out of curiosity #3

ブログを始めて14年目。
カメラを抱えて世界中の山に出没したい~!

ピレネー山小屋縦走 #6 ~大圏谷は岩の円形劇場~

2018-08-15 10:26:58 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月27日(金)
ガバルニー大圏谷

ガバルニーの町から大圏谷を見るととても近いように感じましたが、既に2時間半歩いています。
ガバルニーの町は標高約 1,357m。 目指す大圏谷の目的地標高が約 1,650m。
そして、目の前に立ちはだかる岩壁は標高 3,000m を越える山も含まれるのですから、大きく見えるわけです。
お昼ご飯のレストランまでもう少し頑張りましょう。


歩いていると以前遠くの岩壁に見えたピレネー山脈の固有種、サキシフラガ・ロンギフォリアが割と近くに見られました!
ピレネーのユキノシタだそうです。


ロゼット状というのでしょうか、この葉の形状から「王冠」と呼ばれるそうです。
また、株によって花をつけるのに5年~30年もかかるのだとか!
しかも結実した花は株ごと枯れてしまうのだそうです。
大きな垂直の岸壁にたくさんの花を見ましたが、みんな枯れるのかと思うとちょっとショック。


歩いている場所はこんな感じ。 滝に近づいている感じはあるけど。。。w


オダマキもたくさん咲いていました。


これもハンニチバナの一種だそうです。


だんだんと下ってゆきます。


こんなにたくさん!


と、湿った岸壁に何やらついている。


長葉のムシトリスミレだそうです。 これもピレネー固有種。
残念ながらお花はこれが最後。


さぁ~、どんどん下って、川を越えて~!


ピレネーアイリスの咲くお花畑も越えて~♪


見えました~! オテル・ドゥ・シルク(Hotel du Cirque)!
Hotel だけど、泊まれないらしい。w アルパインTSの説明書には「シルク小屋」となっていました。


ステキ、ステキ~! お昼ご飯だ~♪ (12:21)
写真右の方には(写ってない)ロバやウマがつながれています。 きっと動物に乗ってくる人もいるんですね~。

   
ここではスープかサラダを選び、メインも3種の中から選びましたが、わたしのは「鴨のコンフィ」
デザートもタルトとアイスクリーム(2種)から選べましたが、暑かったのでアイスクリーム。
わたしはピスタチオとパッションフルーツ。 このカワイイ女子が日本語を一生懸命使ってサービスしてくれました。


ご飯後は自由時間。 食べ終わってゆっくりしてしまったので、あまり歩く時間はありません。


時間があれば滝の下の方まで行けたようですが、時間もないし、翌日は国境越えだし、この辺でいいでしょう。w

絶壁の高さは 1,000mを越え、無数の滝が岩を伝い、流れ落ちるさまはまさに圧巻!
標高 3,000mを越える岩峰が海底だったはるか昔、その後隆起と氷河による浸食で出来上がった圏谷の歴史も考えあわせると、
その壮大な姿が「岩の円形劇場」と呼ばれることも納得です!!


大きなものを見た後は小さなものも見て。
ハクサンフウロのようなお花ですが筋が多く、色が濃く(この写真はわかりにくいですが)これもピレネー固有種だそうです。


イブキジャコウソウ、って香辛料のタイムなんですか? フィリップさんがよく料理に使うと言っていました。


雪もこんなに残っていました。 さて、そろそろ帰る時間です。


往きとは反対側、川の左岸を通って、割と平坦なトレイルを流れに沿って歩いてゆきます。


花もたくさん見ましたが、実がありました。


歩くところ、いたるところにお花たち。


photo by TL北島さん
気持ち良い、素晴らしいハイキング!


