先週のニューヨークシティマラソンが、ずいぶん昔の出来事のような気がします。それでも、セントラルパークを行き交うランナーの数は一向に減りません。そして、これからニューヨークは厳しい冬を迎えるのです。
[写真:夕暮れのセントラルパーク(1)]
[写真:夕暮れのセントラルパーク(2)]
先週のニューヨークシティマラソンが、ずいぶん昔の出来事のような気がします。それでも、セントラルパークを行き交うランナーの数は一向に減りません。そして、これからニューヨークは厳しい冬を迎えるのです。
[写真:夕暮れのセントラルパーク(1)]
[写真:夕暮れのセントラルパーク(2)]
早いもので、ニューヨークシティマラソンから1週間が経過しました。傷めた左脚には未だに違和感が残り、まだ怖くて走れませんが、昨日からゆっくりストレッチングを開始しました。でも、次週の「多摩川ハーフマラソンin川崎」は、(常識的には)難しいところです。
走るのは無理でも、全く退屈しないのがニューヨークの素晴らしさです。そのひとつがブロードウェイ・ミュージカル、今回は「RENT」を観て来ました。「お金がなくて、RENT(家賃)が払えない」と嘆く若者達の物語ですが、ブロードウェイでは「オペラ座の怪人」に次ぐロングランを誇っている人気作品です。
[写真:RENT終演後に、ネダーランダー劇場前で]
感動の詳細は別の機会に報告するとして、ここでは名曲「Seasons of Love」をどうぞ。この中で繰り返し歌われる、"525,600 (Five Hundred Twenty Five Thousand Six Hundred) minutes" と言うのは、1年には525,600分有ると言う意味、私たちも「いま、この1分」を大事にしなければいけませんね。
ニューヨークシティマラソン報告も今回で6回になり、そろそろ飽きてきた読者の方も多いと思いますので、今回はNYCマラソン大会の創始者、フレッド・ルボウ(Fred Lebow)氏について書いて、最終報告としたいと思います。
ルボウ氏(1932-1994)は、ニューヨークシティマラソンの創始者で、20年以上ニューヨーク・ロードランナーズ・クラブの会長を務め(1972-1993)、ニューヨークで最も愛された有名人の一人です。第1回大会は1970年(なんと、ユニシス山中湖マラソンの7年も前)、参加者は127名、完走55名、ご本人も4:12:09で完走したそうです。ルボウ氏は、1994年に亡くなりましたが、その後もニューヨークシティ・マラソンは隆盛を極め、いまや40,000人規模の参加者を誇る世界有数の大会に成長しています。
ルボウ氏を記念したモニュメントは多いのですが、そのひとつがマンハッタンの東89丁目通り(East 89th Street)に付けられたルボウ氏を偲ぶ "Fred Lebow Place" と言うニックネームです。この通りには、今でもニューヨークロードランナーズクラブの本部ビルがあります。
[写真:緑がニックネーム・プレート]
また、東90丁目のセントラルパーク内には、ルボウ氏の等身大の銅像が建っており、今でも優しく多くのランナーを見守っています。ところで、この銅像は、ニューヨークシティマラソンの当日一日だけ、ルボウ氏を愛する人たちの手でゴール地点に移され、多くのランナーのゴールを見守るそうです(残念ながら、私は見かけたことがありません)。
ルボウ氏に纏わる伝説には事欠かないのですが、私の記憶に残っているのは、1986年大会に、ベトナム戦争で地雷を踏み両足を失った、ボブ・ウィーランドと言う人が参加した時のことです。夕方になって大会も終わりフィニッシュゲートの解体も終わった頃、ルボウ氏に「まだフィニッシュしていない人がいる」と言う報告が入りました。両手だけで走っている、ウィーランドさんです。これを聞いたルボウ氏は、直ちにもう一度ゲートを建て直してウィーランドさんのゴールを待つことを決断しました。そして、なんと4日と2時間47分17秒、大会最長記録でウィーランドさんはゴールします。この間、ニューヨーク全体が異常な熱気に包まれ、沿道の応援は日夜途切れることなく、ゴールには数千人が出迎えたそうです。このような出来事の積み重ねが、偉大なニューヨークシティマラソンの歴史を作ってきたのですね。詳しくは、ボブ・ウィーランド著「腕で歩く」をご覧下さい。
ランナーズより来年のお正月の女性向けイベントのお知らせがきました。
場所は私の地元の調布にある味の素スタジアム。
女子部の皆さん、レースに参加後我家で新年会しませんか?
