分・預の原則廃止と不戦勝制の実施

　かつて大相撲界は「近代相撲」へ脱皮
するため、矢継ぎ早に改革を断行した。
『日本相撲史』の大正十五年…の項に
「東京大角力協会新制度施行」の記事。
　「摂政杯制度」など３項目を記して
あるが、重要なのは「新審判制度」だ。

　引分、預全廃の主旨により、預はすぐに
取直し、引分は二番後に取直す事。

　腑に落ちないのは、「不戦勝」制について
明文化の記事が見当らないことだ。その所為
もあって当初トラブルが続出したのである。
　その後、不戦勝適用力士も土俵へ上って
「勝名乗り」を受けることになった。それ
まで、観客のまえに姿を現わさなかった。

　分け・預りの話に戻す。萩原朔太郎は昔
それが多かったと指摘していたが、相撲技
が「四つ相撲」中心から、「突き・押し」相
撲が発達して、制度改変前から引分けは減少
傾向になっていたのである。

春の炎鵬は「背水の陣」

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　前回より少しメンバーを変えた“７人衆”
の初場所大相撲での奮闘記━いや、寸評。

東前頭二枚目〇宇　良　８勝７敗
　春は新小結かも知れないが、５箇月後
30歳で147kgの重量は膝に負担がかかり
怪我のリスクが心配。

東前頭十二〇石　浦　11勝４敗
　「敢闘賞」候補には…？　春は、自己
最高位で上位陣にどこまで“肉薄”できるか。

東幕尻●王　鵬　７勝８敗　
　終盤５連敗で、「竜頭蛇尾」の感じ。夏の
再入幕を期待しよう…。

西十両八〇翠富士　９勝６敗
　「肩透し」は出世の妨げになるはず。

西十両十●炎　鵬　６勝９敗
　もう…春は十両どん尻で「背水の陣」と
云う覚悟でのぞまなければ、駄目だ。

序二段八九●華　吹　２勝５敗
　３番相撲から５連敗。序ノ口陥落⇒引退
間近…❔

序ノ口筆頭〇宇瑠寅　４勝３敗
　１━３から３連勝して…。春はまた
序二段再昇進は何度めなの…？