お花ばかりでなく、こんなものも。w
これは「虫だらけでダメ」と食べずに捨ててしまいましたが、その後これより小さなものを見つけ、
生のままひとかけ食べさせてくれました。 これが美味しいの!w
けどその後「そろそろピンクのゾウが見えてきた?」と聞くフィリップさん。w


リンドウのような。。。


壮大な景色とたくさんの花々を見てガバルニーの町に戻ったのは15時ごろ。 町で無事にチーズを買ってホテルに帰着。
そう言えば、チーズはウシ、ヒツジなどのミルクから作られていますが、ミックスというのもあります。
また「これは〇月に〇谷で採れたヒツジの乳から作ったチーズ」のようなこだわり様。
買う人も目が高く、「〇月の〇谷はちょうど良い草が生えてくる頃ね。 今頃が発酵の具合も良くおいしいわね。」
のような基準でチーズを買うようです。 「ほぉ~。」という感じ。 日本の酒蔵のようなものでしょうか。
これだから地元の生産所、直売所で買うのは面白いですね。

   
7時までの夕食の時間をゆっくり過ごし、


さらにまだ明るいし、洗濯も終わっているので少し散歩に出ます。
実はこのホテル、こんなに崖っぷちホテル。w


川の対岸には山に続くトレイルがあるので、少し歩いてみます。


ほんのちょっとのお散歩ですが、とても楽しい。


翌日はいよいよこの旅のメインイベント、フランス~スペインの国境越え。
お天気はどうだろう。 標高 2,807m を越えられるでしょうか。
楽しみと不安が入り混じっていましたが、やっぱり圧倒的に楽しみの方が大きかった!


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ピレネー山小屋縦走 #5 ~花々を愛でガバルニー大圏谷へ~

2018-08-14 00:57:42 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月27日(金)
ガバルニーの町からガバルニー大圏谷に向けて歩く


前日夜は雲が掛かっていた山々。
翌朝は部屋の窓からすっきり見えました。


ルームメイトも思わずパチリ。

   
朝食には何種類かのパン、シリアル、ハム、チーズ、フルーツ、ヨーグルト、飲み物をブッフェ形式で。
ヨーグルトは自家製で、ギリシャヨーグルトのようなしっかりしたタイプ。
可愛くてシャキシャキと切り盛りするマダムと一枚。


前夜にもお散歩に来た町一番の繁華街を通り抜け、この日は全工程歩いてガバルニー大圏谷を訪ねるハイキング。
ここから既にこんなにはっきりと圏谷と滝が見えるのです。
コースは左に見える木々の生えたこんもりとした山に登り上げ、
その先も緑があるあたりをトラバースするような感じで大きな滝の方まで近づき、滝の下の方に下りてゆきます。
滝の下近くに素敵なレストランがあるので、そこで昼食後、写真右の方へ周回して滝から流れる川の左岸に沿って戻ります。


前夜の散歩でホテル近くのチーズ屋さんに入りました。 試食をしましたが、ちょっと好みの味と違うことと、
店主さんが英語が話せず、聞きたいことがわからなかったので、
この日はフィリップさんにチーズ屋さんに寄って買い物を手伝ってもらえるようお願いしました。
パン、ハム、チーズ屋さんなど朝食に必要な食料を売っているお店は朝早くから店を開けています。
ここでフィリップさんがチーズは真空パックに入れてくれることなど確認してくれて、帰りに買うことにしました。
ちなみにフィリップさんはフランス語、スペイン語、英語、ちょっと日本語が話せます。 いいなぁ~。


こちらレンタルロバ、馬屋さんです。


町を抜けるとこんな感じ。
あれ、梓川? 河童橋? という雰囲気。
この奥に立ちはだかる岩壁、ガバルニー大圏谷は前日のトゥルモース圏谷より少し西側。
そして、もう少し西側に翌日向かう国境越えの壁、ブレッシュ・ド・ローランがありますが、ここからは見えません。
因みに、滞在しているホテル・マルボーレですが、写真左から二番目のピーク、マルボーレ(Marbore:3,248m)から来ています。


