今週も先週に引き続いて平成23年2月21日発行の神社新報に掲載された「台湾の神社跡を訪ねて」 第五回 企業の神社 その3の三崁店社です。
三崁店社
三崁店社は国民精神涵養のため、氏子とする三崁店製糖所員一同で造営した企業神社である。
現在、製糖工場の痕跡を残すものはないが、神社の跡はしっかりと保存状態よく残ってゐる。本殿に向かって両脇には石灯籠の基礎の部分が各七基、および石灯籠以外の石台がそれぞれ残ってゐた。参道の中間には鳥居の柱跡が見られる。また、本殿に向かって左側には水盤が残ってゐた。本殿の基壇がほぼ完全な形で残ってゐるのは台南県では三崁店社だけであらう。その意味でも保存の価値は高い。また、玉垣も不完全ながらひじょうによい状態で残されてをり、奉納した方々の名前が刻まれてゐた。
神社と相撲は切っても切り離すことができないくらゐに重要である。この神社も例外ではなく、本殿右奥に土俵があった。祭典日はもちろん、各種記念日には奉納相撲が開催されてゐた。
三崁店社▼鎮座日=昭和六年五月二十日▼祭神=天照皇大神、豊受大神、能久親王▼例祭日=十月十日▼鎮座地=台南州新豊郡永康庄三 店三一三番地▼現住所=台南県永康市三民里
神苑全体を見渡せる三崁店社
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