ニューイヤーにスカッと明るく! 女性だけの5km10kmのイベントを開
催します。さらに、男性も子供(小学生以上)も一緒に参加できるミニ
駅伝も同時開催。
場所はグラウンドの芝生が美しい「AJINOMOTO STADIUM(東京・調布)」。
タイムを競うも良し、初レース完走が目的も良し。レース前後のお楽し
み企画にも乞うご期待!
ご家族、ご友人、男性陣の応援も大歓迎です。
来年こそは女子部、活発に活動しましょう!
■ 開催日 : 2008年1月5日(土)
■ 会場: 味の素スタジアム(調布市)特設コース
■ 主催 : Tokyo Women’s Run 実行委員会
■ 企画 :
■ 種目 / Start / 参加料 / 参加資格
■ スケジュール1/5(土)
08:00 | 参加者 受付開始、受付は各種目のスタート30分前まで |
10:00 | Women’s 10k スタート11:20 終了 |
11:45 | Women’s 5kスタート |
12:40 | ランチタイム・ショー 5k/10kの表彰式、ゲストトーク、チャリティオークション、他 お楽しみ情報はコチラ |
13:00 | Kid’s Run400mスタート |
13:15 | Kid’s Run400m終了 |
13:30 | Tokyo Women's+Men's EKIDENスタート |
15:00 | Tokyo Women's+Men's EKIDEN終了 |
15:10 | 表彰式 |
ニューヨークシティマラソンの魅力のひとつは、その国際性にあります。完走38,676人のランナーのうち、半数以上が米国外からの参加、そして応援風景も多様です。大会本部発表による完走者国別参加者数ベスト15は、以下の通り。日本国内のマラソン大会で、これだけ外国からの参加者が多い大会はないでしょうね。
ニューヨークシティマラソンが終わり、ここニューヨークでも急に寒さが厳しく感じられます。そう言えば、明日11月8日は、24節気で言う「立冬」です。初めて冬の気配が現われてくるころ。暦便覧では「冬の気立ち始めて、いよいよ冷ゆれば也」と言っています。恒例の季節の映像は、こちら。
感動(?)のゴールから一夜明けて、左脚にそれなりの違和感は残るものの、いつもの「フルマラソン翌朝のけだるい疲労感」は全くありませんでした。これは、レースの後半はほとんど歩いており、体力的には全く追い込んでいなかったからだと思います。
以下、ざっと日曜日のレースの経過報告です。
11月4日(日)のニューヨークは、晴天微風、最高のマラソン日和でした。例年は、早朝から有料のマラソン・バスでベラザノ橋経由スタート地点に向かうのですが、道路工事の関係で今年はフェリーでスタトン島に渡って、そこからスタート地点までは無料のシャトルバスです。スタート地点が島にあるというのは、ロジスティック上は大変面倒な問題を含んでいますが、「ニューヨークの5つの区(ボロー)を全て巡る」と言う大会の基本方針からこのようになっています。スタート直後のベラザノ橋から見たマンハッタン遠望は、すばらしく印象に残る風景です。
スタート前から、「小金井公園5時間走後遺症」の左脚太もも裏側が引きつる感じだったのですが、走り出すと徐々に左脚全体に痛みが拡がり、ついに15マイル地点のクイーンズボロ橋の登り坂で「大爆発」してしまいました。一瞬うずくまった後しばらく動けず、念のために持っていたメトロカード(日本の地下鉄の一日パスのような乗り放題切符)を頼りに途中棄権(キセルです)も考えてました。でも、結局その勇気はなかったのですが ... 。
そこからの11マイル余りは、足を騙しながら「歩いてマンハッタン観光」です。クイーンズからマンハッタンに入ると、歩いている人の数がものすごく多く 、さながら「ニューヨークシティ・ウォーキング・フェスティバル」という趣き。7車線もある一番街(ファーストアベニュー)のど真ん中を、パワーバーを齧(かじ)りながら悠然と歩くのも、楽しいような情けないような、応援してくれている人たちには申し訳ないが、これもNYCマラソンです。
この日から冬時間が始まったので、日の沈むのが早く、ゴールのセントラルパークはもはや夕暮れの気配です。タイムは(余り大きな声では言いたくないのですが)ネットで 6:15:50 でした。
[写真:夕闇迫るマンハッタンを背景に、一応ポーズ]夕食は乾杯のビールもお預けで、アイシングしながら早々に寝てしまいました。翌朝は、まだ少し脚の痛みが残っていましたが、歩くのに余り不自由はありません。とりあえず、ご安心を!でも、大事を取って今週末のクロスカントリーレースは、参加を取り止めようと考えています。
マラソン漬けの週末が終わり、ニューヨークは何事もなかったように、いつもの喧騒を取り戻しています。あんなに沢山いたランナー達は、どこへ行ってしまったのでしょうか?いつも味わう、「宴の後」の寂しさです。
[写真:月曜朝、コロンバスサークルとセントラルパーク]
雲ひとつない快晴のニューヨーク、街全体が「2007ニューヨークシティマラソン」の興奮に包まれた一日でした。何といっても今回最大の話題は、ポーラ・ラドクリフの復帰戦快勝です。エチオピアのワミと終始トップ争いを演じ、最後の1マイルでの劇的な勝利は、まさに「母は強し」と言うことなのでしょうか?