さて、ここからが山道。 登ってゆきますよ。


あちこちで咲いていた、アストランティア。








歩く斜面は日陰で涼しい。


トレイル沿いにたくさん見られたヘーゼルナッツの木。


ここにもトリカブト。


これは何でしょう。 エゾスズランのような容姿。


けど、こんなに小さいのです。


そしてここにはミスミソウの葉っぱがたくさん見られました。
やっぱり雪解けの後、きれいな花があちこちに咲くのかなぁ。


随分高い所まで来ました。


絶景です! 右下の方に小さく水色っぽいものが二つ並んでいますが、
イベント会場で、帰りはその辺を通ってきました。


ピレネーアイリスも咲いていました。


見晴らしの良い、広い所で休憩です。 フィリップさんもきれいなお花を激写ちぅ。


そしてここから翌日向かう国境越えのブレッシュ・ド・ローラン(ローランの裂け目)が見えました!!
写真中央辺り、岩の壁が欠けたように窪んだ場所がそうです!


その後、フィリップさんが仲間を岩の上に立たせて写真を撮っているので、私も撮ってもらうと。。。
脚の間にブレッシュ・ド・ローランが!w
この日ひとまたぎしましたから、明日はきっと越えられますよ~!!


さらに進んで岩場に行くと、ピレネー山脈固有種のピレネーイワタバコも見られました!!
もう時期が遅いかも、と言われていましたが、まだ咲いていて良かったです!


ここはフランスですが、スペインでは “Oreja de Oso(熊の耳)” と呼ばれているそうで、
ピレネーでも人気のお花のひとつです。
「熊の耳」とはこのフワフワそうな葉っぱからきているのでしょうか。


そして〇〇チドリ、という感じのお花たち。


可愛くて、結構色々な所で見られました。


ギンリョウソウですが、金な感じ。


まるで庚申山の岩殿のようなトレイルも見られます。


たくさんのシシウドのような花の中をさらに進みます。


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ピレネー山小屋縦走 #4 ~バスで山を越えガバルニーへ~

2018-08-11 22:47:54 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月26日(水)
トゥルモース圏谷にて


 ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオを眺めながらアユー小屋への一泊トレッキングが無事終了。 次の目的地はガバルニー。 出発地より少し東側、バスで4時間ほどかかるピレネー山脈でも中央部、フランス側もスペイン側も複合世界遺産に登録されているエリアです。
 ピオーザルティギュエ湖からガバルニーへは細いうねうねの山道ですが、一部 ラランス(Laruns)からルルド(Lourdes)へ向かう山道を通ります。 この名前を聞いてピンと来た人は自転車レース好きな人ですね。 実はこの翌日 27日にはツール・ド・フランス第19ステージが実際に行われるルートでした。


ですから「バスの通行に支障があるのでは」と少し心配はあったようですが、色々混雑していた以外問題はありませんでした。
ツール・ド・フランスルート沿いには既に泊まりこみでたくさんの人々が集結!
こんなにキャンピングカー所有者がいるの!?、というほど押し寄せています。
単なる洗濯物かと思ったTシャツもよくよく見ればフランスフラッグカラー! さっすが~!
そしてレース見学だけでなく、実際に自転車を走らせている人たちもたくさん!


ここはルートからそれた所ですが、そもそもスキー場も多いので、それら駐車場はどこもこんな感じ。


更にはルート沿いの空きスペースはずっとこんな感じ。w
バスの前にも後ろにも自転車の方がいて、下りはずっとすごいスピードでついてくる!
なかには20~30名の団体さんもいたりして。 自転車と車でごった返していますが、みんなとても楽しそう!
私たちも当初予定していた休憩所にバスを入れられず、もう一か所違う場所に停められたので、ラッキ~でした。
自転車レースなど何もわからないのですが、ひと時ツール・ド・フランスのお祭り気分を味わえました~!


