シャンテ サラのたわ言・戯れ言・ウンチクつれづれ記

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マドフ詐欺師への判決がもう出た

2009年07月26日 | 金融危機いつまで
アメリカの裁判での判決は早いですね。 日本のライブドア事件なんて、まだまだ係争中で、いつ判決が出るのやら、何でも時間がかかるのは日本の特性でしょうか。
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「巨額詐欺で禁固150年のマドフ被告、控訴せず」(CNN /ニューヨーク 7月10日) _ ※追加1へ
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「史上最大の詐欺、バーナード・マドフ事件からの教訓」(マネックス・ユニバーシティ 08年12月19日) _ ※追加2へ
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ウィキペディアから_ バーナード・ローレンス・マドフ (Bernard Lawrence Madoff 1938~) は、アメリカ人のマネー・マネージャー (※追加3へ)。
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「8億円横領し愛人と逃避行 … 三洋電機社員の行く末」(夕刊フジ 6月17日) _ 三洋電機のベトナム子会社役員が、約8億円を横領して行方不明となっている事件で、この役員が同棲していたベトナム人女性と逃亡していることが分かった (※追加4へ)。
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詐欺で横領したカネでウマいものをたらふく食べてホホの下に栄養が付き過ぎたのか、"垂れホホ顔" になったところを犯罪者用の顔写真に撮られたマドフは死ぬまで塀の中にいろ、ということになったのですね。 日本の金融機関も含む被害者には、出資したカネは戻らないでしょう。

三洋電機横領の件は、いわゆる「愛の逃避行」というものでしょうか。 似たもの事件がかつて所属していた会社でもありました。
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横領はなかったのですが、結婚して子供が生まれようとしている若い男性社員が受付の女性と駆け落ちしたのです_当然 会社にも無断で。

親が会社にまで出向いてきて謝ったそうですが、当然行方知れずで、そのまま__恐らく2人とも懲戒解雇扱いになったと思いますが、その後暫くして2人とも都内に戻ってきていると、社内の男の知人に連絡があったそうです。

けれどねぇ、「愛の逃避行」なんて映画のようなことをやっても、現実問題は厳しいはずですよ。 金持ちのボンボンだったかどうかは知りませんが、リゾート地を逃げ遊び続けている訳にもいかず、いつかはどこかで落ち着かざるを得ないものです。

遊び続けていたら、いつか破綻します__資金が枯渇するという意味です。 おまけにリゾートホテル住まいも飽きてしまうでしょう。

それで、「愛の逃避行」から目が覚めて、都内に戻ってきたのでしょう。 そしてすることは、普通のカップルがすること、つまり共働きし、子供が生まれたら片働きになる__何のことはない、駆け落ち以前と同じです。

きっとその男は「なんでこんな女と駆け落ちしたんだろう」、相手の女は「なんでこんな男と駆け落ちしたんだろう」と半分悔やんでいることでしょう。

妊娠中の奥さんが冷たかったのか、受付の女性が失恋したばかりだったのか、詳しい背景は知りませんが、要するに、この2人は「先読みが甘かった」ということでしょう。
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履歴書に、以前の勤め先を駆け落ちで退社と書く訳にも行かず、「なぜこの会社を辞めたのかね?」とか、退社した日付から新しい勤め先を探すまで空白があるハズですが、「この間はどうしていたのですか?」などと面接で聞かれる時はどういう答えを用意するんでしょうか?

まぁ 適当に答えるんでしょうけど、冷や汗ものでしょうね。 無事に新しい勤め先に潜り込んでも、飲んだりすると それまでのいきさつを聞く輩が必ずいますから、苦労するでしょう。

当然 以前の奥様 そのご両親には顔向けもできませんから、勘当状態が暫く続くことになります。 などなど 大きな犠牲を払ってまで敢行した「愛の逃避行」は、この人達の人生に何をもたらすのでしょうかねぇ。

私の想像では、あまりに代償が大き過ぎて、割に合わないと思うのですが、皆さんはどう思いますか__「いや~ 経験してみたい」?

