孤高のハダカの王様 // 北米と欧州スキーツアー //

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カオルとツエルマット vol.2

2006-05-05 08:50:10 | ツエルマット 2005
1/23 ゴルナグラード

雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、よく降るね。 くみどんとレンタルスキーを済ませて駅前にあるパン屋さんで美味しい朝ごパンを仕入れ、ゴルナグラード駅へ。今日はグルナグラード周辺を滑り尽くす。

あいにくの雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、でマッターホルンはちっとも見えない。しかし我らが求めていた雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、雪、である。

登山電車で終点ゴルナグラード(3089M)へ到着、全くなにも景色が見えないので早速スキーを履きローテンボーデン(2815M)へ抜けて行き足慣らしを始めるが視界が悪すぎ・・・ 太陽も出てくれないので斜面変化がちっとも見えずノートラックを前に考え込む。 1本目をサラリと終えリフト上からリサーチ。「11番リフト柱から右へ流れられる」「8番リフト柱の下は滑れる」「リフト降り場すぐ脇は岩があるのでパス」。状況確認OK、ようやくリズムを掴むも斜度がなく止る場面によくあたる。斜面変化か見えずコース取りを苦労する。

とりちゃんへの四方八方からのアドバイスも飛び出す。「惜しい」「もうちょっと」「いいぞその調子」。
美味しい斜面も頂けるようになった頃ランチタイム。 今日はリッフェルベルグホテルのレストラン(2582M)へ。
この辺りバリス地方のの郷土料理”ラクレット”や”ロシティ”がオススメである。 ウエイトレスのお姉さんたちもかわいいし、料理の味も抜群である。

ヨーロッパらしく1時間ちょっとのゆったりランチを終え平井さん、あいちゃん、くみどんの3人はひと足先に町へ戻る。
残った我ら8人+1はもう一度ゴルナグラードへ。今度は3100Mのゴルナグラードホテルまで行き写真を撮ったり観光気分で楽しんでみる。ここから町に向けて下山を開始する。
リッフェルアルプ(2211M)へ向かうところで斜度と新雪の深さが手ごろな斜面に出くわし、そこから始まったツリーランがこの後とんでもないことを引き起こすのだった。

ようやく深雪のコツを掴み始めたとりちゃん、斜度が上がりいつも通りに調子を上げてきた辰巳さん&う~やん改めヤン様。いつものツリーの感覚で滑っていくカオル、おい!ここ知ってんのか?
ファーニーでのキャットスキー以上に調子よくツリーを滑り降りていったところで左に入るところを見つけ全員集合。滑り直したところで線路が見えた。OK線路を選ぼう、これを伝って駅に出よう。

とりあえず線路で集合、電車に踏まれないように山側の線路脇を男子を先頭にラッセルトラバースを始める。ここ4日間での雪積は100CM近く、おまけに気温はマイナス15度位あり雪は最高の状態で残っている、軽い。
ラッセルを進めて行く途中で突然うしろで大きな声がする、なだれた!!!!!
右上は林だったので雪崩はノーマークだった、大勢で雪をきったので弱層から雪がなだれた!誰かが埋まっている!!雪崩の規模もでかい、一体どーなっているのか!!!

あの光景は一生忘れないだろう。

辰巳さんが誰かを助けている、誰かはわからない、スキーを外してとにかく登る、中谷さんだ。
中谷さんの身体が埋まっている、他には?他のみんなは無事か???
みんなの無事を確認、誰も埋まっていない。中谷さんを掘り起こす、雪は重い、上半身が埋まっていなかったことを奇跡に思い安堵と共に掘り進めて行く。

あの光景は一生忘れないだろう。
あの場面、あの嫌な音、あの感じ、一生忘れないだろう。

無事でよかった。

雪崩の再発、電車への影響、みんなの安全。上へ登るか下へ降りるかの選択で下を選んだ。
線路の脇を降りてゆく、途中で電車がやってくる、危ない。 乗客はばか者達を見る顔で見ている。トンネルにでくわす。入るかどうかで躊躇する、電車がきたらただでは済まない。
時刻表を睨み、耳を済ませ、少しずつ進む、「よし行こう」トンネル内を足早に進む。しのぶと光の顔が頭をよぎる。無事に帰ろうと心に誓う。

電車とすれ違いを繰り返しながら進んでいくと長いトンネル(ランドトンネル)にあたってしまう。これは長い、右側にはいつもよりスペースがある。すれ違うことはできるのか?おれはできてもほかの全員の無事が確保できるのか?「よし、次の電車に助けを求めよう。」

全員で見通しの良い場所まで戻り電車がくるのを待つ、上から来るか、下から来るか。
と、その時また雪崩が発生する!とりちゃんの上から雪が落ちてくる!!!幸い埋まることなく止んでくれたがここでも大きな声で話しちゃいけない、大きな振動を雪に与えてもいけない。静かに電車が来るのを待つ。
しばらくの後ツエルマットへ向かう下り電車がやってきた! 大きく手を振り電車に近づき助けを求める。もう必死だ。
しかし運転手は「すぐそこに駅があるからそこまで行け」と言う。もう一度頼みこむがやはり断られる。端により電車をやり過ごす。。。。
この長いトンネルを行くしかないのか、、、意を決してランドトンネルに入ろうとした瞬間上からもう一台別の電車が現れた、くっしーがすかさず助けを求める。すがる思いと、あきらめの気持ちが交錯しながら成り行きを見守っていると「OK、乗れる!」 えーマジですか!!!? よっしゃー!!これで無事に帰れる。

安堵と運転手さんへの感謝の気持ちと、電車を止めてしまって相当やばいんじゃないかという思いが複雑に交錯する、皆のほっとした笑顔を見たときおれもほっとできた。
確かにフィンデルン駅は電車ならすぐそこだ、しかし我らの足では遠く、トンネルも無事に通過できたかわからない。いやぁ~良かった。
生きた心地のしなかったハイクダウンも終わり全員無事にツエルマットに戻ってこれたことを神に感謝します&みなさんスイマセン。

ベガ(お土産屋さん)どれも美味しく大満足の食事となった。へ行き、キミさんとさとこさんに挨拶。アルパインセンターに行って明日、明後日の山岳ガイドの打ち合わせを済ませ、7:30PMのバリサーカンネン(レストラン)でのディナーに備える。ここではスイスの代表的な料理を食べてもらうことが出来る。ロシティ、ゲシュネッツェルテス、チーズホンデュ等、そして地元で作られた美味しいワインを注文する。

とにかく全員無事に帰って来れたことに感謝します、そしてやり過ぎに注意です。
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