山道を下りてきた町でお昼ご飯。 

   
食事前には必ずスープか、このようにチーズや生ハムなど豪華に盛られたサラダが出てきます。
パスタも美味しかったなぁ~。 豚肉と野菜のクリーム系のソースなんですが、あまり日本では味わうことがないような。


食後にはフィリップさんが少し町を案内してくれました。 フィリップさんはこの近くの町のご出身だそうで。


古い石造りの教会。 けど要塞の役割も果たした教会です。


祭壇。


内側から見た外壁。 四角く空いている所から弓矢、銃などで応戦したのですね。
左の方に見える敷石のようなものはお墓です。 みんな最初はお墓の上を歩いてしまいました。(;^ω^)


良い感じの街並み。


そして、岩合さんの世界ネコ歩き、的な。w

ここからガバルニーもすぐだそうですが、その前にトゥルモース圏谷に立ち寄ります。
町を離れ、さらにクネクネの細い道を、一番上の駐車場まで行ってくれます。
時々曲がり切れなくて、切り返し、切り返し。 そうそう、バスの運転手さんはダミアンさん。
山小屋泊で縦走するときは、先の到着地点までスーツケースを運んで待っていてくれるのでツアーはいいですね。


そして到着、トゥルモース圏谷。
で、「圏谷」って何? ようはカールのことだそうです。
「kar カール:ドイツ語」「cirque サーク:英語」「cirque シルク:フランス語」(発音はカタカナでは正確ではないでしょうが、だいたい)

ピレネー山脈はユーラシア大陸にアフリカ大陸が衝突して隆起、褶曲した山脈(アルプス造山帯)だと言われています。
山脈の北側(フランス側)は急峻、南側(スペイン側)は緩やかで長い斜面が多いのだそうです。
その稜線に氷河の浸食が見られるのですが、フランス側は切り立ったカール壁、スペイン側には深い谷が出来上がったようです。
ここまで来るとあの壁のような山々が国境。 向こう側はスペインです。 3,000m前後の標高がありますよ。 

こちらはフランス側ですから、切り立ったカール壁、ですね。
28日に行く国境越えトレッキングの際に通過するブレッシュ・ド・ローランはこの壁を西の方に辿って行った場所にあります。
なんだかこれを見て怖気づいてしまいました~。(;´・ω・)


広いカール底は放牧地になっています。
そして眺めの良い中央部にはマリア様。 青い帯でルルドのマリア様に似ています。


ほぼ180度ぐるりと山に囲まれているような場所です。


ピレネー国立公園が複合遺産となった理由に「農牧畜文化の例証」があったのですね。


photo by TL北島さん
超広レンズで撮りましたが、それでも満足いかないほどの広がりでした。


そして、ふたたびバスで山を下り、ガバルニーの町へ。 ガバルニーではこのホテル、マルボーレホテルに2連泊します。
ちょうど旅半ばのこの辺で2連泊は洗濯もできるし、身体も休めてうれしい~!
玄関に「ようこそ」と書かれた幕が張ってあり、奥さん、旦那さん、息子さんで切り盛りする小さなホテルは、
清潔で居心地がとても良い。

   
旦那さんが作るお料理もとても美味しかった!
添え物にこのようなジャガイモがよく着いてくるのですが、なんだかとても美味しいのです。


21時ごろですが、町の散歩に行ってみます。
すでに町から翌日に行くガバルニ大圏谷の壁が見え、しかも夕日に紅く染まっている!
スーパーやお土産屋さんは閉まっていますが、バルのようなお店は開いていて、みんなワインやビールを飲んでいる。


かわいいホテルと教会があったので見に行くと、電灯の下に掛けてある透かしの名板に "COMPOSTELLE" の文字と下にホタテ貝。


外の壁にはこのような埋め込みも。
これ、キリスト教の聖地であるスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼路、もしくは巡礼の際に泊まる宿であることを示しているみたいです。
ホタテ貝のマークはヨーロッパ各地から一点に集まってくることを表しているのだそうです。
フランスからはピレネー山脈を越えてスペインに入るルートもあるということです。
ガバルニーはピレネー国立公園の複合世界遺産に含まれるだけでなく、「フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」の世界遺産にも登録されているそうです。