さて、気になるTHさんの結果ですが、なぜか本人はあまり報告したがっていませんので、詳細はまたの機会にしましょう。夕闇迫る頃、足を引きずりながらやっとフィニッシュしたTHさんの後ろの時計には、驚きのタイムが表示されています。
[写真:感動のゴール ... ]
オリンピック男子マラソン選考レースは、11月3日(土)、セントラルパークをほぼ5周する周回コースで行われました。昨日の好天が嘘のように肌寒く、今にも降りそうな雲行きに加え、かなり強い風が選手を苦しめたようです。以下、レースの雰囲気をご覧下さい。
[写真:20K地点を集団で通過する選手達]
[写真:終盤のトップ争い。青シャツが優勝したRyan Hall]
[写真:ゴール直前26マイル地点、トップ選手を待つ観衆]
[写真:レース終了後、フィニッシュゲートで記念撮影]
[写真:フィニッシュ地点、見上げればセントラルパークの黄葉]
[訃報] この大会で Ryan Shay と言う28歳の選手が、5.5マイル地点で倒れ直ちに病院に運ばれましたが、その後死亡したことが発表されました。心からご冥福をお祈りしたいと思います。
明日(日)はいよいよニューヨークシティマラソンです。たぶん会うことは無いと思いますが、あの女子マラソン世界最高記録保持者のポーラ・ラドクリフ選手も参加するそうです。天候は回復し、最高気温14度C、降水確率0%、絶好のマラソン日和と予想されています。
今週末、重要な二つのマラソン大会を控え、おまけに願っても無い好天(日本なら「日本晴れ」と言うところ)で、いま、ニューヨークは大いに盛り上がっています。
[閑話休題] ニューヨークでの最初の朝食は、このところずっと、チェルシーにある「チェルシーパパイヤ」と言うホットドッグ屋と決めています。ジューシーな細身のソーセージを焦げ目の付いたパンではさんだ何の変哲も無い昔ながらのホットドッグですが、これが無性にニューヨークを感じさせ、また甘ったるいパパイヤジュースとの相性が絶品なのです。
[写真:チェルシーパパイヤの店構え]
さて、この週末の2大マラソンイベントですが、ひとつが土曜日の米国エリートランナー130人が参加する「オリンピック男子マラソン米国代表選考会」であり、もう一つが日曜日の3万8千人が参加する「ニューヨークシティマラソン」です。スタート地点とコースは異なりますが、両方ともゴールはセントラルパークです。このところ、市内至る所で下の写真のような風景が見かけられます。
[写真:地下鉄駅構内で見かけた両大会のポスター]
[写真:街中に翻るニューヨ-クシティマラソンの旗]
金曜日に登録(ナンバーカード受け取り)に行って来ました。ホノルルマラソンの登録会場風景とそんなに変わりませんが、圧倒的に日本人が少ないのと、メインスポンサーがアシックス(ホノルルはナイキ)と言うことが印象に残りました。EXPOでは、「東京マラソン」の宣伝ブースも見かけました。
[写真:登録会場。左の時計はスタートまでのカウントダウン]
[写真:東京マラソンブース。なんとなく閑散?]
それでは、これから「オリンピック選考会」を観に、セントラルパークへ行って来ます。一発勝負で、上位3名が北京オリンピック出場権を獲得するそうです。分かり易いですね。