シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

"独断と偏見" で世相・経済からコミックまで 読んで楽しい 面白い内容を目指します。 

自分の半生を振り返させる歌か

2016年01月02日 | 歌も様々あります
The Three Tenors in Concert - Live in Los Angeles (1994 Conductor: Zubin Mehta With the Los Angeles Philharmonic https://www.youtube.com/watch?v=B6q4f8DzrCE) から。 左は、歌い出しを真ん中のカレーラスが歌うところ。 右は聴衆席で拍手するシナトラ。
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年末になると、放送番組ではなぜか “歌もの” が多い。 ゆく年くる年を思い、この1年、あるいはもっと長いこれまでの人生を見詰め直すのに、聴き慣れた歌がちょうど その雰囲気にぴったりとするのかも知れない。

__ということで、昨年末 私が聴いた歌の中で 印象に残ったのが『マイ・ウェイ』だ。 米歌手シナトラの歌で有名だが、私の聴いたのは布施 明だった。 70~80年代に よくサラリーマンがカラオケでも歌うため、一時は “またマイ・ウェイ?” などと皮肉られた時期もあったようだが、どっこい この曲はいまだによく歌われている。 その永遠の魅力とは何だろうか?
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ウィキペディアから__ 「マイ・ウェイ」(My Way) は、フランク・シナトラのポピュラー・ソング。 作詞はポール・アンカ、作曲はクロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー (英語版) __ ※追加1へ
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これを歌ったシナトラは、1969年当時54歳。 半生を生きてきたシナトラにとって 年齢的にもいかにもぴったりする内容だったので、大ヒットに繋がったのだろう。 逆に これを20~30歳の若手が歌っても、あまりピンとこないのではないだろうか。 中年以降の人に合う曲だろう。
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音楽的に評価すると シナトラという歌手は、よく聴くと 実は声域がせまく、声量もあまりない。 それでも大歌手、人気歌手となったのはその歌い回しがうまいからだと思う。 音楽的にうまい歌を聴くなら、クラシック歌手による歌を聴けばいい。

3大テノールが歌う映像が YouTube にあるが、実に堂々としたもので、全く畑が違うことに気づかされる。 ただし これは3大テノールの余興だろう。 聴衆席の最前列に (招待された?) 70代のシナトラが座って聴いている映像が一緒に映っている。
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元々 フランス語原曲の歌詞は、日常的な内容だったが、これをポール・アンカが新たに作り直し、現在のようにしたのが大ヒットとなった最大の要因だ。 原曲の「Comme d‘habitude」(いつものように) では、小ヒットにもならなかったはずだ。

誰でも 中年になったら、自分の半生を振り返り、これでよかったのだろうか、もっと違うやり方のほうがよかったのだろうかと、自問自答することがあるものだ。 でも 最後には、これでよかったんだと自分を納得させるのが普通だろう。 この歌詞はそんな中年の心境にぴったりと寄り添うようなものだから、それを自分に重ねることで じいんと心に響くのだろう。
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歌詞 和訳 Frank Sinatra - My Way (フランク・シナトラ - マイ・ウェイ) 2014年2月20日__シナトラが齢50を過ぎた年、1969年にリリースしたアルバム “My Way” に収録されています。 屈することなく我が道を貫いた、シナトラの人生の詩です (※追加2へ)。

 「Comme d‘habitude(いつものように) クロード・フランソワ・聴き比べ」(2014年3月12日 http://ameblo.jp/mlle-pen/entry-11361014318.html) __ フランス語を学習している人のあいだではかなり有名なことですが、69年にシナトラが歌って大ヒットした My Way の原曲です。 Wiki によると当時、フランス・ギャルと別れたばかりのクロード・フランソワが自分たちの関係を歌詞に織り込んでいるとのことです。


ちなみに タイトルの Comme d’habitude は「いつもどおりに、いつものように」という表現です。 歌の中にいやというほど出てくるので、一度聞けば覚えてしまいます。__ ※追加3へ
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原曲の歌詞は※追加3にありますが、全くどうでもいいような内容です。 ポール・アンカが書いた歌詞は※追加2にあります。 書いた当時のアンカは30歳にもなってなかったんですね。 びっくりです。 彼が歌わずにシナトラに提供したのは大成功だったでしょう。 本人が歌っていたら、成功したかどうか疑問ですね。

以上


※追加1_ 原曲は1967年のフランス語の歌「Comme d‘habitude」(作詞:クロード・フランソワ、ジル・ティボ 作曲:クロード・フランソワ、ジャック・ルヴォー) であり、ポール・アンカが書いた詞の内容は原曲の内容とは無関係である。「マイ・ウェイ」は、カバーされた回数が史上第2位の曲 (第1位はビートルズの「イエスタデイ」) だといわれている。

テーマ __ 主人公の男性が、自分の死が近付く中、自分の人生で起こったすべての苦難に対して行ったことについて、後悔せず自信を持っている、と語る内容である。
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※追加2_ "And now, the end is here
And so I face the final curtain
My friend, I'll say it clear
I'll state my case, of which I'm certain
I've lived a life that's full
I traveled each and ev'ry highway
And more, much more than this, I did it my way"

こうして今 終わりの時を迎え
俺は終幕へと立ち向かう
友よ 俺ははっきりいえる
確信を持って 俺の生涯を伝えることができるんだ
満ち溢れた人生を生きてきた
ひとつひとつの道を旅してきた
そして 何よりずっと 自分の道を生きてきたんだ