そして最後にまた岩合さんシリーズ。w


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ピレネー山小屋縦走 #3 ~星降る湖再び~

2018-08-10 22:51:55 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月26日(水) 5:23

前日10時過ぎにはベッドに入りましたので、5時に起きることはそれほど難しいことではありませんでした。
まだほかの誰も起きている気配がないので、再び必要機材をもってそぉ~っと部屋を出てテラスに出ると、
天の川が見えることはなかったものの、月はなく星が輝いていました。
ただ夜明けまで1時間という所ですから、期待していたほど星は写りませんでした。
それでも目を凝らせば水面にも星が輝いています。 良かった、良かった。

6時前ごろになると何名かがテラスに荷物とザックを持ってきて荷物整理を始めたので、
わたしも三脚などをしまい、荷造りを始めました。 顔を洗ったり、着替えをしたり、などは既に済んでいました。
そこへTL北島さんが来て「裏の山に上がると小屋、湖、ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオの画が撮れますよ。」
とおっしゃるので、急いで登る。


6:35
肉眼ではもっと空が紅かったのだけど、なんで白っぽくなるのだろうなぁ。
ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオのピックは尖っている物、ミディは正午。
フィリップさんが「ドッソオ山の尖がった先に、12時になると太陽が来るから」と教えてくれました。


7時から朝食なので、ボチボチ下る。


空の紅みが増してきた。
日の出は6時半ごろ。 7時近くなってもまだ太陽が見えない。


「7時から朝食だけどもう少しで太陽が出そうだな。 ここに居ても大丈夫かな。」と思っていると、
北島さんもカメラを構えているので、安心して居すわる。w


7:03
おはようございます。


photo by TL北島さん
山小屋の朝食はどこも同じように、パン、シリアル、ヨーグルト、飲み物(ジュース、コーヒー、紅茶、チョコレートなど)
やっぱりお皿はない。w 娘が言うには「山小屋でなくても、そもそもお皿使わない。」だそうだ。


7時45分ごろ、小屋前で記念撮影をして出発しました。


写真中央少し右辺りにアユー小屋が見えます。
前日は写真左奥の方から来ました。 この日は周回で昨日の起点に戻ります。

ウシさんたちも活動を始めました。
この音、いつもあちこちで鳴り響いていました。

朝のアユー湖



湖から流れ出す川に沿って下ってゆきます。


川沿いにはいろいろなお花。
バラも良く見かけました。


ナデシコも多かったです。


これはジギタリス。


イワシャジンのような花の下にはヒース。


ちょっとチョコレートがかったピンクのユリ。
ピレネーにはこのような形の黄色い固有種のユリがあるらしい。


草原のような所ばかりでなく、美しいブナ森もあるのです。
そんな林床にはコケも乗っていて、八ヶ岳など似てるけど、やっぱりなんだかヨーロッパ。


登りは大変でしたが、下りはあっという間の2時間ほど。 駐車場に戻ったのが午前10時前。


 思えば飛行機で具合が悪くなり不安な幕開けとなったこの旅行でしたが、最初のトレッキング アユー小屋泊での1泊2日を元気に楽しく歩けて、たくさんのお花を見ることもでき、三脚を持参した価値のある風景にも出会え、とても感動的な、充実した二日間となりました。
 また最初からツアーの皆さんと仲良く打ち解けられたことも大収穫でした。 皆さん旅慣れた方ばかり、山にも良く登られているようでしたから、変なストレスは全く感じない。 むしろこちらが迷惑かけないよう気を付けないと、と思いましたが、皆さん親切にしてくださるのでそんな心配もあまり起きませんでした。 良かったなぁ~。

