天候や都合などを考えると、夏季休暇中に行くなら今日しかない。
水害後、初めてX川に行った。
イワナを釣りに上の方に向かう途中下の方を見たが、水量は少し多く川沿いの葦はなぎ倒されて川底には砂が蓄積され、あの雨のすごさを物語っていた。
上の方はどうだろう?ガケを下って川に出て唖然とした。。。砂で川が埋まっている。
以前はこんなに美しかった辺りも。。。
大きな石がたくさん流されてきたのだろう、山になっていた。
残念だが、もうこの辺りの川は全滅だろう。
大きな石でも浮石になっているところをみるとすごかったんだろう、谷あいを流れるこの川のこの部分では現状の水面より5m位上まで水が上がった形跡があった。
もちろん魚たちも被害に遭ったはずだが、自然の力というのはすごいものだ、小さいながらも生き延びたイワナが僕のドライフライに出てきてくれた。(16㎝)
歩くのも大変な強い川の流れで、ドライフライで釣る場所も少なかったし、生き延びている魚たちもまだ平常ではないのだろう出てくる魚はいない。
出てきてもイワナらしからぬ神経質な感じだったが、それでももう2つほど釣れた。
20㎝
21㎝
釣る場所も少なく、相手をしてくれる魚もいないと釣り上るのは速い、あっという間にここで川から出ようと思っていた滝のところに来た。
その滝のところでもおどろいた。。。滝壺が砂で埋まっている。
どんだけすごい雨だったんだ。(汗)
時間もあったので、今度は下の方でヤマメをやってみることにした、そっちはどうだろう。
途中で見た砂防ダム、ここもすでに砂で埋まりきっていて砂防ダムの機能は果たしていない、これでは逆に土砂は流れやすいので、川は壊れ 下流域の災害は増える一方だ。
蓄積される砂を取り除くなどのメンテナンスも考えずに作るだけ作る、土建屋集団が政治を司っているこの国では、土建屋の利益のため 後のことやそうなったときの被害などどうでもいいから工事をする。
取水口上から釣り上ってみた。
出てくるのは木っ端ばかりだった。。。上のイワナもそうだったが、少し大きいのはまだ警戒が解けないのかもしれない。
それでもちょっとすると釣れた。(19.5㎝)
かなり狭いスポットから出てきた20.5㎝。
その後には14㎝ほどの小さいヤマメが釣れただけで車を止めたところまできた。
夕方には取水口下をやろうと行くと、ルアーを振っている人がいた。
先回りするのもいいが、ちょっと気が引ける(笑)どうするかと車を走らせていると、そのルアーマンが川から上がってきたので、ルアーマンの釣った後も含まれるが川に入った。
足跡を確認する限り、ずいぶん上まで釣り上っている。
人が入った直後ではやっぱり出ない。。。そんなことを考えながら釣っていた時フライが消えた。
あれ?ロッドを上げるとなにか掛かっていた、なんとイワナ(18㎝)こんな下の方でイワナが釣れたことは今までない、あの雨で流されてきたんだろう。
他にはもう1つ19㎝のヤマメが釣れた。
もう少し時間が経てば、生き延びた魚たちは平常に戻るかもしれない、しかし魚たちにとってよかったあの環境はもうない。
もっともっと長い時間が経とうとも、景観も生態系ももう元の姿には戻らないだろう。
昔は・・・というのはこういうこと。
1日中、かなりの距離の川を歩き回ったので、すごい疲労感だった。
夕食後から朝まで久しぶりに爆睡した。(笑)