"Regrets, I've had a few
But then again, too few to mention
I did what I had to do and saw it through without exemption
I planned each charted course, each careful step along the byway
And more, much more than this, I did it my way"

後悔 … 少しはあるさ
だがそれは 言葉にするには あまりに些細なことだ
常に残らず やるべきことをやり 経験した
計画を立て その都度 進むべき道を決め 抜け道に沿って注意深く進んできた
そして 何よりずっと 自分の道を生きてきたんだ

"Yes, there were times, I'm sure you knew
When I bit off more than I could chew
But through it all, when there was doubt
I ate it up and spit it out
I faced it all and I stood tall and did it my way"

そうだな 時には おまえも知ってるはずだ―
無理をして背伸びした時があったさ
だが 自信のない時だって それもすべて切り抜けてきた
飲み込んでは吐き出し
すべてありのままを受け入れ 自信を持って立ち向かい 自分の道を生きてきたんだ

"I've loved, I've laughed and cried
I've had my fill, my share of losing
And now, as tears subside, I find it all so amusing
To think I did all that
And may I say, not in a shy way,
Oh, no, oh, no, not me, I did it my way"

恋をして 笑い そして 涙した
欲しいものを手にしたし 敗北する側にも立った
今はもう 涙はおさまり とてもおもしろいものだとわかったよ
自らのしてきたことを考えてみるんだ
すると いってもいいかな? 躊躇っている場合じゃないと
ああ いや 俺は違うさ 俺はただ 自分の道を生きてきたんだ

"For what is a man, what has he got?
If not himself, then he has naught
To say the things he truly feels and not the words of one who kneels
The record shows I took the blows and did it my way!"

人とは何なのか 手に入れたのは何なのかと問われれば
俺じゃなくても 結局 持ってるものなど何もない
感じたままにいってるんだ 跪いてきた人間の言葉じゃない
痛い目にも遭ったが 俺が自分の道を生きてきたことは 人生の記録が証明している

"Yes, it was my way"

そうさ それが 俺の道なんだ
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※追加3_ Comme d’habitude
いつものように

Je me lève et je te bouscule
Tu ne te réveilles pas, comme d'habitude

朝起きて、きみにぶつかる
きみは起きない、いつものように

Sur toi, je remonte le drap
J'ai peur que tu aies froid, comme d'habitude

シーツをきみにちゃんとかけてあげる
きみが寒くないようにね。いつものように

Ma main caresse tes cheveux
Presque malgré moi, comme d'habitude

きみの髪をなでる
そんなことしたくないのに、いつものように

Mais toi tu me tournes le dos
Comme d'habitude

でも、きみは僕に背をむける
いつものように

Et puis je m'habille très vite
Je sors de la chambre, comme d'habitude

それから僕はすごく急いで服を着る
そして部屋を出る、いつものように

Tout seul, je bois mon café
Je suis en retard, comme d'habitude

たった一人でコーヒーを飲む
また遅刻だ、いつものように

Sans bruit, je quitte la maison
Tout est gris dehors, comme d'habitude

音もたてず、僕は家を出る
外は灰色さ、いつものように

J'ai froid, je relève mon col
Comme d'habitude

寒いから、コートのえりを立てる
いつものように

Comme d'habitude, toute la journée
Je vais jouer à faire semblant

いつものように、一日中
こんなふりをするんだ

Comme d'habitude, je vais sourire
Comme d'habitude, je vais même rire
Comme d'habitude, enfin je vais vivre
Comme d'habitude

いつものように、ほほえみ
いつものように、声をたてて笑い
いつものように、生きてるんだって
いつものように

Et puis le jour s'en ira
Moi je reviendrai, comme d'habitude

そして、一日が終わると
家に帰る、いつものように

Toi, tu seras sortie
Pas encore rentrée, comme d'habitude

きみは外出先から
まだ戻っていない、いつものように

Tout seul, j'irai me coucher
Dans ce grand lit froid, comme d'habitude

たった一人で、ベッドに入る
冷たく広いベッドに、いつものように

Mes larmes, je les cacherai
Comme d'habitude

涙がでるけど、隠す
いつものように

Comme d'habitude, même la nuit
Je vais jouer à faire semblant

いつものように、夜が来たときでさえ
こんなふりをするんだ

Comme d'habitude, tu rentreras
Comme d'habitude, je t'attendrai
Comme d'habitude, tu me souriras
Comme d'habitude

いつものように、きみが帰ってくると
いつものように、きみを待っていると
いつものように、きみが僕にほほえんでくれると
いつものように

Comme d'habitude, tu te déshabilleras
Comme d'habitude, tu te coucheras
Comme d'habitude, on s'embrassera
Comme d'habitude
Comme d'habitude, on fera semblant
Comme d'habitude, on fera l'amour
Comme d'habitude, on fera semblant

いつものように、きみが服を脱いで
いつものように、ベッドにはいる
いつものように、キスをする
いつものように
いつものように、僕達はふりをする
いつものように、愛し合うふりをする
いつものように、僕達はふりをする


※単語メモ
se bousculer ひしめきあう、押し合いへし合いする。
remonter ひっぱりあげる
faire semblant de+inf. ~するふりをする
se déshabiller 服を脱ぐ

以上

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