 この後はバスで山越えをして小さな町のレストランでお昼ご飯を頂き、 世界遺産のトゥルモース大圏谷に立ち寄り、ガバルニーの町へ。

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ピレネー山小屋縦走#2 ~山上湖畔の小屋泊~

2018-08-10 00:42:31 | 2018 ピレネー山小屋縦走

2018年7月25日(火) 21:33
アユー小屋から望むジャントー湖とピック・ドゥ・ミディ・ドッソオ 夕景


photo by TL北島さん
広い牧草地を抜け、お昼ご飯も食べ、いよいよアユー湖に向け登り始めました。
すると、ピック・デュ・ミディ・ドッソオ(2,884m)が見え始めました。
いつも通り最後尾のわたし。 写真撮ってますね。w


急な登りもお花を楽しみ、撮影しながらゆっくり行きます。


これはハンニチバナの仲間と言っていたかな?
ハンニチバナ科の植物はほとんどの種が高温多湿に弱く、石灰質のアルカリ性土壌を好むので、
日本の夏が多湿な気候、火山灰土の酸性土壌が多い土質に合わないため、日本ではほとんど見られないようです。


ようやく湖が見えました! が、目指すものとは違うようです。


photo by TL北島さん
山の上に小さな湖が点在する様はシャモニーでのトレッキングを思い起こさせました。


シャモニーの自然は壮大ながら、やはり山の大観光都市という雰囲気です。
が、こちらは長閑な山の奥地、という落ち着きを感じられます。


フィリップさんが「岩山のすぐ裏だから。」と言っていた割には結構歩きます。
がんばって行きましょう~!


既に登り切っているので、緩やかな上りと、主に下りのトレイルです。 お花を見ながらゆっくり~。


また湖がありました! でもこれも違うようです。w
だんだんと雲が低く垂れこめてきました。
国境越えの山小屋へは最小の荷物で行くつもりなので、今回の小屋泊には三脚と替えレンズを持ってきています。
もちろん夕景、朝景、そして星空も撮りたいと思って。 けど、この空ではどうかなぁ。。。


なんと、キバナノコマノツメらしきが群生!


その先更にもう一つ湖。
こちらの湖の岸辺にはお花が豊富! ここでリュウキンカを見るとは!w
ピンクのお花はアルペンローゼです。


振り返って。 神秘的な色。


その先、水が流れ出す場所にはさらにこまごまといろいろなお花が。


ムシトリスミレも咲いていた。

お花はもっとたくさん撮りましたが、他の皆やTL北島さんも撮っていたし、
早く行きたい人はフィリップさんと先に歩いていたので、良い具合でした。

今回のツアー参加人数は7名でアルパインTSの履行人数10名に達していなかったのですが、開催したとのこと。
10名でもまずまずでしょうが、15名~20名とぞろぞろ歩くのはなんだかこちらの気が引けます。
7名参加者はTLと現地ガイドの二手に分かれても目が行き届く感じでしたし、
私たちもいろいろな場面でみんなと交流したり、それぞれに分かれることもでき、本当に良い雰囲気だったように思います。


と言っているうちに、小屋が見えました~!!
素晴らしロケーションだぁ~!!\(^o^)/


この辺に来ると下の方では散り始めていたアルペンローゼもフレッシュ!


そしてアユー小屋にとうちゃ~くっ!!(16:32)


photo by TL北島さん
歩くのが遅い人がいたので(ワタシですw)16:30を過ぎていたため、すぐに小屋に入ります。
入口はこんな感じ。 2年前の旅行でもそうでしたし、こちら2か所の小屋でもそうでしたが、
玄関で登山靴を脱ぎ、下駄箱に入っているクロックスのようなサンダルを借りて部屋に入ります。


photo by TL北島さん
こちらの小屋ではザックはロッカーに置き、ベッドには貴重品、身の回りの物のみ持ってゆきますが、
予めロッカーにプラスチックの小さなバッグが用意されていて(白いの見えますね)、
それで持ち運びできたので、便利でした!
リノベーションしたのでしょうか? きれいな内装ですよね。