以上


※追加1_ 巨額の投資詐欺で昨年逮捕され、米ニューヨーク連邦地裁で禁固150年の刑を言い渡された米ナスダック元会長のバーナード・マドフ被告 (71) が、控訴しない方針を明らかにした。 担当弁護士が9日、CNN に語った。

同弁護士は今週、ニューヨーク市内の拘置施設でマドフ被告と面会し、意思を確認したと述べたうえで、「たとえ控訴が認められても、差し戻し審で終身刑となることは確実」との見方を示した。

マドフ被告は裁判で、証券詐欺など11件の罪状すべてについて有罪と答弁した。 判事は6月29日、被告の犯行は「極めて悪質」だったとして、求刑通り150年の刑を言い渡した。 控訴がなければ刑は確定し、同被告は残る生涯を獄中で過ごすことになる。 収容される刑務所は未定とみられる。
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※追加2_ 先週木曜日にナスダック元会長のバーナード・マドフが、自ら「ねずみ講 (Ponzi scheme)」と称した被害額 500億ドル (4.5兆円) になる詐欺容疑で逮捕され、その結果、金融界に激震が走りました。

マドフに運用を託していた投資家として、Santander、Fortis、HSBC 、RBS、BNP Paribas 等の大手金融グループの名前がずらっと並び、日本の名前としても、野村證券やあおぞら銀行等が投資していたと発表されています。 さらにはフロリダ州の教員が虎の子の 5万ドル を運用委託していたという例も聞かれています。

マドフが運用していたとされるファンドの特徴は、リターンは年率 10~15% 程度とヘッジファンドとしては取り立てて高くはないものの、ボラティリティが非常に低く、リスク (ボラティリティ) 調整後のリターンが極端に高いという点にありました。

しかしながら、かねてから、こうした結果を上げるのは、マドフが行っていると説明している戦略からは不可能ではないかという疑問の声が上がっていました。 すなわち、リターンがあまりに安定し過ぎていたのです。

ファンドの投資戦略としては、「Split Strike Conversion」を行っていたとの説明がされていました。 具体的には、株の30~35の銘柄のバスケットを保有し、S&P100 のコール・オプションの売りとプット・プションの買いを組み合わせ、一定以上の株価上昇のメリットをあきらめると同時に、一定以上の株価下落の悪影響を防ぎ、安定的な収益を稼ぐというものです。

この戦略自体はありふれたものですが、典型的には株価の上昇局面で上手くいくが、株価の下落局面では損失をこうむることが多い戦略にもかかわらず、マドフのファンドは株価下落局面でも比較的安定したリターンを上げ続けていました。 同様の戦略を取っている他のファンドのボラティリティは、マドフのものに比べてはるかに高いものでした。

これに対し、マドフは、月次でのリターンは安定しているだが、日次や週次でみたボラティティは低くはない、また、ポジションの保有期間が限られている、自動執行だけを行っている訳ではなく裁量的判断を入れているが、具体的な内容は企業秘密だ、といった説明をしていたようです。

また、上記のような戦略は金額が小さい限りは執行できるものの、マドフの運用するようなファンドの規模になると、例えば S&P100 オプションの取引量は、取引所での出来高の数倍になってしまうという計算になってしまいました。 これに対し、マドフは、殆どのオプション取引を取引所外で行っている、という説明をしていたようです。

また、ファンドの運用に典型的なマネジメント・フィーを取らずに、プログラム・フィーのみを取る、すなわち、ファンドは株式等の売買をしますが、その売買手数料を収益源としていたことや、自己資金を用いて同様の戦略を取らないこと、レバレッジをかけないこと等についても、疑問の声が上がっていました。

マドフが使っていた会計事務所は、Friehling & Horowitz という従業員が3名しかいない、全く名の知られていない事務所でした。

また組織としても、取引実行、資産管理、資産状況報告の権限が分散されておらず、けん制の効かない体制になっていたようです。

こうした注意喚起すべき信号が上がっていたにもかかわらず、マドフのファンドに資金を投資したファンド・オブ・ファンズのマネージャー達は、金融のプロとして必要なデュー・デリジェンスを果たしていたとは言えず、彼らも刑務所に行っても良いくらいだとの声も上がっています。

また、監督当局である証券取引委員会 (SEC) が、過去に何回か疑問を提起されたにもかかわらず、結果的には10年以上に渡って本件を見過ごしてきたという非難を浴びています。

さらに、アメリカでの過去のねずみ講事件を見ると、投資家間での訴訟合戦になっています。 すなわち、ねずみ講に先に入ってリターンとして資金を受け取っていた投資家は、実質的には後から入ってきた投資家の資金を本来受け取るべきではないリターンとして受け取っていたものであるから、資金を返還せよという内容です。 本件でも同様の訴訟が起きるでしょう。

