します。
どうか貴方も、この激変の時代において、実際の職場内でも転職に際しても、また個人の家族生活の場でも大いに活用できる上記の極めて有益な資格獲得を勉強の目標に加えてください。
受講をお待ちしています。
以上