夕飯は18:50分食堂に集合と聞いていたので、
それまでみんなでテラスでビールを飲んだりしながらおしゃべり。
日の出が6時15分ごろ、日没が21時半ごろですから、まったく暗くならないのです。w

18:35ごろになるとベルの音がガランガランと聞こえてきました。
食堂に入れという合図のようです。
「早いな?」と思って食堂に行き席に着くと。。。

   
食事前に小屋主の方からの宿泊注意演説が始まりました。 フランス語ですからまったくわかりません。
しかもそれは15分くらい続きました。 日本でもこういう小屋主さんいますね。w
フィリップさんに後で聞くと、「ごみは持ち帰って」「電気は10時で消えます」などなど。
そして無事食事が始まり、まずはスープ。 色は奇妙ですがこれお豆のスープですごく美味しい!

   
お豆のスープの皿にご飯を盛って、小さなお肉、野菜を香辛料で煮込んだようなものをかけていただきます。
デザートはリンゴを甘く煮たペーストのようなもの。 全部美味しかった~!!


食後、午後8時近くですがまだ明るいし、湖の近くへ行ってみたかったのでお散歩に行きました。
湖の周りにもウシやウマがいて、みんな首に大きなベルを付けているので、
どこをトレッキングしていてもガラン、ガランと常にベルの音が聞こえます。 ちょっとうるさい程。w
これ夜中にも聞こえるのかな? さすがに夜はウシやウマも動かず寝るの?


 テント泊をしている人たちの近くにはロバがいます。 ロバは観光の人が乗って楽しむだけでなく、このようなテント泊の人たちがテン泊用具をロバに乗せ運ぶためにレンタルできるのです。 ちなみに一日 105ユーロ位と言ってたかな? ロバが草を食べたいときには止まってあげるのがルールだそうです。w
 この子供たちの写真を撮っているとお父さんが来て、「子供たちが邪魔ですか?」と英語で聞いてきたので、「いえいえ、可愛くて撮っています。いいですか?」「もちろん!」などという話をして、このレンタルロバの話を伺いました。 このご一家はパリから来ているそうです。
 一昔前、フランス人は英語を話さない、と言われていましたが、お父さんは英語が堪能。 英語が話せなければ仕事ができない、とおっしゃっていました。 後ろの赤パンの息子さんも英語をよく話せます。 日本のアニメの話などしました。 EU統合の成果でしょうか。 今回の旅行でもあちこちほとんど英語で事足りました。 こちらはたどたどしい英語ですから、英語が母国語でないフランス人やスペイン人の方が一生懸命聞いてくれて、話してくれる、のがとてもいい感じでコミュニケーションとりやすかったです。


8時半ごろ、そろそろ部屋に戻ります。

部屋の窓からは外が見えますが、9時ごろでもまだ明るく湖が見えます。
ピック・ドゥ・ミディ・ドッソオは雲の中で夕景、星景は無理だなぁ。。。と思っていると、
なんとだんだんと雲が切れて山が見えてきました。 みんなは9時前にベッドに入ってしまっています。
ヘッドランプ、カメラ、三脚、替えレンズを入れたサブザックを持ち、そ~っと部屋を出ました。


少しですが雲が紅く染まり湖に映りました。 テラスにただ一人。
湖畔の水際まで行く勇気はありませんでした。


午後10時ごろまでテラスにいましたが、満月に近い月ですし、
星が見えるまでにはあと一時間以上は待たないと暗くなりそうにないので、もう寝ることにしました。
夜明けは6時15分ごろですから、5時に起きれば星が見られるかもしれない。
星が見られなくても、日の出が見られればそれでいい。
満足して、ぐっすりと休めました。


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