このように、この事件自体が今後かなり醜悪な展開を見せそうですが、ファンド業界としては透明化・説明義務の水準を一段と高めることを求められるでしょう。 その過程で開示態度の良くない他のファンドからの資金の引出しが生じて相場に悪影響を与える可能性があるかもしれません。

この時点でも投資家として得られる教訓があります。

すなわち、合理的な説明が付かない中身がブラックボックスのようなものには投資してはならないことと、投資先は分散すべきであるということ、です。

自ら頭を使わず、群集心理に任せて行動することの危険性を象徴している事件だと思います。
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※追加3_ アメリカ英語での発音はメイダフ。 ニューヨーク州出身で、自身の証券会社、バーナード・L・マドフ・インヴェストメント・セキュリティーズ LLC (Bernard L. Madoff Investment Securities, LLC) の会長兼 CEO であり、また NASDAQ 社長でもあった。

08年12月11日に、FBI に詐欺のため逮捕された。 証券取引委員会は、会社の資産を凍結した。 被害総額は詐欺において史上最高額にあたる 500億ドル (約 5兆円) とされている。 ただしこれは架空の利益を含むので実際の元金の被害額は 330億ドル 程度とされている。

09年6月29日アメリカ地方裁判所は、マドフに事実上の終身刑となる 150年 の禁固刑の判決を下した。
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※追加4_ 現地価値で 90~100億円 ともいわれる大金を手に、アジアを舞台にした “愛の逃避行” に走ったとみられる。 定年を前に、一世一代の勝負をかけたサラリーマンに勝算はあるのか?

ベトナム・ドンナイ省公安当局に指名手配されているのは、三洋電機のデジタルカメラ製造子会社「三洋DIソリューションズベトナム」の財務担当役員の男 (54) =5月29日付で懲戒解雇。 04年から出向していたが、昨年7月と今年4月、会社の銀行口座から2回に分けて計 820万ドル (約8億円) を不正に引き出し、私的に流用していた疑い。 同容疑者は4月27日から行方をくらましている。

地元紙などによると、容疑者は日本に家族を置いて単身赴任、愛人関係にある現地女性 (27) と数年前から同居し、多額の金を貢いでいたことが判明しているという。 女性は容疑者から得た金でホーチミンやカンボジア、マカオのカジノに頻繁に出入りしていたほか、姉が経営するレストランに 90万ドル の資金を提供、銀行口座に預金させていたとされる。

警察は現在、姉と姉が経営するレストランの従業員2人を逮捕し、容疑者と女性の行方を追及している。 従業員らは、姉の指示で容疑者から直接金を受け取っていたほか、女性がカジノで作った借金の返済も代行していたという。

ベトナム赴任を機に、数千万円の退職金と安定した老後、そして家族を捨てた容疑者だが、実際に若い愛人女性と最後まで逃げおおせるのか。 東南アジアに滞在歴がある元旅行会社社員は「絶対に裏切らない優秀なコーディネーターを雇えば、逃げ切れる可能性はある」と話す。

「5年もベトナムに滞在し、愛人と同棲していたとなれば、英語はもとより現地語の日常会話も堪能なはず。 闇ルートで精巧な偽造パスポートを入手し、戸籍も買ってしまえば、ベトナムと陸続きの東南アジア各国への入国は簡単。 入国係官に多額の賄賂を渡せば大使館に連絡がいくこともない。 マレーシアやタイあたりのリゾートで暮らすつもりなのではないでしょうか」

とはいえ、現実は決してバラ色ではない。 人目につかぬよう常におびえながらの生活を余儀なくされる。 肉体的にも精神的にも “優雅な逃避行” というわけにはいかない。

「一生どころか、向こう3世代が遊んで暮らせるほどの大金があっても、派手なリゾートライフを送ることはおそらく不可能。 そのうえ、ベトナムの警察当局も国の威信をかけて捜索するだろうから、2~3年も逃げ通せればオンの字。 愛人が裏切り、司法取引で警察に出頭すれば即逮捕ですし、それ以前に闇ルートに殺害されてしまう可能性もゼロではない」(同)

被害者である三洋電機は「捜査にかかわることにつき、現地報道については一切お答えできませんが、事実と異なる内容が多いと認識しています。 このたびの事件に関し、関係各位に多大なご迷惑とご心配をおかけすることを深くおわび申し上げます」(広報部) としている。

以上

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