東十条探偵団2

明日は何を撮りに行こうかな?

夏の夜の怖~いお話

2019-08-05 | 風景
  昔、浅草から千住にかけて浅茅(あさじ)が原という荒地が続いていた、
  奥州へ向かう街道こそ通っていたものの
  それこそ昼間からお化けが出てきそうな怖い場所。
  ここには"浅茅が原の鬼婆"という伝説が残っている。


  

     やってきたのは浅草・浅草寺の横手、花川戸公園。
     世界のセンソウジ、観光客が半端ではない
     揉みくちゃになりながらたどり着きました。
     伝説の「姥ヶ池(うばがいけ)」の跡が残されています。




  

     その昔、ここ浅茅が原に一軒家がポツンとあって住んでいたのが婆とその娘、
     「一ツ家」と呼ばれていたが日が暮れると旅人などが宿を求めてくる。
     婆は快く泊めたが深夜になると寝ている客の上から石枕を落として殺害、
     金品を取り上げて生活費とし遺骸は近くの池に放り込んだ。

     娘は止めるように諫めたが婆は聞き入れなかった。
     999人を殺害したあと次の夜に稚児が訪れ宿を頼んだ、
     婆はいつものように泊めてやりいつものように石を落とした。
     が、婆が見たのはその下で潰れていた娘だった、
     婆は己の所業を恥て池に飛び込んでしまう。
     この池は誰いうとなく「姥ヶ池」と呼ばれるようになった。




  

     この話にはいくつかのバージョンがあって
     訪れた稚児は浅草寺の観音様だったとかいろいろあるけど
     大まかに言って大体こんなあらすじだったと思う。

     この池は隅田川まで通じていた大きな池だったらしいが
     明治の中頃埋め立てられたという。




  

     そして池に突き出したところに何やら曰く因縁がありそうな碑、
     近くまで行けるので行ってみた、、、




  

     なになに、福壽稲荷大明神・・・
     なんだお稲荷さんかぁ。
     というと怒られそうだけどほんとに東京はお稲荷さんが多いね。




  

     暑いせいなんだろうかほんとに人っ子一人いない、
     たま~にヒマなおじさんが来て競馬新聞に赤鉛筆で何か書き込んでいる。
     なので遊具の類もない、わずかにこれ、これは何?ジャングルジム?
     夕方にでもなれば子どもたちも来るのかな。




  

     子供たちがいない代わりに外国からのお客さんを載せた大型バスがひっきりなしに来る、
     はとバスは浅草寺の境内に駐車場を持っているけどそれ以外はこの辺とか
     言問通りでお客さんを下ろす。
     警備員の数がこれまた凄い、私に言わせれば交通の邪魔以外何物でもない。




  

     藻が密生して変色してしまった姥ヶ池、
     この辺は今でこそ人で溢れかえっているけどかつては鬼婆が住んでいたんだね。
     この伝説に出てくる「石枕」が浅草寺の子院・妙音院に所蔵されている(非公開)とか。

     いろいろな伝説を残して町は変わっていく
     吉原は田んぼの中だったし、ここは荒地の真っただ中だった。
     そして今はコンクリートジャングル、
     これからどんな伝説を残しどう変わっていくのだろうか。

          data: EOS70D/EF17-40mm 1:4。 撮影 8月1日 台東区・花川戸公園
          


  

     このあと隅田川べりを遡って百花園まで行ってきます。
コメント (2)
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